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93 光泰 帰宅する

途中で蘭丸君と弟らしき子供(坊丸)が、宇佐山城跡地で拝んでいた。

蘭丸君の父親の森可成もり よしなりは、明智光秀の前任者であり、

坂本を含む、志賀しが一帯を治めていた。(何故か滋賀では無い)

宇佐山城とは、森可成もり よしなりの終焉の地である。

宇佐山城は守りやすい山側、坂本城は内政をしやすい湖側にあり、

武断な森家と、文治な明智家の特徴が、よく現れていた。

この二家は、同じ美濃出身であり、斎藤道三が土岐氏を追い出した時に森家が出奔し、

道三が息子の義龍に討たれた時に、明智家が流浪する事になった。

そして巡り巡って、織田信長に士官するのだから、

妙な因縁を感じざるを得ない。

そういえば、力丸君が見当たらないな?別行動なのかな?



秀吉 「後は頼んだぞ」

官兵衛「お任せを」


秀吉と織田家一行は、京を出た後別れ、安土城に向う。


僕等は、黒田官兵衛の監視の元、坂本城に帰る。


分かれる前に、信長の様子が気になるな。カマをかけるか。


光泰 「羽柴様、上様の御加減はよろしいので御座いましょうか?」

秀吉 「まだ一向に、目が冷めぬようじゃ」

官兵衛「殿!!」

秀吉 「此奴こやつめおったな」

光泰 「私は、上様の御加減を聞いただけに御座います。

    御病状を聞いては居りませぬ」

秀吉 「フン!!まあ良いわ」


秀吉は悪人面を見せながら、口をへの字した。


光泰 「そろそろ、何が遭ったか教えて頂きたいので御座いますが?」

秀吉 「官兵衛に聞け!、わしの口からは言えぬ」

官兵衛「城に着きましたら、お話したします故、余計な事は言いませぬように」


秀吉は安土城の方向に向かった。


官兵衛「やれやれ、行ったか。これでは当分、姫路に帰れそうにないわい」

光泰 「急いで帰りましょう。坂本城はすぐそこで御座います」

官兵衛「落ち着かれよ、早々に大事は起こらぬ」


僕は愛馬、脚路風ギャロップを少し急がせた。

だが脚路風ギャロップはマイペースだった。


官兵衛「もう少し良い馬にお乗りなされ、

    それでは戦に役に立たぬぞ」


この馬、完全に名前負けしているからな。

今後は光秀の馬に乗るか?

それとも余っている馬に、乗り換えるか?


それから昼過ぎに、坂本城に付いた。


初菊「十次郎様!!!」


門の所に、初菊が出迎えていた。


光泰「初菊ぅぅぅ♡逢いたかったぞ」

初菊「まあ♡」

お茂「ゴホン!!」

光泰「おや風邪か?無理は禁物じゃ。

   茂兵衛、看病してやれ」

お茂「結構で御座います。

   それより若様には、後でごゆっくりお話しが御座います」

光泰「今は立て込んでいる故、夜にでも聞こう」


これは、後で小言を聞かされるな。

注意する前の爺に、そっくりだし。


お茂 「ではそれまで、少し茂兵衛をお借りいたします」

茂兵衛「母上、腹の調子が悪いので、後にしては貰えませぬか?」

お茂 「腹痛如き、我慢しなさい!!」


お茂は、茂兵衛を連れて行った。あれは相当怒られるな。


光泰「御祖父おじじ様はどうして居る?」

初菊「部屋に籠もって居られます」


さて、あの祖父さんをどうするか。反応次第だな。

戦国時代の常識セオリーでは、腹を切ってしまいそうなんだよな。

止めるべきなのだが、納得しないだろうし、考え方も古そうだ。

取り敢えず切腹は止める様に言い、それでも腹を切るなら諦めるしかないかな。

死に様に口を出すのは、武門の恥になる。


光泰 「黒田殿、暫し広間でお待ち下だされ」

官兵衛「急がずとも良いぞ、思う存分奥方様に甘えなされ」

光泰 「あまりからかわないで下さいませ」

初菊 「奥方様・・(ポッ♡)」


あら可愛ぅい♡


光泰 「色々と、やらねば成らぬ事が多い故、

    寝る前に話をしようぞ。

初菊 「私の事など、後でも宜しゅう御座います。

    ご無理をなさらぬように」


なんて健気なのだろう、可愛ぅい♡


初菊といちゃついた後、祖父さんの元に向かった。


範熈祖父さんは、娘である煕子の位牌が有る仏壇の前に居た。


光泰  「御祖父おじじ様、宜しゅう御座いますか?」

妻木範熈「偉い!!流石、我が孫じゃ」

光泰  「なんですか?いきなり、

     怒られるかと思いましたが?」

妻木範熈「十次郎は明智家を守ったのじゃ。

     胸を腫れ、卑屈に成るでない。」


なんだか凄く、気を使われている気がする。


光泰  「これから、後の事を考えねば成りませぬが、

     御祖父おじじ様には、美濃の後始末をお願い出来ませぬか?」


美濃には、明智家の領地の飛び地がある。

主に姉達の化粧料として使われていたが、撤収作業が必要になる。

僕は美濃の事は知らないので、祖父さんに任せようと思う。


妻木範熈「そうじゃな、貞徳殿にも話をせねばなるまい。

     兄上(妻木広忠)には、酷かもしれぬが」

光泰  「妻木家に迷惑をかける訳には参りませぬ。

     縁を切られても、仕方御座いませぬ」

妻木範熈「貞徳殿がどう判断するかじゃな」

光泰  「叔父上達はどう致しましょうか?」


現在、長男範賢は福知山城、次男範武は八上城、三男範之は亀山城にいる。


妻木範熈「腹を切るしか在るまい」

光泰  「それは困ります」

妻木範熈「しかし、示しがつかぬぞ」

光泰  「それがどうも、織田家の様子が可怪しいので御座います」

妻木範熈「なに!なにか遇ったか」

光泰  「後で黒田殿に聞きますが、

     正直に話してくれるかどうか解りませぬ」

妻木範熈「そうか、いざと言う時に手駒が欲しい理由じゃな?」

光泰  「作用で御座います」

妻木範熈「良かろう、わしに任せよ、妻木家には良く言っておく。

     急いだ方が良いな、直ぐに出立致す」

光泰  「余り無理は為さらぬようにお願いいたします」

妻木範熈「十次郎は優しい子じゃ」


範熈祖父さんは、美濃に旅立つ為に城を出た。


妻木範熈「あの大うつけ者が。子に、辛い事をさせてしまいおって。

     もう少し我慢すれば、十次郎が良くしてくれたであろうに」


この後、美濃では一騒動が有るのだが、それを知るのは全てが終わった後である。

化粧料の場所ですが違うはずです。

資料が無いので解りません。

美濃に領地が有るのかも解りません。

ただ飛び地が多い時代なので可能性は有りかも。

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