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77 光秀 判断する

同日、朝、亀山城。


光秀「わしの命をのう・・」

武市「若様はその様に申されました」

光秀「誰か怪しい者が、訪ねて来たか?」

武市「公家らしき御方が、来られておりました」(注:今川氏真)

光秀「恐らくその者が、余計な事を吹き込んだのであろう」

秀満「何方で、御座いましょうか?」

光秀「よく有る話じゃ、気にするでない(心あたりが多すぎる)」

秀満「では、予定通りに出陣致しますか?」

光秀「武市、疲れたであろう。城で、ゆっくりしてられよ。

   十次郎には、わしが直接申しておく」

武市「恐れ入ります」


武市は離れた。


秀満「中止致しますか?」

光秀「ここまで来て、引き下がれまい」

秀満「では、手筈通りに」

光秀「しかし、予定が狂うのう」




同日、昼、二条城前。


僕達は、二条城の外で次の指示を待った。

待っている間に、旗付け係と合流。


子供A「若様、終りました」

光泰 「御苦労であった。ここで大人しく待つが良い」

子供B「指示どうりに、噂も広めておきました」


ん?噂?あー雷を落とす話か。冗談だったのに。

まあいいけど。


光泰 「信じる者はおるまいが、何か申しておったか?」

子供C「笑われました」

光泰 「そうじゃろうな」


流石に迷信が蔓延る戦国時代でも、子供の戯言を信じる人はいない。


光泰 「しかし遅いな」



一方、二条城内。


誠仁親王「右大臣殿(信長)、何事でおじゃる」

信長  「不確かであるが、わしの命を狙うておる者がおる。

     一時、城をお貸し頂きたい」

     主上様は、安全な御所へお逃げくだされ」

誠仁親王「左様でおじゃるか。難儀なことじゃ」

信長  「早く支度して下され。

     不埒者は、蹴散らして御覧に入れます故」

誠仁親王「大丈夫でおじゃるか?」

信長  「流石に、御所には弓を引く事は無いで御座いましょう」


誠仁親王は二条城を明け渡した。


蘭丸「光泰殿は、如何致しましょうか?」

信長「人質が、土産を持ってきたのじゃ。

   有効に使わねばのう」


十四時、二条城前。


蘭丸「光泰殿とお付の者は、部屋にご案内致します。

   その他の方々は、場内にてお待ち下され」

光泰「上様は、早く逃げないので御座いますか?」

蘭丸「物見が戻り次第、退避致します」


物見か・・昼頃に送って、帰って来るとしたら、

早くとも夕方ぐらいか?六時間あれば大丈夫かな?

最悪の事態に成ったら、信長を置いていこう。

坂本の人達は、現地解散すれば勝手に帰れるだろう。


二条城、4畳半の部屋


蘭丸 「何か有りましたら、この者に申し付け下さいませ」

光泰 「似ておられるが弟か?」

力丸 「森力丸長氏もりりきまるながうじで御座います」

光泰 「この者は、そなたの親戚じゃが家臣にしてみぬか?」

茂兵衛「若様!!何を申される!!」

力丸 「弱い者は要りませぬ!!」

茂兵衛「皆、酷う御座います」

光泰 「冗談じゃ、気にするでない」


茂兵衛は、森家に再仕官は無理か。

仕方がないな、一生面倒を見るしかないかな。


光泰 「外に出ては成らぬか?」

力丸 「成りませぬ」

光泰 「かわやに・・」

力丸 「ご案内致します」

光泰 「場所を教えて頂けたら、一人で行けるが?」

力丸 「ご案内致します!」


参ったな、これは完全に、力丸君は僕の見張りだ。

もしや本当に、人質にするきか?

ここは大人しく、様子を見るべきだな。

なにか話でもするか。

でもなー、力丸君は武闘派ぽいし。


光泰 「私はよく、弟や姉の子達に玩具を送るのじゃが、

    森家には小さい御子は居られまするか?」

力丸 「一番若いのは、弟の千丸が居りますが、歳は十二才で、

    もう玩具で遊ぶ歳では御座いませぬ。

    当主である兄上には、まだ子が居りませぬ故、もし贈られるなら、

    食べ物が宜しいかと存じます」

光泰 「左様か、菓子でも贈ってみるか」

力丸 「そういえば以前、光泰殿にヨーヨーを送って頂き、

    有難う御座いまする」


今から三年前、森蘭丸にヨーヨーをプレゼントしていた。

そうか、力丸君に渡っていたか。

そうだよな、三年前の年齢で、玩具で遊ぶ年頃だと、

力丸君がギリギリだもの。僕よりちょっと年上かな?

千丸君は同い年か、いずれ会えるかな?


光泰 「たしか、森家の御家紋の鶴を描いた物を送っておりましたな」

力丸 「玩具の贈り物など、初めてで御座いましたので驚きました」


戦国時代において、贈り物を貰うのは偉い人であり、

上から下賜される事は有っても、同年代しかも元服前の子供から、

プレゼントされるなど普通は有り得ない。

おまけに僕は年下、かなり異常である。


光泰 「ヨーヨーの評判が良くなるよう、

    将来有望な御方に、贈らさせて頂きましたが、

    美濃でよく売れたのは、長氏殿のおかげでしたか」

力丸 「光泰殿は、よ」

蘭丸 「何を話しておる」


蘭丸君が、話に割り込んできた。

力丸君は、何を言おうとしたのだろうか?(よ?)


光泰 「状況は如何で?」

蘭丸 「まだ物見が、帰って来て居りませぬ。

    もうしばらくお待ちを」

光泰 「御館様(信忠)は京を出ましたでしょうか?」

蘭丸 「申し上げられませぬが、御心配は不要で御座います」


最低でも、織田信忠さえ逃げ切れば織田家は大丈夫。

少なくても明智家は残してくれるはずだ。

もし信忠が明智家を滅亡させるなら、忠義をかけがいの無い人に、

忠臣は寄って来ない。

組織が滅亡するのは、トップが無能が原因ではない。

家臣を蔑ろにするから下剋上が起きる。

僕も気を付けよう。


光泰 「上様の御様子は、如何で御座いましょうか?」

蘭丸 「公家の方々が、慌てふためいて来られている為、

    その御相手をして居られます」

光泰 「公家様方の御相手ですか、迷惑な・・いや面倒な」

蘭丸 「今、上様は公家の方々に、糸伝話いとでんわを自慢しております」


え!公家と信長が糸電話で遊んでるの?シュールだな。


光泰 「お気に入られて何よりで御座います」

蘭丸 「後の世に、糸伝話を作った者と名を残せて、宜しゅう御座いましたな」


ん?なんだか、もう僕はここで終りの様な言い方だな。

もしかして嫉妬なのか?信長と蘭丸は確か・・・想像はよそう。

夢に見ては困る。


光泰 「まだ、他にも御座います故、楽しみにして下さいませ」

蘭丸 「左様で御座いますか?見られるのを楽しみにしておきましょう」


よくドラマでは、蘭丸が信長の介錯をしたと言われている。


蘭丸 「もうしばらくお待ち下され」


蘭丸は退席した。恐らく僕の様子を見に来たのだろう。


それから他愛の無い話を、力丸君と茂兵衛と僕とで話した。


光泰 「おや?外が騒がしい様で御座いますな」

茂兵衛「賊が来たのでしょうか?」


茂兵衛はまだ、明智光秀の謀反を知らない。


光泰 「何かあったのかのう?」


さて、誰だろうか?秀吉か?光秀か?物見の兵か?

それともイレギュラーか?



六月一日 午後三時、二条城、大広間


信長 「状況は!!」

物見兵「西側は塞がれております」




本能寺の変は、もう始まっている。

なぜ早まったか?


明智十次郎光泰が書き残した、明智再興記其の一には、こう書かれている。


{後日、解ったことだが、僕はあの時、嚇しすぎた。

 まさか、作戦の多くを狂わせるとは、夢にも思わなかった。

 だが、一番悪いのは、長岡モラハラ(細川)忠興おとこである}

誠仁親王の呼び方を宮様から主上様に変更

合っているかどうか不明です

今上皇帝や上皇では天皇より偉く聞こえるので却下

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