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69 秀吉 考える

五月二十六日、備中国、羽柴陣営


秀吉 「なんじゃこの袋は」

黒田 「両端を縛っておりますな」

秀吉 「これは、どうゆう意味じゃ」

権兵衛「大事な物だから必ず羽柴様に届けよ

    必ず意味が解るはずだと、申しておりました」

黒田 「中には、小豆が入ってますな」

権兵衛「私には、陣中見舞いで中身は目薬じゃと、申しておりました」

秀吉 「目薬では無いがのう」

黒田 「我が祖父が、目薬を売っていた事を、知っていたのやもしれませぬ」

秀吉 「よく見よと、言う意味かのう」

黒田 「問答のようですな」

黒田 「何か意味が有るのでしょうか」

秀吉 「全く解らぬ」

黒田 「他にはないか?」

権兵衛「羽柴様に渡せぬ時は、黒田様に見せよと、申しておりました」

秀吉 「なぜ、官兵衛に見せるのじゃ」

権兵衛「以前若様は、半兵衛殿と官兵衛殿を、羽柴様の軍師であると申しておりました」

黒田 「軍師とは・・光秀殿の評価にしては、高すぎますな」

秀吉 「半兵衛なら、解ったかも知れぬな」

黒田 「軍師と思われているなら、期待に答えねば成りませぬが・・」

秀吉 「両端を縛った、袋に入った小豆・・・フクロにはいった!」

(明智の小倅ならば、儂が禿鼠と呼ばれていること知っていてもおかしくない)

黒田 「あずき・・・あけち・・・あずち!!!!殿!!」

秀吉 「なんじゃ」

黒田 「もしや、我々が危ないのでは」

秀吉 「なんじゃと!!」

黒田 「これは、三つの意味が隠れております」

秀吉 「どう言う意味じゃ」

黒田 「小豆は、安土と云う意味で上様を表しています。また、明智と云う意味も有り、

    上様が袋の鼠、もしくは、明智を挟み撃ちにせよと」

秀吉 「もう一つは」

黒田 「我々が、毛利と明智に挟み撃ちにされると」

秀吉 「一体、どれじゃ」

黒田 「全部かもしれませぬ」

秀吉 「では、どうすれば良い」

黒田 「まずは、毛利に講和の使者を送り、出方を見るべきかと思われます。

    それと、同時に安土へ向かう、準備を致しましょう」

秀吉 「もし違った場合どうする」

黒田 「そのときは、悪戯に混乱させた責任を、

    明智に負わせれば良いでしょう」

秀吉 「毛利が講和に、応じぬなら明智を警戒しつつ体制を整いさせ

    応じたなら、明智に問いただせば良いのか」

黒田 「明智が謀反を起こすのなら、上様の御命を取りに向かうはずでございます。

    上手く手柄を立てれば、明智の領地は殿の物で御座います」

秀吉 「間に合うか?」

黒田 「間に合わなかったら、殿の御武運が開けるだけに御座います」

秀吉 「滅多な事を言うではない」

黒田 「では、出来るだけ急がせましょう」

秀吉 「そのように致せ」

権兵衛「あのう、私はどうしたら良いのでしょう」

秀吉 「終わるまで、一緒に居てもらうぞ」


翌日、五月二十七日


黒田 「毛利が、講和に応じました」

秀吉 「準備は出来ておるか」

黒田 「安土まで、十日ほどかかるかと」

秀吉 「急がせよ」


本能寺の変まであと五日。

秀吉の動きは異論が有りますが、全て忘れて下さい。

後付の歴史が多すぎる。


大河ドラマ直虎に、明智の子自然が出てきてしまったよ。

あれは流石に無理が有るだろう。

沢山ある明智家系図では、自然=十次郎が多いようですが、

長男説、三男説も有ります。

ここではネタバレになりますが、筒井家に養子へ出された十ニ郎の幼名です。

一応、本能寺の変に絡んで登場します。

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