私と推しとカップリングの問題 2
前回と同じです。注意すべきことも前回と同じです。
ローズ性転換が〜とかあります
「え!切り身シャケさんだったの!フォローしてました!うわ〜ご本人!同人誌買ってました!地方民でイベント参加できなかったから通販ですけど……」
「ほんと!?ありがとうございます……!」
「今は描いてないんですか?」
「少し描いてますよ!……見ます?」
見たい!と嬉しそうな声をあげるシーナ。
嬉しいです、転生してフォロワーさんと会えるなんて。そんなこと普通ある?無いね。
ちなみに私の死因は不規則な生活。もう若く無いのに徹夜で絵描いたりイベント参加のために原稿したりしてたのが原因。
「リウ……さんは、誰推し?」
「あ、リウでいいですよ。呼び捨てにしてたヒロインにさん付け違和感しかない。リウのゲームのでいいんだよね?私はロゼ。敬語眼鏡は王道でしょ。受けも攻めもどっちもいけるのが良き。そっちのノアと一緒」
「ごめん青いのは悪役だから前世の時から私嫌いなの考えたくもない。……がっちりBLに浸かってるわけじゃないからあんまり考えたことないなぁ。イジラブの同人誌も買ったことないし。女神の描写が気に入らない。何が悪役なの!だから公式の供給待ちしてた」
公式の供給待ちって、ローズの供給待ちだよね。ローズのなんてほぼゼロだったのによく耐えられたね、シーナ……。
シーナはBL許容する普通の人だな。腐女子じゃない。気をつけないと引かれちゃうな。
「地雷だったか……モブとか美味しいなぁって思ってた」
「モブ!モブいい!モブならいける!ものすごい酷い目に合わせて!モブ女2人に別の時に迫られて断れなくて二股してバレて刺されるとか!男に迫られて無理って言ったら逆ギレされて刺されるとか!恥ずかしい女装させられるとか!」
どうしても刺されてほしいらしい。最後だけそうでもないのだけど。
そんなにノアが嫌いなのか。悪役のノアってどんなことするんだろう?ローズを攻略するわけだから、ノアがローズとくっ付くとか?うん、ローズがノアと。へぇ。
……ローズは見た目が中性的で、どちらかというと美少年顔だからそれはそれで美味しいかも。闇属性の魔法でしょ、性転換とか!この場合どっちがどっちなんだろうか。
澄ましたクールな性転換したローズと、いつも笑顔で読めない敬語キャラのノア。どっちでもいけるな。いつもはあまり表情が変わらないのに、ノアの前では笑顔になったり柔らかな表情したりするローズ。……うへへこれいいわ。後で描こ。
ノアの場合はどうだろ。ローズの知らない所で色々するんだろうな。ローズを守るためとか、なんか不味いことを揉み消すためとか。隠れて行動してたノアは疲れてるけど、ローズの前では何でもないフリをする……。そしてそれに気がついているけど何も聞けないローズ……ムフ。
絶対シーナはこれ地雷だろうな。ローズのこと女神って言うほどだもん。
「えっと……リウ?だいぶ顔怖いんだけど……」
「ああごめんね、妄想が止まる所を知らない」
「モブノア?」
「ノアと性転換ローズ」
「地雷です!!踏み抜かれました!!」
やっぱりね。
●●
アレクとルフトに会った。
シーナから話は聞いてたけど、なんかアレクはかわいそうなのか自業自得なのかよくわからなかった。2人にフラれて、好きな女は自分の元婚約者のことが好き。そんなこと普通ある?ないですね。
ルフトは天使だった。可愛い。こんな天使に対して私は、あんな汚れた妄想をしていたのか……。清らかで声を聴くだけで浄化されていく。
ま、これからもしますが。
ここは天国だが同時に地獄でもある。
自分以外の絵も文も見られないってそんな悲しいことある?シーナは絵も文もどっちもやらない人だった。悲しい。他の人が描いたものが見たい。
「リウさんはシーナとだいぶ仲が良いみたいだが、知り合いだったのか?」
「んーん、知り合ったばっかり」
「……そうなのか」
前世が同じ世界の出身なんですなんて言えないし、そもそもこの世界が乙女ゲームの世界ですなんてこと、登場人物たちの前で言えないよね。
「しーちゃん、失礼なことしてないよね?」
「失礼なことって何!私何するって思われてるの?」
「…………風で突き飛ばして記憶無くさせたり?」
なんかだいぶキャラ違うよね。2人とも。
こっちのゲームに出てくる人たちはそこまで変わらないのに。私が関わることで変わることが怖くて、そこはものすごく気をつけたからかな。
シーナ、そういうの気にしなさそうだしなあ。他の人はどうなってるんだろう。気になる。
カオスですね。




