表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
隠し攻略ルートは悪役の私!? 〜乙女ゲームの悪役に転生しましたがヒロインから女神と崇められています〜  作者: 絡鎖
閑話 ぐだぐだな世界

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

91/251

退屈な日々

3章入る前に数話挟みます。

あの長い名前の彼女視点です。

私の名前はフィオラフィフシルア。


長い名前でしょ?名付けた親にも忘れられるほど。まあ自分でも結構忘れるから文句はない。友人に名前を覚えられたためしはないし、本名で呼ばれることなんて年に何回あるかってくらい。


これも母方の家系に続く伝統らしいけど、よくわからない。付けた親さえ名前を忘れるほどなんだから辞めればいいのに。私、子供ができたら普通の長さの名前にするって決めてるんだ。絶対忘れるから。


ま、私の名前なんてどうでもいいんだ。


私、一目惚れしました。


相手は少し長い銀髪を1つにまとめたお姉さん。


そう、お姉さん。女性です。最初は男の人だって勘違いしちゃったんだけど、中性的な人で男物の服を着てたからそれも仕方ないと思うんだ……。


でもね、とっても綺麗な人なの!艶めく銀髪、煌めく黄の瞳、白磁の肌に、すらっとした手足!キリッとした顔で、お人形さんみたい。


あ、あ、決して貧相とかそういう意味ですらっとした、って言ってるわけじゃない。お姉様はあれが1番素敵だから。


女性だって知っても私の想いが覚めることはなかった。同性だから遠慮が無くなったのかな。お姉様って呼ばせてもらってます。本人から許可は取った。……取ったよね?


でもお姉様は一所にとどまらない旅人で、すぐに街から出発してしまった。


ショックでした……ですがすぐに好みが似ている離れた街の友人へ手紙(イラスト付き)を書き、気を紛らわせました……。


ものすごく長い手紙になったけど、あの子(ミーシャ)が時々書いて送ってくれる恋愛ものの小説よりは短いはず。あ〜早く続き書いてくれないかな。結構楽しみにしてるんだよね。ミーシャは私の方が文も絵も上手いっていうけど、文はミーシャの方が上だと思う。絵はあの子壊滅的だもん。ウサギ描いたって言われてもクマにしか見えなかった。


この街から次の街って言ったら友人がいる街のはずだし、ミーシャもお姉様の素晴らしさわかつてくれるはず。手紙の方が早く着くだろうなあ、返事が待ち遠しい。





思った通りにミーシャの住む街にお姉様は来たらしい。興奮度がわかる手紙が速達で届いた。速達で。料金が倍かかる速達で。それだけでも興奮度がわかる。


以下はミーシャからの手紙。


『親愛なるラフィ、素敵な手紙をありがとう!


ラフィの手紙読んで私もすぐに会いたくなったよ!会えたよ!最高!お姉様万歳!


すっごく素敵な人だよね、綺麗なのはもちろん、性格も好き!ちなみに私がお姉様の中で1番好きなのは声です。高くも低くもないあのまさに中性的という言葉が似合う素敵な声……ずっと聴いてたい。そういう魔道具あったよね、貯めてるお小遣い全部使ってもいいからそれ買ってお姉様の声をずっと聴けるようにしたい!って思いました。


ラフィもお家の料理食べてもらったって言ってたでしょ、私もオムライス食べてもらったよ!流石にラフィみたいにまだ作れないからお父さんに作ってもらったけど、気に入ってくれたの。美味しいって!うふふ、美味しいって言われちゃった!私が作った料理じゃないけど嬉しかったな。


あのお姉様の笑顔の素晴しさったら……私もラフィみたいに絵が描ければあの素晴らしい笑みをラフィに届けられるんだけど、私がお姉様の絵なんて描いたら侮辱になるのでやめておきます。私の絵の壊滅的な下手さは自分でよくわかってる。この前近所の女の子に花の絵描いてって言われて描いたんだけど、気がついたら男の子たちが仮面にして遊んでた。その子、人食い花の魔物役してたよ。


うん、虚しくなってくるからもうやめるね。楽しい話にしよう。


明日私はお姉様にこの街を案内することになりました〜!わ〜ぱちぱち!何着て行こうかな?どこを案内しようかな?どんな話しようかな!!楽しみすぎるよ!


こんな素晴らしいお姉様に出会えたのは私の人生においてこれ以上ないくらいの幸せ。これからもずっとお姉様のこと思って生きていけることがもう最高だし、お姉様をお姉様と呼べることが幸せです。お姉様の人生に私が関われたことも!


ミーシャ』


は〜〜。


ま、まあ?私の家の料理は初心者向けではないから、仕方ないとしても!


ズルい。ミーシャズルい。お姉様とお出掛け。ズルすぎる!あったこと全部細かく書いて送ってもらわなきゃ。ミーシャが書いてくれれば私もお姉様と一緒に出掛けたのと同じ気持ちが味わえるはず。今度あの街に行った時に同じルート案内してもらお。







と、思ったのですが……。


『親愛なるラフィ、あの日のことはまた今度詳細を書いて送ります。短期間では書ききれないほどの密度がある1日でした。


私は今お姉様たちと一緒に旅しています。ラフィはお姉様の属性を知っても軽蔑しないって思うから書くけど、お姉様の魔法の属性は闇です。色々あって街でそれがバレて出なきゃいけなくなったの。お姉様の味方した私も追われちゃって。


ラフィってルス教じゃなかったよね?私と同じ無信仰の人だよね。あ、私はもう無信仰じゃないんだけどね。これはまた後で書くね。


ルス教にお姉様が追われることになって、お姉様のお兄さんが来て、ルス教を




あんまり変なことは書くなってシンさんに言われてるし、シンさんに全部確かめられるから消されてたらごめんね。もし、万が一私たち以外に漏れたらいけないからなんだって。動きづらくなるって。あの宗教は闇に対する執着が強い、って。


もしラフィがなんか大変なことになったらここにあることと知ってることなんでも話していいからね。お姉様もシンさんもそう言ってたから。ラフィに何かあったらお姉様が責任感じちゃうから遠慮しないでね。


お姉様とシンさんが書きたいことあるみたいだから変わります。



フィオ……へ。ローズです。ミーシャで勘違いしていたらごめんなさい。闇属性だなんて嫌だよね。もし、もしもこれを知っても変わらないのなら、ミーシャが書いた通りに私の悪口でもなんでも言ってください。私の知らない所で言われたものなんて気にしないから。


ローズの兄だ。ローズを好いてくれていること、ありがとう。もしローズの属性を知った上で気持ちが変わるくらいなら君、会った時には覚悟しておくように。

最後に。

君がこの文を読み終わった後にこの手紙は消滅します』


読み終わってすぐに手紙は光を放って消えた。



お姉様は闇属性。


闇。怖っ。本当に?あのお姉様が闇属性の魔法の使い手なの?そんな人に私あんな料理出したの?よく無事だったな私。何もないよね?されてないよね?まあ……お姉様にならされてもいいかも。この思いももう、お姉様に何か魔法をかけられたからだったりして!うふふ。


てか待って、お姉様と旅って書いてあった?うわ〜ズルすぎるぞミーシャ。私もしたい!お姉様と一緒にいたい!!行きたいよ〜!!


お姉様のお兄さんにも会ってみたいな。お姉様に似た綺麗な人なんだろうなぁ。どんなか書いてもらわないと。


ミーシャからの手紙がもっと楽しみになった。たとえ読んですぐ消えるとしても。



リクエストいつでも受け付けてます。

ぜひください。待ってます…。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ