第26話 どうすればいいんだ。
短いです
「洗脳ってどういうことだ?ていうかお前、ルッカと知り合いだったの?」
シーナがルッカを上空へ飛ばしている横で、ラクスが突然そう言った。
「ああ、それは僕も気になりました。なぜ、彼女はローズのことをあんな風に言っていたんです?シーナさんのことも言ってましたよね」
「なんだっけ?ゲームとか。なんだよゲームの、って。あと……そう、てんせいしゃ?てかあいつほんと頭イってんな。自分でヒロインとかおかしいわ。前から思ってたけど」
ゲームという言葉はこの世界にもあって普通に使われてる。でも転生者はない。
どう言えばいい?納得できるやつって?
「よ、よくわからない。なんだろう?」
「知ってますか?ローズが嘘を言う時は大抵わからないんですが、よくわかる時があるんです。後ろで手を組むんですよ。そんなこといつもしませんからね。おそらく、良い嘘が思いつかず誤魔化す時はそうなってしまうんでしょうね。なってますよ」
うわ。本当になってた。無意識怖い……。
慌てて前に戻す。良い嘘、良い嘘……。いや、いい嘘って何?
「知らない人。初めて会った。物語に人を当てはめてしまう人なんじゃないかな」
まあ嘘じゃない。あのルッカは知らない。中身が別だし。だから、会ったのは初めて。ていうかルッカはゲームの登場人物だから初めて会ってなかったら色々怖いけどさ。
後半は憶測だから嘘も何もない。
よし。
「まあ、そうでしょうね。ローズが村から出たことがないのはご両親が仰ってましたし、今までの旅でも会ったことはない。なぜ、彼女はローズのことを知っているように話していたのでしょう?」
「あいつ色々おかしいから。起こること事前に知ってたり、実力あって仲間になってくれる奴とどこで会うか知ってたり。後、1番怖いのは言ってもない仲間の過去知ってることな。ま、俺のは貧民街出身しか合ってなかったけどな。……予言者か?」
「なら、ローズのことを予言したと?考えられますね」
自分勝手に色々やってきたんだろうなぁ。ラクスが嫌そうな顔して話してる。あの自分中心の所が無ければヒロインと同じようになれたのに。
わからないもんかなぁ。もしかすると若いのかもしれない。私おばさんだもん。若くして死んだのは可哀想だな。
「そうじゃないかな」
「じゃあさ、予言したとして、洗脳って何?お前何かしたの?」




