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隠し攻略ルートは悪役の私!? 〜乙女ゲームの悪役に転生しましたがヒロインから女神と崇められています〜  作者: 絡鎖
第2章 悪役の私が村を出て旅してる。

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第11話 兄さんの恋愛事情。

遅刻すみません

『他の男となんて許せない。……いやローズには幸せになってもらいたいけど!けど!でも結婚は許せない。駄目。無理。うーん、これでどうしたらローズが幸せになれるのか……』


兄さんが奥さんを見つければシスコンは収まると思うから兄さんが彼女作るしかないよね。


そういう女の人いないのかなぁ?みんなそとしか見てくれないとか?


「兄さんは?兄さんが好きな人はいないの?」


『ローズだけど』


誰かこのシスコン救ってあげてよ。


「そうじゃなくて、恋愛の方で」


『うーん。恋愛ってなんかわかんないんだよなぁ。ローズのことは大好きだけど、同じように好きだと思える(ひと)ってことだろ?』


違うと思う。


兄さんが私に対して思っているのは家族愛。恋愛の感情とそれは違う。いや、前世と合わせても恋愛なんて画面の中ぐらいでしかしたことない()が言うのもなんですが。でもそれは絶対違うってなんかわかるよ。それくらいね。


「私も兄さんのことは大好きだけど、たぶんそれとは違うと思う。なんか他の人とは違う感情で接する人……とか?」


他の人とは違う感情で接する人。私ならノアか?でもノアに対する思いは恋愛じゃないってわかりきってるし。じゃあ……シーナ?いやいや、なんでシーナが出てきたんだろう。シーナなんてしばらく会ってないのに。


今何してるんだろうか。シーナから見た隠しルートの悪役(ノア)は村から出たし、普通に暮らせてたらいいけど。あのおかしな行動、治ってるかな。


そういえばシーナで思い出したけど、ルフトと前に話した時シーナに遮られて聞けなかった話があったな。あれはなんだったんだろう?


『違う感情。うーん。ユーラ達のこと……じゃないよなぁ、この場合。恋愛だもんな。違うな。女で……?あ、ルア、か?』


お、いるじゃん。誰だろ。


「ルア、さん?どんな子なの?どういう風に思う?どんな具合?」


人の恋愛模様を聞くのは楽しい。これも前世と合わせた精神年齢の問題かな。


『年のわりにしっかりしてる子だよ。まあ周囲から色々言われてる子だけどね。自分を曲げない、きちんとした意志のある強い(ひと)……かな。彼女と話すのは楽しいよ。他の令嬢と話すよりよっぽど。……下心丸出しで知性のカケラも感じない女共ばっかりだ』


これはまだ恋愛感情にまでは行ってなさそうだな。それより最後!最後きちんと聞こえちゃってます!


兄さん怖いよ。


周囲から色々言われてる人、か。それでも兄さんはその人と話してて、その人も兄さんと話してる。お互い悪くは思ってない。


「周囲からって、なんて言われてるの?」


『ん?ああ、酷いもんだぞ、心無く人を人と思わず恐ろしい魔法を使う魔女だって。怒らせたら呪われるんだと。【氷鉄の魔女】とか呼ばれてるな。本人は全くそんなじゃないのに』


氷鉄の魔女?氷鉄?名前が、ルア。


あ、ああああああ!?


ルア、氷鉄の魔女。もしかして、オフクリスタルア!?


私が、前世で1番最後にやったゲーム《クリスタルの輝き》のヒロイン!光と闇の両属性の魔法を使える希少な存在で、それを隠して過ごしているって設定の。黒髪金眼の無表情キャラ、ヒロインが無表情ってどうなんだ、って言われてたけど私のド性癖のキャラだった。


待って、本当にそうならすごく嬉しいな。ラクスが存在するってことは、また別のゲームの登場人物がいてもおかしくないし。……おかしくないよね?


会いたい!会ってみたい!無理だ!オフクリスタルアは貴族でした!平民の私が簡単に会える相手ではない!


兄さんズルい!名前だってルア、ってあだ名で呼んでるし、ズルい……。


「そ、そうだね酷いね。でも兄さんはわかってるもんね、その人がいい人だって」


『ああ、実はな、誰にも言ったら駄目だぞ、彼女も光属性の魔法の使い手なんだ。だからなんか親近感があって。話して他の女みたいな感じがしなかったからさ。気がついたら結構仲よくなってたんだ。冗談言えるくらいに。なるほどなぁ、彼女に抱いてるような気持ちが恋愛なのかぁ』


仲よく!私もお近づきになりたいです!


でも待って兄さんそれは違うと思う。


なんて言うんだろうな、ああ恋愛したことないからなんて言えばいいのかわからない!


「へぇー。光属性の。内緒ね、わかった」


『ああ、助かる。彼女はそれを隠してるから。まあだから色々言われてるんだけどさ。光属性の魔法の使い手です、なんて言ったら面倒なことになるのは俺が実体験してるし隠す気持ちはわかるから。この前王城の図書館で読んだんだけど、過去に隷属魔法かけられて抵抗できないまま力を無理やり使わされてた使い手もいたらしくて。それが1人じゃないのが怖いとこでさぁ。俺も気をつけないとなぁ』


光属性の魔法の使い手は希少。せっかく自国にいるのにもし何かあって他国に行ってしまったら大変。だから国に縛り付ける。


怖いな。兄さんが騎士にまでなったのはそれもあるのかな?他国へ行かないように。


隷属魔法だって。ファンタジーだ。魔法で従えるやつでしょ。兄さん勝手に転移魔法とかやっちゃってるからそれがバレたらされそうだな。嫌だな。


オフクリスタルアって光と闇の両属性だからもっと大変なのか。貴族って言ってもものすごく偉い貴族じゃなかったはず。上から数えた方が早いけど上には上がいる、って本人のセリフにあった気がする。


現代日本に生きてた私には貴族とか位とか全く分からなかったから何にも意識しないでプレイしてたけどね。


「無理しないでね。兄さんがいなくなったら私、嫌、だから」


『ローズ……。ああ、大丈夫だ心配するな。ローズ関係で俺がヘマをすることはないからな』

そういうことじゃない。

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