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隠し攻略ルートは悪役の私!? 〜乙女ゲームの悪役に転生しましたがヒロインから女神と崇められています〜  作者: 絡鎖
第2章 悪役の私が村を出て旅してる。

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第7話 街での滞在

遅くなりました。すみません。

お前に何がわかるんだ。


……こほん。


「何を基準にそんなことが言えるのかな?出会って時間も経ってない、判断できるものは何も無いと思うのだけど」


見た目?見た目か?悪役顔がいけないのか?そこまで極端な悪役顔じゃなかったと思うんだけど。


「いやだってお前、あの蜘蛛の糸からなんてことないみたいに抜け出してたし。普通無理だから。ちゃんとランク上げすればBには行くだろ」


なるほど。根拠は一応あるのか。


あの蜘蛛糸、そんな判断されるほどのものだったんだね。……うん?そんな粘着力ある糸使って捕らえようとしてたのはなんだったんだろ?


でもB?ふむ、そんな行けるのか。すごいな、私。そこそこ強いってことでしょ?


「そう。でも言ってるでしょ、君の前では戦わない」


「意味わかんねぇな。何を隠したいんだ?」


「誰でも秘密はあると思うけど。君には関係ないよ」


ラクスは納得していない顔をしていたけど、私は考えを変える気はない。


……いや、ラクスに魔法見せて同行辞めてもらえば良かったのかも。私は、この短い時間だけの付き合いの人にも嫌われたくないと思っているのか。なんて性格だ。誰にも嫌われたくないみたいな。





●●





街にきて3日目、私はノアと買い出しに来ていた。明日にはこの街出るからね、食料とかその他諸々を補充しないと。


「ローズはこういう所で食べ歩きをしていると幸せそうな表情になりますよね。あ、あれも買います?」


「……いい」


ノアと買い出しに行くと大抵餌付けされるみたいに、露店の食べ物を買っては食べさせてくれる。今だって野菜を焼いてタレに漬け込み味を染み込ませた、どう考えても食べ歩きに向かないものを食べてる。カップみたいな紙に包まれてるけど、ぼろぼろ崩れるよ。


でも美味しいし、食べ歩きは嫌いじゃないんだけど、なんか気分がさ……。


「そうですか。お金は気にしなくていいですよ?」


そうじゃない。


「大丈夫だから」


「そう、ですか」


なんでここでノアが悲しそうな表情するんだ。


慣れないなぁ、ノア(推し)のそういう顔。笑顔とか、しょっちゅう見るような表情は慣れたんだけどたまにしか見られない表情はいつになっても慣れないよね。公式がしんどい。


「ノアが食べたいの?」


1人じゃ嫌だとか?野菜はもう食べ終わりそうだしね。私は気にしないタイプ。


そうなら一緒に食べるけど。お昼も食べてきなさい、ってナラルさんに言われてきたしね。お昼って考えたらもう少し食べておきたい所。


ラクスは受けてる依頼を急ピッチで終わらせてる。昨日、なんで戦えないんだとか色々言われたけど今日は何も言われなかった。


「いえ。あー……そう、ですね。ローズを見ていたら僕もお腹が空いてきました」


「そう。なら買えば?」


「そうします。いりますか?」


うん、1人で食べるのが嫌なんだね。OK、私も一緒に食べるよ。


「なら、いる。食べる」


「はい。待っていてください。買ってきますね」


正解だったな。嬉しそうな顔して買いに行った。


なんか列が出来てる出店だし一緒に行った方が良かったんじゃ?とは思うけど今更だよね。とりあえず端の方で待ってよう。


お、ノアの前に並んでた女の子が振り向いてノアに気がついて、話しかけてる。何度も見たことある光景。私がいると絶対無いんだけど、ノアが1人離れてると誰かしら話しかける人がいる。男も女も。うん、男にも、なんだよね。ウケる。


ここからじゃどう頑張っても2人の声は聞こえないけど、女の子の顔が赤く染まってる。うんうん、ノアの顔はいいもんな。近くで見たら余計に。そんでもって柔らかな表情、丁寧な話し方。誰でも落ちる。


ふっ、だが私の推しの良さはそこだけじゃないのさ。時々見せる男らしさとか荒々しさとか、普段とのギャップがいいんだよ。今までの旅でそれに何度瀕死にされかけたことか。


あれ?ノアが私の方を指差してる。女の子も見た。なんだろ。とりあえず手振っとくか。


おかしいな、女の子が私を見てノアを見てた時より顔を真っ赤にしてる。なんだなんだ?


よくわからないことに頭を傾げてたら列が進んで、2人は私から視線を戻した。


「なんだったんだろ」


考えているうちにノアが戻ってきた。手には買ったものを持ってる。


で、隣には女の子が恥ずかしそうにしながら着いてきてる。なぜ?

読んでくださりありがとうございます!

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