第27話 説得します。
ごめんなさい、本当にとても短いです。
『初めまして〜、お兄さんのお友達の『お前とは友達になったつもりはないからただの同僚だ』酷いなぁもう。照れちゃってぇ〜…………ごめん冗談だってマジな顔すんなよ』
オーマと兄さんに呼ばれていた人は、兄さんと一緒に住んでいるお友達の1人なんだそう。騎士はほとんどが貴族の御子息で平民が少ない。兄さんと一緒に住んでいる人たちは数少ない平民出身のお仲間さん。
仲良さそうで何よりです。
「兄さん……シンの妹の、ローズです。兄さんがお世話になってます」
『ほんとシンは迷惑ばっかりかけるんだよ〜勘弁してほぎゃっ!?』
『ローズ、こいつとは口を利かなくていいんだ。ローズが穢れる』
『まっ、やめっ、待ってお願い、頭から手離しっ、待って待ってそんな本気の浄化やられたら俺が消えちゃうって!!……いやぁあああああああああああああああああ!』
うん、楽しそうだ。向こうが想像できそう。
『シン、オーマの汚ねぇ声が響いてんだよ。口塞げようるせぇんだから』
新しい声。オーマさんってそういうキャラなのかな、いじられというか。本人も楽しんでるみたいな声だからいじめではなさそうだけど。
『悪い、突然出すもんだから対策のしようが無いんだ。耳栓でも突っ込んどけ』
『部屋に結界張りゃいいだろ。そんなやつの野太い悲鳴聴きたくねぇ』
『酷い!助けてくれよ!』
『面倒。自業自得の奴をなんで助けんだよ』
『ごめんな、ローズ。何か話したいことあったんだろ?ちょっとこいつら片付けてからかけ直すな』
『え、俺もかよ!?』
兄さんがそう言うなり、通信は切れた。数秒後すぐに兄さんの声が聞こえてくる。
『待たせた。で、どうしたんだ?』
「えっと……兄さん疲れてるみたいだから、また今度で大丈夫」
『疲れてない!疲れてないぞ!大丈夫だ、話してみろ。俺は大丈夫だから』
本当に大丈夫なのかな?本人が大丈夫っていうなら……。
「私、さ。村を出ようと思ってて。ノアと、ノアのお父さんに誘われたの」
『……は?…………え?……………………はい?え、ちょ、ま、え?は?村を、出る?ノア、と?え?待ってくれ、え?』
読んでくださりありがとうございます。
明日は倍にするので……!




