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隠し攻略ルートは悪役の私!? 〜乙女ゲームの悪役に転生しましたがヒロインから女神と崇められています〜  作者: 絡鎖
第4章 悪役の私が世界を知るまで。

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第25話 確率の問題です?

遅くなりましたすみません

「さっきのチャラ男をどうにかする案、どうしてノアが戻れなくなるかもしれないの?」


「ボクの力じゃできないことだから、ノアくんの力を使わないといけないんだ。やれば彼はたぶん止められるよ。でもノアくん自身の力を使うと戻れる確率が下がる。これは意思だけじゃどうにもならない。ノアくん自身が戻りたいと思っても、その力が足りなければ元には戻れない。まぁもちろん戻りたくないって思ってればもっと確率は下がるけどね?そもそもボクがこの体に落とされた時に消えていなかったのは奇跡なんだよ。それほど、ノアくんは消えられない、消えたくないって思ってたってこと。……ああ、だから」


よくわからないけど、ノアの力を使わないとチャラ男への対抗手段が無く、だがノアの力を使えばノアが戻れる可能性が低くなる。こういうことだよね。


どうしようもないって感じ?


「……結局それやらなきゃ青いの戻って来られないでしょ。世界がどうとか言っててさ。選択肢なんてないの。わかっててなんでそんなこと言ったの?他の手段なんてないんでしょ?」


その通り、か。世界がこのまま無くなれば、結局ノアが戻ってくることもできない。


確率、って言ってるけど“ノアが戻ってくる”って考えたらルスの言ってるのは間違ってることになる。何にも考えず、“ただノアが戻ってくる確率”なら正しいのかもしれないけど。


「あるにはあるよ?時間が圧倒的に足りないだけで」


「何よ」


そうルスへ問いかけるシーナに、いつもの明るい感じはない。


「探し物をしてほしい。この世界のどこかにあるはずのものなんだけど。今から探しても間に合わないかもしれない。先に世界が彼に壊されてしまえば終わりだから。さぁどっちを取る?探してすぐに見つけられるっていう賭けに出るか、ノアくんを元に戻す確率を下げ確実を取るか」


究極の、2択。


物語の主人公なら前者を取るんだろう。奇跡を信じて、与えられるから。でもここは現実で物語の中みたいに都合よく行かない。元々ゲームだったとしても、ね?


私が答えを出すことはできない。もしここでこうしよう、って大きな声で言える人がいるとしたらそれはナラルさんだけ。ノア自身が答えを出せないのなら、家族であるナラルさんしかいない。


「この広い世界のなかから探すって、無いのと同じだから!ほら無いんじゃない、世界無くなったら全部終わりなの!るーくんも治らないし、私たちだって全部!青いのはね、そんな柔じゃないの。どんな状況でだって生還しそうなんだからわざわざ聞かないでよ!青いのが危険だからそれはしないで、なんておかしいでしょ。世界と比べて、青いのはそこまで大きなものなの?そりゃあね、大きいよ?でも世界無くなったら元も子もない。私の知ってる青いのは、ノアは、そんなこと望まない」


「今はシーナの意見に同感だ。あいつのこと俺たちが勝手に決めるのはおかしいけど、世界無くなればノアも消える。無謀なものに賭けるより、できる確率が高いことをすべきだ」


それは、その通りなんだけど。


私の中で世界が危険っていうことがイマイチきちんと入ってきていないんだと思う。世界が消えればノアも私たちも消える。それでも、他の方法があるのなら、って思ってしまう。


「その探し物って何なのかしら。私も、賛成なのよ?賭けをするなら勝率の良い方、だもの。でも念のため、があるでしょう。どうせ私たち、この先の戦いには着いていけないわ。私わかるの。あの金髪の男、私でもどうしようもない。だったら足を引っ張るより他のことをするわ?一応探すの。見つからないかもしれない。ええ、見つからないわ。こんな広い世界の中からなんて。でももしそれがなきゃ駄目だったら?そうとわかってから探すのと、元々探してるのとでは違うと思うのよ。だから私、ルスがあの男の相手をしている間に探すわね?」


「お嬢様がこんな周りと将来を考え行動しようとするとは……!感激です、もちろんお手伝いいたします」


ルスの言う、探してほしいものってなんなんだろう。世界のどこかにある、あのチャラ男をどうにかできるもう一つのもの。


もの、ものなんだ。なんだろう。


「そうだね、それがいいかもしれない。こんなところにいるよりよっぽど安全だ。…………ノアくんのことを聞いたのはね、ただボクに覚悟が足りなかったから。すぐに済ませられれば必要以上にノアくんの力を使わずに終えられるし、ノアくんが戻って来れる確率だって下がりすぎない。もしできなくて、ノアくんを消してしまったらって思って、……怖く、なって。こんなのいつぶりだろう。ボクらしくないなぁ。だから君たちに言って欲しかった。それでも大丈夫だって。もし最悪の結果になってノアくんが居なくなってもボクだけのせいじゃないって思いたかった。なんでだろうね?たった1人、ボクにとって大したものじゃないのに……」


消してしまったら。ノアはルスの気持ちで生かされてる。ルスが今言ったことをたまたま考え思ってくれたから聞いて、そのままノアがまだ残っている。何にも思ってなければノアの力使って、ノア、いなくなってたかもしれない。

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