表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
隠し攻略ルートは悪役の私!? 〜乙女ゲームの悪役に転生しましたがヒロインから女神と崇められています〜  作者: 絡鎖
第3章 悪役の私の兄が世界的な宗教をひっくり返す。(予定)

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

142/251

第41話 私の想像範囲を超えています。

ノアの様子がおかしい。


私を見て、ビクッてするの。話しかけると怯えた顔してさ。わかる、これはわかるぞ。


私、ノアに怖がられてます。


え、何故。なんでそんなことになってるの?怖がられる要素なくない?闇属性なのが原因?でもそれならもっと早く、村で会った時にそうなってるはずだし。


なんで?


日中何かあったとしか思えないんだけど。


自分のせいだと思いたくないからじゃなくて、理由それしか考えられないし。


何があったんだろう。


どうして私を怖がることになってるんだろう。


やっぱり、闇の魔法を使うから?


……やだな、もしそうならラクスの時よりキツイかも。


「やぁね、ノア。私を見るなり、お化けでも見たみたいな怯えた顔してどこか行っちゃったわ。何なのかしら。私、何かしたと思う?」


「怯えて……?セネルも?」


「ローズもなの?不思議ね、不思議だわ。ミーシャとはいつも通りに接していたのを私、こっそり見たの。私たち何か共通点は……はっ!私たち、闇属性だわ!」


セネルもノアから同じような感じの態度を取られているらしい。


何でだろう。やっぱり闇属性なのが原因なのかな。でも今更?


「他に何か……うーん」


ないのも確か。


「でもみんな来るわよね、その時聞いてみましょう?問い詰めるの。だっておかしいもの。今までこんなこと無かった」






●●






いつもの話し合いの最中、ノアは絶対に私とセネルの方を見なかった。途中で遮ってまで聞くことじゃないから、話しが終わるまで待ってる。


「ねぇローズ、もう聞きたいわ。いいかしら?あれだけあからさまなの、私とっても気になるわ」


話している輪から一歩離れた所で私とセネルはコソコソと2人で話していた。2人で、というよりセネルがみんなの話を遮ってノアへと聞こうとするのを私が止めてる感じ。


「駄目。1番最後でいい。そこまで重要なことじゃない」


「重要なことよ。私、何かした?ローズは?怖がられるようなこと、してないもの」


それはそうなんだけどさ。


後でも聞けることなんだから、少しだけ待っててほしい。


「そうだけど。私たちの都合だけで話し合い遮るわけにはいかない。そうでしょ?」


「確かに……それも、そう、ね……。わかった。待つわ。私、待てるわ。いい子だもの。最近エルがいなくてもローズとお留守番できてるし、ミーシャと買い物もできたのよ!前には無かったことばっかりで、とても楽しいの。ねぇ、ローズとはいつまで一緒に居られるのかしら?……いつか、お別れはするでしょう?」


いつまで、か。考えたことなかったな。


セネルとエスペラールとはこの騒動が終わればお終いなんじゃないかな。私はいつまでいたっていいと思うんだけど、エスペラールが連れて帰りそう。だってセネル、領主なんでしょ、確か。ご両親亡くなってるのならそうなるよね。今経営どうしてるんだろう。


ミーシャもそう。兄さんたちの目論見が上手くいけばミーシャだって普通に家に帰れるもん。だからここでお終い。


ノアと、ナラルさんはどうなるんだろう。


離れるなんて思いもしたことない。……できたら、もっと一緒にいたい、っていう気持ちもある。別にミーシャたちとは離れたい、一緒にいたくない、ってことじゃないけどさ。


できるだけ長くみんなといたいな。みんないい人たちだし。個はだいぶ強いけど。強すぎるけど。


「会いに行けるし。お別れっていうか一旦解散みたいな感じなんじゃないかな」


そうしたいな。今生の別れなんてそんなのないでしょ。死に別れするわけじゃないんだから。


確か、セネルの領地はガラス細工が有名な所だった。ストーリーでも出てきてたな。ヒロインに攻略対象がプレゼントするの。あのデザインものすごく凝ってたなぁ。実際に見てみたい。


「そうよね!うふふ、絶対に会いに来てね?そうだわ、私が行くのでも────」


「闇……、そう、そうだっ、いやだ、もういやだっ!なんでこんな、こんな近くにっ、そんな所に普通に……!」


突然だった。


突然、部屋にノアの声が響く。


見ればノアは真っ青な顔をして、私たちを指差してて。指先が震えている。恐怖に染まった表情を向けられている。


「おいノア?どうしたんだ?」


私たちは2人で話していたからどうしてこうなったのかわからない。


これはいきなりのことだったのか、場は私たちと同じ困惑した空気に包まれていた。


「おかしいっ、おかしいだろ、こんなの……っ!」


わからない。でもこれで私たちが変な態度取られてた理由はわかったよね。


闇、か。でもなんで?今まで何にも無かったのに?それとも、今までの態度は恐怖を押し殺した偽りのものだったってこと?


いや今までのが演技ならノアはものすごく有名な役者になれるよ。


「ノア……?どう、したの……?」


嘘だよね。


まさかそんな、私たちが闇属性だから怖いなんて、ノアに限ってそんな考えはしないはず。だってこれまでそうだったし。そんな、そんな少しの間に考えが変わるなんてことはないでしょ。


そうだよね?


「ひっ……!来るなっ、来るなぁ……っ!!もうっ、もういやだっっ!!」


怯えた顔。拒絶されているのが嫌でもわかる。


目を見開いて、体を震わせながらノアは部屋から飛び出して行った。



「うそ、うそ……なんで……?」



プロット通りです。突発的な思いつきではありません。


ふ、伏線はあったもん!!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ