第34話 その大きさの分の罪があります。
短いです。
やたら胸のこと言ってます。
ただ風呂で女子組(シーナ除く)がいちゃついてるだけなのでそういう描写が苦手な場合、読まなくても大丈夫です。
跳ねる水、白い肌、昇る蒸気。
跳ねる肉、白い肌、上る悲しさ。
「気持ちいいですね!」
「お風呂、やっぱり私好きよ。エルがね、よくやってくれたの。気持ちいいわ」
セネルは私より年下だし背も小さい。だから無いのは普通。ミーシャも私より年下だし背も小さい。なんでそんなあるの。
2つの白い山が水面から覗いてる。動くたびに揺れて揺れて水が波打って……どう頑張っても私のは丘が限界。
いいや、違うさ。平均だよ、平均。私のは平均。ミーシャのが異常。そうさ、絶対そう。
「……じゃなきゃおかしい、絶対おかしい」
「お姉様?どうしたんですか?」
「えっ?あ、ううん、何でもない。気持ちいいね」
「はいっ!」
危ない危ない、口に出てた。こんなことで僻んでるなんて知られたらそれこそ見放されちゃう。
闇属性というので受け入れてくれたからって、なんでも受け入れてくれるわけじゃないもんね。
「……おおきい」
私じゃない!私じゃないよ、これ私言ってないから!誰?誰が言ったの?ミーシャはあり得ないし、……え、セネル?
見ればセネルは、私の言葉に大きく体で頷いた状態のミーシャを、正確に言うとミーシャの顔の下、胸を見つめていた。
水が波打っている。それで余計にミーシャの大きなものが揺れて水が波打って……ずっとループだ。
「何ですか?……は、恥ずかしいです、どんな所見てるんですか!」
「ずるい。ずるいわ!1人だけそんなもの持ってるなんて!」
怒ったように頰を膨らませたセネルは、勢いよく腕を伸ばしてミーシャのその柔らかな山を鷲掴んだ。
「ひゃっ!?やっ、やめっ、やめてください!」
「ずるい!何なのこの触り心地は!これ欲しい!私、欲しいわ!ねぇちょうだい?そんなに余ってるんだから分けてくれたっていいわよね!!」
「分けられませんよ!お姉様!なんでニコニコしてるんですか!笑ってないで助けっ……やぁぁあああ!?離してくださいー!そっ、それ以上揉まないで!」
うん、セネルも気にしてたんだ。私と一緒。
でもさ、セネルはまだ身長も低いからその大きさで全然大丈夫なんだよね。私の方が欲しい。せめて男だと言われないくらいには。
「有罪。償え」
この騒ぎは兄さんとエスペラールが『何があったんだ!』って言いながら慌てて風呂の扉を開けるまで続いた。




