表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
隠し攻略ルートは悪役の私!? 〜乙女ゲームの悪役に転生しましたがヒロインから女神と崇められています〜  作者: 絡鎖
第3章 悪役の私の兄が世界的な宗教をひっくり返す。(予定)

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

104/251

第8話 そんなにわからないものですか?

「旅人さん達知ってる?どこか近い街で闇の魔法を使う女が暴れて逃げたんですって。青いドレスで銀髪の女!高笑いしながら仲間を大勢連れて去っていったって」


「ぐふっ……そんなことがあったんですか。怖いですねえ。今どこにいるんでしょう」


こいつ(ノア)笑いやがった。



できるだけ街とか人が多くいる所には寄らない方がいいんだけど、どうしても食料とかは買わないといけないし、情報を集めるのには街に行かないといけないから仕方なく寄っている。


今回も止められることなく街に入り、普通に買い物をしている。


今いるのは私と兄さん、ノア、ミーシャの4人。ナラルさんは前に使ってた短剣を、新しいのを買った時から荷物の底に入れっぱなしにしてしまって錆びたらしく、1人で鍛冶屋に行った。


「さぁねぇ。ルス教が追いかけてるらしいですよ。なんでも光魔法の方々総出で。怖いですよねぇ、早く捕まってほしいよ。何をするかわかったもんじゃないもの」


「……そう、ですね。あ、その野菜もください」


「生物は保たないけど大丈夫?そうだ、お兄さん達カッコいいからオマケしちゃいましょ。このお芋、1年くらい放置しても保つ上に煮ても焼いても美味しいのよぉ」


ニコニコと笑う八百屋のおばさんは、私を見ても男としか認識していないらしい。いいことではあるけど嬉しくない。いやいいことでもないな。


胸だって少しはあるわけで……何も巻いてないんだよ?素の胸ですよ?でも男って思われるってさ……あっ、ハイ。ないってことですね。


「ありがとうございます」


「いいえ〜。お嬢ちゃんいいわねぇ、こんなお兄さん達に守ってもらえて。お兄さん達もお嬢ちゃんが可愛いからって手出しちゃダメよ?」


あはは、と苦笑いしておばさんに手を振り、その場を後にする。


離れるなりノアは笑い出し、兄さんとミーシャは文句を言い出した。


「ぶっ……お兄さん、カッコいいお兄さん。……くふふ、笑っちゃいますね、ロゼ」


「バレないに越したことはないのはわかってるけど納得いかない。なんでわかんないんだ。男物の服着てるだけだぞ……?」


「カッコいいのは当たり前です!わかりきったことをわざわざ言う必要あります?」


ロゼは私のこと。ローズとあんまり変わらないよね。シーナが考えたやつだし別に文句はない。ノアよりはいいかな、って。


だってノアの偽名、マサオだよ。こっちじゃ珍しい感じの名前ってだけだけど、前世がある身としてそれはない。呼ばれてるたびに笑う。マサオって顔じゃないもん、ノア。


兄さんはルア、ミーシャはクロワ、ナラルさんはオルマ。こっちは普通。兄さんだけ女っぽくて決まった時ちょっと不機嫌だったな。


「笑い事じゃない。他人事だと思いやがって……」


マサオのくせに。


「まあいい。ロー……ゼの良さがわからないならただの可哀想な人だし、もう過ぎたことだ。よし、食料は買ったし……後は調味料だな、塩が切れそうだった」


「そうですね、そう思うしかないです。もう会わないであろう人に怒ってても無駄ですしね!」





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ