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【⭐️5,000ブックマーク】愛用のクッションがどうもなにか変【累計350万PV】  作者: 一級フラグ建築士
第3章 なんかクイーン・ビーを討伐したいんですけど

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第一部エピローグ1 なんか入院することになったんですけど

誤字脱字報告感謝です。沢山沢山誤字してます。なんだよ通気機能って…。

いつも報告くださる皆様には感謝しかありません。(‘、3_ヽ)_


2025/07/21 04-07

ローファン:日間 5位/7位 週間 19位/24位 月間 84位

総合:日間 47位/162位 週間 162位

注目度:連載中 58位


起きたらこんなことになってて、今の私は猫ミームの頭を抱えて叫ぶ猫です。

 病院よりこんにちは。あのまま、探索者協会付属の病院に強制入院…という名前の隔離措置になりました。佐藤さんも霧島さんも金田さんも加藤さんも一緒だよ。費用は全額、探索者協会持ちだってさ。協会の担当者…当然の如く岬さんだね。岬さん曰く、「機密保持のため」ということらしい。1週間ぐらいは、そのまま大人しくしててくれってさ。まぁ実際、ボロボロだった金田さんは2週間、ナイアの初見殺しに敗れた加藤さんは、1ヶ月入院の診断をくらっていたし、ちょうど良いね。


 学校の方は、1週間の休校となった。山田と高橋が死んでしまったため、それらの対応に追われている。ただ、死因自体は「探索者の監視を振り切って、3階層に勝手に侵入したあげく、モンスターに返り討ちにされた」ということになったようだ。一部生徒からも「事実だ」「自業自得だ」と情報が挙がっているし普段の素行不良もあいまって、(一部保護者から突き上げはあるものの)学校側の責任はそんなに問題になっていない。探索者協会の方は監督不行届の突き上げをくらっているが、その責任を取るはずの前の支部長さんは、突如発生した巨大スライムのせいで死んじゃった事になっている。…これに関して、私達は薄々察してはいるが、誰も口に出そうとはしない。次に会うことがあれば、確実に討伐してやる。


 私達がダンジョンに潜っていたことは、秘密になった。それもそのはず。その間地上では、巨大スライムが暴れまわっていたということで、世間の関心は、「前の支部長の不祥事と、突如発生した謎のスライムの話」で持ちきりだ。FP支部の建物は半壊ってことで建て直し。土木工事のために、地魔法を使える探索者を駆り出して、2週間の突貫で再建すると宣言している。それからFP支部の組織は、なんとT県探索者協会西部支部に吸収されることになった。支部長の方は、十文字さんっていうらしく、後で私にもお話があるってさ。


 あと、次のFPダンジョンの責任者になるのは岬さんだ。岬さん本人が、死んだ目をしながら教えてくれた。あとなんか「あの時、道具だけでも持ち出すべきだった…」とかぶつぶつ言ってたけど、あの雰囲気ではなんのことなのかを、さすがに聞くことはできなかった。そういえば岬さんて、いつもいろんな仕事してるよね?なんでだろ?


 「前の支部長さんと謎の巨大スライム」を結びつける話は、今のところ出ていない。前の支部長さんが、FP支部の支部長室に立てこもっていたら、突如としてFP支部が巨大スライムに包まれてしまい、逮捕目前で事故死…ね。あまりにも都合が良すぎる話だけど、「誰もが突如巨大スライムになるかもしれない」よりは、「ダンジョンの近くで突如巨大スライムが発生しました。」の方が、まだ都合がいいんだろうな。実際、私もその方がいいと思う。


 …そうそう、あのダンジョン出入り口を塞いでいた謎のぶよぶよに関する話は、さすがにごまかすことにした。いや、通知機能のおかげで、あの後なんとなく察したよ。察したけどさ。無理だよ。「ミサイル撃つ前に、膨張しすぎで自滅した」ってことでいいでしょ。何をどう、自衛隊やらなんやらに説明しろというのさ。幸いにもあのぶよぶよは、爆発四散した後にドロップ品として残らず、煙を出しながら消滅した。だから証拠はない、私の通知機能のログ以外には。無理だよ。言えないよ。


 いろいろあって疲れてしまったし、私は横になって、少しぼーっとすることにした。うとうとしながら、病室にあるテレビから流れるニュースに耳を傾ける。「未発見のダンジョンの報告義務の強化」「ダンジョン周辺の土地の買取制度」「自衛隊とダンジョン警察・探索者協会連携の強化」「国連が世界中のダンジョンの調査に乗り出す」「世界初のIceEnchantedなんとかの実験」「探索者のダンジョン外の武力行使について」「ダンジョン特措法の緊急改正と、新規の探索者の優遇制度」…。そんなニュースの数々を断片的に聞ながら、昨日一日にあったことを思い出す。あれが、全部一日の出来事だったんだな…。


 なお、現在の私は機密保持のため、面会謝絶である。表向きの理由として、「巨大スライムは実はもっと前に発生していて、ダンジョン内で巻き込まれ気を失っていたところを救助されたため。」という事になっている。今後探索者協会と詳しい内容についてすり合わせをする予定だ。そして寝ている間に、両親と奏は来てくれてたらしい。私には会えなかったみたいけど、持ってきてくれたお見舞いがいくつか机の上に並んでいる。あ、利香ちゃんと京ちゃんも来てくれたんだ。嬉しい。


 さて、肝心の私が抱えるいくつかの秘密については、佐藤さん経由で探索者協会に伝わっている。あの時は「具体的に言えないが高いレベルであること」、「気がついたらそうだったこと」、「他の人にはないステータスがあること」、「SPSKILLがあること」「スライム関連の称号があること」ぐらいしか言ってなかったが、追加で「LUKが異常に高いこと」、「パッケージングのスキルがあること」、「人には言えない称号があること」、「更に別にスライム関連の称号があること」は、ゲロった。というか、探索中のやらかしのために吐かざるを得なかった。


 そしてこの際私は、探索者協会の庇護下に入ることにした。ナイアに狙われている事も判明しているし、探索者協会の方から話を出してくれたので、そのまま乗っかることにした。その代わりに「異常なステータスの隠蔽工作」に、T県探索者協会西部支部が協力してくれることになった。見返りは、「T県探索者協会西部支部の探索者として活動すること」と「T県探索者協会西部支部の依頼を受けること」そして、「可能な範囲でいいので定期的に佐藤さんか岬さんに報告書を出すこと」の3つ。まぁ、妥当な範囲だと思う。


 他にもいろいろとあるけれども、難しいことは佐藤さんや霧島さんの仕事になった。私は、ちょっと早い梅雨休みを、この際満喫することにした。とりあえず、今は寝よう。『クイーン・ハニー・ビー』に、『巨大マッドスライム』に、『巨大アシッドスライム』と、『謎の巨大スライム』を倒した後の通知やらなんやらに関しては、今は直視したくない。だから、寝よう。それでいいんだ。


 …あ、そうだ。クッション。1週間も監視できないのはやばくない?

次回、第一部完。(はみださなければ)


新作あり〼

触手 in クーラーボックス(仮)

https://book1.adouzi.eu.org/n1200kj/

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― 新着の感想 ―
どっちの物語もよく見た系じゃなくて好きです。 はみ出さなければ…クッションもはみ出さないのかな……妄想しがいがありますよねあのクッション。
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