竜と騎士の物語(5)
今まで以上に仲良くなった竜と騎士は、もっともっと強くなって戦います。二人が進む戦場は連戦連勝です。ついに南の国にも勝ちました。
王様も大喜びかと思いながらお城に帰った騎士と竜ですが、迎えた王様の顔は憂鬱でなにか心配事がある様子でした。
なんと前に戦って勝った北の国が、また戦争を仕掛けてきそうだというのです。北の国の王様は前の戦争の時に死んでしまったはずですが、実は生きているかもしれないという話が王様の耳に入ったのでした。北の国の王様はとても戦争が強い王様でした。あの王様とまた戦争になったら大変です。
北の国の王様は、国の外れの誰からも見捨てられた砂漠に隠れているかもしれないという話でした。王様は竜と騎士に、北の国の王様を探しに行くように言いました。
二人は命令に従って、北の国に旅立ちました。北の国は戦争で沢山の村や町が壊れたり砂漠になったりしています。その上を通って騎士と竜は砂漠にたどり着きました。
砂漠のところどころにかつて建物だった廃墟がありました。ここは昔大きな町だったのかもしれません。竜と騎士は砂の中から地下への階段を見つけました。深い深い場所に降りていくと、そこに居たものは予想もしないものでした。
北の国の王様はおらず、そこには魔女がいたのです。




