弔いの時。
ブックマークが増えていてビックリしている作者のカボチャです。
いつもありがとうございます(*^^*)
コウヤがハッキリと意識を取り戻すとコウヤの周りにミーナ達が心配そうな表情で座り込んでいた。
コウヤは途中から記憶が曖昧だったが微かに記憶の断片がコウヤの脳裏に広がっていく。
ゆっくりと起き上がるとミーナとラシャが其れに気づき、慌てて駆け寄ってきた。
「大丈夫かコウヤ、妾が分かるか?」
「コウヤ、無理しないで大丈夫?」
ラシャとミーナが同時に喋り始めるとコウヤは優しく微笑み返した。少ししてから、パンプキンがコウヤの部屋を訪れた。そして、パンプキンの口からある事実が告げられる。
「コウヤさん、今から新たな世界の王になる為に魔界に来ていただきたいのです」
パンプキンのいきなりの発言にコウヤは驚いたが、パンプキンの話はそのまま続いていく。
「コウヤさんの存在は人間にとって害なのです。人間はコウヤさん……貴方を殺す為に此れからも幾度も戦闘をしかけ、周りの者を巻き込む事でしょう」
「そんな! 意味がわからないよ、僕が何で人間の害になるのさ、確かに攻撃はしたけど、それでも!」
喋り続けようとしたコウヤの口をパンプキンが塞いだ。
「コウヤさん、人間は自分達に逆らうものに容赦しません。人間が何故、世界に君臨しているのかコウヤさんはお分かりですか?」
コウヤは首を横に振る。
「人間は自分達に敵対したものを数で踏み潰し蹂躙していく。そして、根絶やしにするまで、火を放ち全てを奪い続ける生き物なのですよ、今のコウヤさんならば理解できますね」
パンプキンの言葉に心が痛くなった。しかし、冷静に考えれば、その通りだとコウヤにも理解できた。
大切な両親を野心で殺され、大切な人も失い、妹も幼馴染みも奪われた。少なくともパンプキンの話に嘘はなかった。
悩んだ表情を浮かべたコウヤを見て、パンプキンは口を塞いでいた手を離し、コウヤから1歩後ろに下がった。
「すみません。コウヤさん。私は今……冷静ではないようです」
「パンプキン、待ってよ…… 何があったのさ、何でいきなりそうなるのさ、僕が人間だから、其れとも半端な存在になったからなの…… いきなり世界が変わりすぎて、僕にも、わからないんだよ!」
コウヤの悲痛な叫び。
その場に居たものが皆言葉に詰まる。
「コウヤさん、私は娘の仇を最後まで殺せずに終わりました。結果的にはその者は死にましたが、心は晴れません」
パンプキンは其れから娘である、アサミ=クレストラ=ランタンについて語った。
パンプキンは寂しそうにアサミを思う姿に皆が涙を浮かべ静かに聞いていた。
「コウヤさんが、もし、出逢った時に私に本気で攻撃をしていたら私は容赦なく、コウヤさんを攻撃したかもしれません。ミーナさんを奴隷として扱っていても同じだったでしょう」
パンプキンはそう言うとコウヤに頭を下げた。
コウヤは其れを聞き、複雑な気持ちになった。
しかし、ちゃんと向き合って話してくれたパンプキンを責める気も咎める気もなかった。
「パンプキン、魔界にいったら?味噌汁と醤油って奴を食べさせてよ、興味あるからさ」
その言葉にパンプキンは頷く。
「はい、喜んで作らせていただきます」
こうして次の目的地はダルメリアではなく、魔界に変更になったのだ。
そして、その日は、禁忌の森に住む全ての者達が集まり、魂を天にあげる為の儀式が執り行われた。
風魔法で死んだ戦士や仲間の名前を書き入れた紙を空に飛ばし気流にのせる。
そして、死んだ者達の魂を天にかえすのが禁忌の森エレでの弔いであった。
「今日死んだ者達の魂が癒しの園に無事行けるように!森の王ラシャ=ノラームが祈りを捧げる!皆の者、今日の哀しみを忘れるな、今日死んだ者を忘れるな、先人の霊と共に安らかに安め、“ネームルハッカ”」
其れに続き全ての者が声をあげる。
「「ネームルハッカ」」
全ての者に安らかな時が訪れる様に願いを込めたのだった。
禁忌の森 編が 終了しました。
第一部がやっと終わりました。(*^^*)ありがとうございました。
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