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永い運命の行方

本編そっちのけで、パンプキンの話を書いてました。すみません( ;∀;)

 パンプキンは全てを今日こそ終わらせる。そう何度も思い戦うもユハルに幾度となく逃げられてきた。


 何時しかユハルはパンプキンと出会う度に逃げる事を考えるようになっていた。しかし、今回のユハルは違った。


 確かに今回のパンプキンの登場はユハルにとって予想外の物であり、喜ばしいものではなかった。


 ただ、其れ丈であった。ユハルは、身を隠してからの数十年の間に力を蓄えてきたのだ。


 それはパンプキンのロストアーツを奪う為であり、同時にパンプキンの命を刈り取る為であった。


「カボチャ頭、キサマをずっと私は倒したかった!始めて闘ったあの日、私を殺すことが出来ず! 幾度も出会い殺しあった日々も今日で終わりだ!」


 ユハルの言葉に込められた気迫と殺意がパンプキンを包み込むようであった。パンプキンは其れを感じて笑う。


「殺しあったか……逃げてばかりの腰抜けが何を語る! ユハルよ……キサマがどんなに強くなろうが、私を殺す事は叶わぬとしれ!」


 互いに語り終えた後の沈黙。


 ユハルがパンプキンに向かい攻撃魔法を無詠唱にて発動し、一瞬のうちに炎が包み込み逃げ道が無くなる。ユハルはその状態から上位魔法をパンプキンに向けて撃ち放った。


「“ギガノフレイ”」「“ギガフレイウォール”」


 パンプキンに無数の炎が一斉に襲い掛かり、更に炎の壁がパンプキンを取り囲むように天高く燃え上がる。


「終わりだカボチャ頭! あの世で娘によろしくな! “ブリギッド”!」


 ユハルの最大火炎魔法、“ブリギッド”炎の神の名を付けられた火炎魔法の最高位魔法であり、ユハルが唯一習得した、神の名を持つ魔法。


 術者の魂を力に代える諸刃の剣の様な魔法であり、実際に戦争で用いられた際に術者が死ぬまで、燃え続ける悪魔の炎に戦闘を中断し両国が兵を退いたと言う記述が遺された危険な魔法だった。


「ヌアァァァァ! ユハルーー!」


 パンプキンの叫び声が森にこだました。其れを聞き笑みを浮かべるユハル。


「私はお前が燃え尽きるまで炎を消す気はない! ブリギッドの炎に焼かれ死ぬがいい、あはは!」


 そんな時、遠くから叫び声が聞こえた。ユハルがその声に反応した瞬間、パンプキンはポケットから残っていた海水を一気に放出した。


 “ブリギッド”の炎を消すことは出来なかったがパンプキンが抜け出すには十分な時間を稼ぐ事が出来た。


 ユハルはいきなり目の前に現れた大量の海水に押し流され、体が木に叩き付けられる。そしてパンプキンは大鎌デスサイズを全力でユハル目掛けて切りつけた。


 ユハルは気を失いそうに成りながら、目の前に現れたパンプキンと大鎌デスサイズに我に返る。


 直ぐにユハルは、防壁魔法と防御魔法を何重にも張り巡らせた。


「あはは! まだまだ終わらぬ、終わらせぬ! カボチャ頭、いや……ジャック王! ランタンを倒すのはこの私だァァァ!」


 凄まじい気迫、ユハルの執着心が生み出した狂気の感情。人の欲を改めてパンプキンは感じていた。


「ユハル、どうやら終わりです、貴方と私の永かった運命たたかいに決着をつけましょう」


 そう言いパンプキンがユハルの防壁を打ち破ったと同時に、ラシャのパンドラが開かれ、森に残っていた全ての人間を有罪とした。


 人間にのみ効く猛毒がパンドラから調合され森の中を風と共に吹き抜けた。


 人間達の殆どがコウヤとデトラの戦闘後に逃げ始めていた。まだ多くの人間達が森の中にいたがコウヤとラシャはパンドラを開く事を決めた。


 その際、ラシャはコウヤの身を案じたが、コウヤは自分の姿を見て言った。


「この姿なら大丈夫だよ、どう見ても今の僕は亜人だからね」


 そしてパンドラが開かれた。全ての人間が血を吐きながら次々に倒れていく。それは、ユハルも例外ではなかった。


 ユハルは必死に逃げようとしたが、パンプキンはユハルの腕を切り落としたのだ。


「ギャアァァァ! くそが……まだだ……まだ」


パンプキンが切り落としたユハルの腕には“時の超越者”が填められていた。


「言った筈です。決着をつけると……もう貴方に逃げ場は在りません。ユハル最後は苦しんで朽ちてください」


 パンプキンはユハルの側から姿を消した。ユハルは吐血しながら自身が死ぬと言う恐怖に襲われていた。不老不死の体になってから始めてリアルに感じる死……それは絶望と言うパンプキンからの最後の復讐の供物に他ならなかった。


 パンプキンは直ぐにコウヤ達の元へと急いでいく。

パンプキンの永い運命に、決着!


パンプキン、おめでとう。


読んでいただきありがとうございます。

感想や御指摘、誤字などありましたらお教えいただければ幸いです。

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