過去から現在に。パンプキンとデスサイズ
パンプキンとユハルの間に一瞬の沈黙。そして、先に動いたのはパンプキンであった。
「ハアァァァァ! ユハル何故アサミを手にかけた!」
そう叫びながらユハルに斬り掛かる。
「其れはあくまで結果だ! 死んでしまったのは大変、残念だがな」
ユハルはパンプキンの攻撃を防御魔法でガードしていく。パンプキンはユハルの何重にも重ね掛けされた防御魔法に驚かされたが、あくまでも驚いただけであった。
パンプキンは再度、鎌に付いているスイッチを握りしめる。そしてユハル目掛けて斬りかかる。ユハルはパンプキンが同じ攻撃ばかりしてくるのを鼻で笑った。
「学習しないのか、お前の攻撃は私には通用しないんだよ! カボチャ頭。あはは」
「学習しないのは! 人間、お前達だァァァァッ!!」
パンプキンの鎌は防御魔法で出来たシールドに阻まれた様に見えたが刃は高速で振動しシールドにヒビをいれ、更にパンプキンが力を込めた瞬間に数枚のシールドを砕いたのだ。
ユハルは予想だにしないその破壊力に冷や汗をかいていた。今までユハルはこの防御魔法で全ての攻撃を防いできていたからだ。しかし、パンプキンの攻撃はシールドに無数の傷を付ける事でシールドのダメージを拡散できないようにしていたのだ。
パンプキンは鎌を強く握り、振り上げた。
「終わりです! 死んで詫びなさい人間!」
ユハルは恐怖した。時の超越者を手にしてから初めて死を感じた。老いる事の無い体を手に入れ自分を神のように思っていたユハルにとって、パンプキンの存在は悪夢でしかなかった。
「この悪魔が!」
ユハルの言葉にパンプキンは返答した。
「私は魔族です。悪魔はお前達、人間だ!」
ユハルは死にたくない助かりたいと強く願った。それと同時にパンプキンへの憎悪がました。パンプキンの攻撃が来る前に時の超越者を使い、攻撃を回避しようとするユハル。発動と同時にパンプキンの動きは緩やかになり、ユハルは先程までの恐怖が嘘のように消えていた。
「あはは……ざまみろ! カボチャ頭、此れで俺の勝ちだ!」
ユハルがそう叫んだ瞬間、全てのシールドが砕け散った。ユハルはその光景に、目を疑った。
「な、何故!」
ユハルは不思議でならなかった。
「元々、時の超越者を所有していたのは私です、その私が時の超越者の能力をなんとか出来ないと思いましたか、愚かです!」
時の超越者は、確かに最強のロストアーツと言えるが、1度でも使用すればその能力に対して免疫が出来るのだ。その為、パンプキンとユハルの間には時間軸の流れがズレる事なく繋がったままになっていたのだ。
ユハルが一瞬パンプキンがとまってみえたのは、パンプキンが時間軸に無理矢理干渉する形になったからであった。全てを終わらせようと鎌が振り上げられた。ユハルは目を瞑り全てが終わると考えたがあることを思い出したのだ。
ユハルはパンプキンの攻撃が当たる前に急いで“時の超越者”に命令をした。
「時の超越者よ、何処でもいい! 遥か未来に飛ばしてくれ!」
「く、逃がすかァァァ! ユハルーー!」
しかし、パンプキンの鎌はユハルの肩を掠めるも完全に深傷を負わせることは出来なかったのである。
ユハルは光に包まれ、時間の壁を通過したのだ。パンプキンは其からまた何年もこの戦いを繰り返してきた。ユハルはその度に姿を眩ませるが、会う度に強くなっていった。
其から何十年と繰り返された殺し合い。しかし、この40年ほどは雲隠れをしていた為、パンプキンはユハル探し続けていたのだ。
ーーそして現代。
「長かった戦いもそろそろ終わりにしましょうじゃないですか」
パンプキンがそう言うとユハルも笑った。
「なんだ、見逃してくれるのか? ならありがたいんたが。そうではあるまい!」
パンプキンはあの日と同じ、大鎌のロストアーツ“デスサイズ” をポケットから取りだし構えたのだった。
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