アサミ=クレストラ=ランタン1
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この作品はダークファンタジーです。
ハーレム等はありません。
( ・∇・)
デトラとコウヤが戦闘を開始した頃、パンプキンはユハルとその部下達と戦闘になっていた。
早々にパンプキンがユハルの部下を始末し終わるとユハルに対してゆっくりと歩みを進めていく。
「私を覚えているか…… 人間よ」
普段とは違い冷たい声と口調でユハルに喋りかけるパンプキンの姿は魔族が放つ凄まじいオーラで包まれていた。其れはまさにパンプキンが魔族の中でも最高クラスの存在である証明でもあった。
「忘れるわけない。私が唯一、ロストアーツを諦めさせられた所有者なのだからな」
「覚えているならば結構、あの時、貴様を生かした事を今も後悔している」
怒りに満ちた表情でパンプキンがそう口にした。それを聞き、ユハルは微笑んだ。
「お前のお陰であれから私は数多くのロストアーツを手にする事が出来た、お前の娘には本当に感謝している」
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140年前。
パンプキンがまだ自分をランタンと名乗っていた頃迄、話は遡る。パンプキンがカボチャをかぶる前の話である。
その頃、魔界と人間の在り方を何とかならないかと考えていた魔族が一人いたランタンである。
人間の魔族狩りや魔族を奴隷として戦わせる闘技場が世界に溢れかえる現状でパンプキンは全ての状況を変えるべく奮闘していた。
「パパ、また徹夜したの?駄目ですよ?少しは御自分の体の事も考えて下さい」そう言いパンプキンの部屋に入ってきた人間の少女。
髪は背中まで伸ばした美しい黒髪で透き通るようで在りながらも健康的な肌をした、紅い眼をした少女。
名前は、 アサミ=クレストラ=ランタン。パンプキンが保護し、自身の娘として迎え入れた養子であった。
島人もまだ少ない魔界において、紅眼だからといっても人間への嫌悪は少なくなかった。しかし、パンプキンはアサミが人間と魔族の架け橋の始まりになればと考えていた。
人間の紅眼への誤解を解くことで紅眼を救えると考えたからだ。そうなれば魔界に逃げてきた紅眼達も救えると信じていた。それが叶えば、魔族への差別も無くなり御互いに歩み寄れると。
「いやあ、面目ありません。つい、徹夜になってしまいました。あはは」
「もう、何日徹夜する気なの!」
ーー更に24年前。
アサミは産まれて直ぐに魔界の入口に捨てられていた。布にもくるまれず、ただ、捨てられていたのだ。
パンプキンが其れに気付かなければ、そのまま、魔獣の餌になっていただろう。
パンプキンは悩んだが眼が見えない筈の産まれたばかりの赤子がパンプキンの顔を見て笑みを浮かべたように見えたのだ。パンプキンは笑い返してしまった。
数多の反対を押切、パンプキンはアサミを養子にすることを決めたのだ。
「あなたは今日から、アサミ=クレストラ=ランタンとします。よろしくお願いいたします」
アサミとの生活が始まるとパンプキンの屋敷には島人達が連日押し掛けた。
「ランタン様、ダメですよ! 生の牛乳なんかあげたら貸してみてください」
島人の女性や男性達が次々にアサミを抱きながら、あやしてくれた。幸いにも島人の若い女性に母乳が出る者がいたので乳母になってもらえた。
「ランタン様! 覗かないで下さいよ」
「しかし、私もアサミのご飯を食べる姿を見たいのです!」
そう言いパンプキンが居座ろうとするのを男達が引きずっていく。
「ランタン様いきますよ。此ればかりは仕方ありませんから」
パンプキンにとって初めての時間、そして、そんなパンプキンとアサミを段々と魔族達も暖かく見守るようになり、屋敷に魔族と島人、他の紅眼達が出入りするようになっていた。
しかし、パンプキンは人間の寿命の儚さを知っていた。アサミが15才になった頃、島人の女性がその生涯を終了した。
つまり死、寿命である。
アサミはその日一晩泣きつくした。そしてパンプキンはアサミにある指輪を渡す事を決めた。
ロストアーツの中でも、禁忌とされるアーツ。“時の超越者”と呼ばれる指輪であった。
本来ならば、パンプキンが人間と戦う事を決断した際に使う予定だったロストアーツである。しかし、既にパンプキンには人間と争う気は無くなっていたのだ。
続きもあるのですが、長くなりますので、明日出そうかと思います。
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