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決めるのはコウヤ

レビューを頂き感謝でいっぱいです。

更にダークにパワーアップしそうですが!暴走しないように気を付けながら頑張ります。

(*^^*)これからもよろしくお願いします。

 叫び声を聞き、コウヤとミーナの前にラシャとアルカ達が急ぎ駆け付けた。ラシャ達はパンプキンに言われ禁忌の森の出口を目指し走ってくる“兵士のみ”を次から次に始末していたのだ。


「どうしたの? コウヤちゃん、凄い泣き顔だし!」


 アルカは状況が分からなかった。目の前がいきなり氷の世界になり、コウヤの大声を聞き付け急いでその場に駆け付けた。しかし、其処にはコウヤが大粒の涙を流しながら血生臭い氷の上でたっている。


 少なくとも森の一部を一瞬で凍らせられる程の魔力を有しているものはラシャ本人を含め5人、コウヤ、ミーナ、パンプキン、ソウマであった。

 そして、ラシャ達より先にコウヤ達の元に向かった筈のソウマの姿がないことから、ラシャは今の状況で一番最悪な状態を推測した。


「コウヤ、手の中に握られた其れはお前の連れか?」


 ラシャの言葉に頷き、コウヤは手の中に治まるソウマだった其れを見て再度、涙を流した。


「私は、ソウマと言う男をよく知らない。コウヤよ、後で教えてくれ、森を護るために闘った戦士達の魂と共に天におくりだしてやる、存分に泣くがよい」


 ラシャはそう言うとコウヤに袋を渡した。


 コウヤは袋にソウマだった物をゆっくりと入れた。そんな光景をパンプキンは大木の陰からコウヤの哀しみに暮れる姿を見ていた。


「ソウマさん、何故、今なのでしょう、貴方は今死ねべき命ではなかった。もっとコウヤさんの為にも生きていて欲しかったのですが残念です」


 そう口にするパンプキンは残念そうに深く溜め息を吐いた。パンプキンの横には逃げている際を捕らえた、ディノスの兵士の姿がありその中には、あの校長の姿も其処にあった。


「貴方達を何故、わざわざ人間等を生かして捕まえたか解りますか…… 因みに私は、人間が単純に大嫌いなのですがね、其れでもソウマと言う人間を好きになり始めていました。近い未来には笑いながら酒を酌み交わせたやもしれません」


 淡々と語るパンプキンを見る人間達の眼球に写し出される その姿は魔族ではなく 魔獣のようだった。


「何故、こんな事になったのでしょう、ソウマ、お陰で私は痛みに耐えねば為りません」


 そう言うとパンプキンは兵士を一人づつ殺していった。一人死ぬ度にパンプキンは苦しそうな表情を浮かべるが死ぬ様子は無かった。


「な、何故だ!魔族が何故、人を殺しているのに傷1つ無いんだ……」


 余りに呆気なく、人間を殺す魔族等、此の世界には存在しない。人間を殺せば魔族は同じように人間のうけた苦痛や死を与えられるのは此の世界では、常識であり、魔族と人間の契約がある以上は避けられないルールだからだ。だからこそ、兵士達のパンプキンに対する恐怖は計り知れなかった。


 最初の一人が殺された瞬間に他の兵士達は安堵の表情を浮かべていた。しかし一人、また一人とパンプキンが仲間を殺していく姿に誰もが絶句した。

パンプキンは兵士を殺す際に声が出ないように空気の振動を魔法で止めていた。


 パンプキンの前では釈明は おろか 最後の言葉すら人間達には 許されなかった。


 パンプキンが捕らえた兵士は11人。殺された兵士は5人、残りの6人は命乞いを始めていた。次から次に仲間が目の前で無惨に殺されていくなかで、プライドなど意味がないと悟ったのだろう。


 しかしパンプキンは、一人だけを残し5名を1ヶ所に集めると1枚のカードを彼等にかざした。

 カードが輝きだし兵士達の前に鎌を持った黒い影が現れた瞬間、影は鎌を横に振り払った。兵士達は死を覚悟したが体に痛みは無かった。


 しかし、兵士達が目の前にいる影を見た瞬間、その影の手には自分達と同じ顔をした影が掴まれていた。黒い影はその後、カードの中に戻っていく。


 その手には確りと自分達の影が掴まれている。そして完全に影がカードの中に引き込まれた瞬間、次々に兵士達は絶命していった。


 そしてカードの数字が6から11に変わっていった。


 最後に残されたのは兵士ではなく、指揮をしていた一人つまり、あの校長であった。


「キサマは、いったい何なんだ! 何がおきているんだ」


怯える校長には黒い影が見えていなかった。その為、いきなり兵士が5人殺された事しか理解できていなかった。


「私はジャック王と魔界では呼ばれております。島人から貰った面白い名です。何でも11を指すカードをジャックと言うそうで、私は11の魂を刻める魔族であり、魔王軍の将軍 兼 食材補給大臣をしております」


「魔族の将軍…… だと! なんでそんな奴が禁忌の森のエルフに力を貸す、エルフと魔族は相容れない筈だ」


「考えが古いですね、そうです。貴方に最後のチャンスをあげましょう。コウヤさんが貴方を許せば、貴方を逃がしましょう、ただし、嘘はいけませんよ。本心からコウヤさんと喋って下さい」


 パンプキンにそう言われ校長は頷いた。縄を魔法でほどくと、パンプキンはコウヤの前に校長を放り投げた。


 校長は直ぐにコウヤに命乞いを始めた。余りに哀れな姿であり、全ての罪はディノス=タクトにあり、自分は被害者であるとコウヤに口にしたのだ。


「御願いだ、私は助けてくれ!」


必死な校長にコウヤは、質問をした。


「ソウマを撃ったのは誰ですか……」


しかし校長の口からは意外な言葉が飛び出してきた。


「ソウマなど知らない。そんな奴の事なんてどうでもいいから! 早く私を自由にしてくれ!」


そう口にした校長本人も驚いた表情を浮かべていた。そしてパンプキンがある質問をした。


「貴方は上手く生き延びたらどうしますか?」


「そんなの決まってる。直ぐにアグラクトに帰り貴様らが命乞いをして惨めに死ぬ姿を眺めながら、私にこんな事をした事を後悔させてやる!」


 パンプキンはコウヤにバレないように微笑んだ。


「随分素直な御意見ですね、驚きました」


 校長は此の瞬間、自分が思った事を言わずにはいられない様に拷問などに使われる自白魔法を掛けられている事に気付いた。そして、其れをコウヤに釈明しようとした瞬間、声が出せなくなっていた。


「話し合いは、無駄のようです、コウヤさん、此の人間を逃がしますか?それとも…… 決めるのはコウヤさん、貴方です」


 校長はパンプキンをみて殺意をむき出しにした眼をしていた。口を動かすが声は出せないと言う最悪の状況の中、パンプキンは声を出せるように魔法を解除したのだ。


「…… お前達みんな殺してやる! 誰一人、生かさん! 親兄弟! 皆ごろ……しだぁ……」


 校長の叫び声はコウヤの耳に確りと届いた。そして、パンプキンはラシャ達エルフとミーナにその場から離れるように伝えた。そして再度、無音の魔法を校長に掛ける。


「ソウマさんの仇討ちです、悩まないで下さいね。コウヤさん」


 パンプキンそう呟くとその場をから姿を消した。


 その後、校長は森から外には出ていない。コウヤの感情のままに放たれた一撃の魔法は校長を一瞬で灰にした。ソウマの仇を討った筈なのに、虚しくて仕方なかった。


「ソウマ…… 教えてよ、僕は自分の意思で沢山の人を殺しちゃったんだ…… お願いだよ…… ソウマ……かえってきてよ」


 だが、ソウマの声は聞こえる訳もなく、コウヤはその場に座り込んだ。ソウマの入った袋を抱き締めて、ただ泣いていた。

コウヤの出した決断、皆様なら?どうしたでしょうか?

次回は少し明るい話になればいいなぁ……


作者なりに頑張っていきます。

(*^^*)次回も読んでくださいね。


読んでいただきありがとうございます。

感想や御指摘、誤字などありましたらお教えいただければ幸いです。

ブックマークなども宜しければお願い致します。

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