砂漠の先にある町『ダンジル』1
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昨日の雨が嘘のように上がり空には雲ひとつ無い。まさに晴天。
3人と1匹は朝早くから朝食を済ませ長い1日を過ごした洞窟に別れを告げり。
因みに、朝食に食べた昨日の味噌汁はご飯との相性がピッタリだった。生きてきた中で、こんなに朝からテンションが上がったのは久しぶりだとコウヤは上機嫌であった。コウヤの体外魔力も復活した。
「奴隷契約が原因なんだな? 知らないってこわいなぁ」少し奴隷契約について調べてみたいと言う好奇心がコウヤに湧いていた。
「よし! 体外魔力もバッチリだし此れで準備はバッチリだ」
「体外魔力とは何ですか。私にも宜しければお教えください」
「パンプキンは体外魔力しらないの? そう言えば“魔感”って言ってたよね」
「はい、存じません。其れは何なのですか?」
「僕も師匠のソウマから教えて貰うまで知らなかったんだけどね」
旅の準備をしながらコウヤは、パンプキンに対して体外魔力とは何かを話したのだ。しかしパンプキンから返された言葉にコウヤ、そしてミーナは驚かされた。
「わかりました! つまり我等、魔族の子供が使う魔感と同じですね」
体外魔力は人間の大人ですら使えない者がいるのに対して、魔族の子は全員が其れを扱えると言うのだ。
「ならばコウヤさんとミーナさんは魔眼を扱えるように成っている筈です。何せ、背中に魔族の魔力で書いた紋字がぎっしりと刻まれましたからね」
パンプキンの推測では二人の体が動かなくなったり、体外魔力が使えなくなったのは奴隷契約のせいでは無いと言うのだ。体に入った異種の魔力に体が防衛反応を起こしたのではないかと推測したのだ。
そして一晩かけて魔力が混ざり合い落ち着いた為に体外魔力も使えるようになったのだと推測した。
「もし混ざらなければ、どうなったんだろ」
素朴な疑問だった。
「その時の為に魔族文字を解除出来るように配慮はしてましたので。御安心を、まぁ必要なかったみたいですが」
パンプキンは寝ずに二人の体に異常が現れないかを見ていた。そして二人の魔力が落ち着いたのを確認してから就寝したのだ。
「コウヤさん、もし魔眼を本当に使いたくなったら言ってください。その際には喜んでお教えしましょう」
パンプキンとの話が終わったと同時に支度も整った。コウヤとミーナはワットの背に跨がり。
パンプキンはマントを羽織ると、其のまま宙に浮いたのだ。
「パンプキン!空も飛べるの」
「私ではなく、マントがロストアーツなのです。ヨホホホ」
そして3人は急ぎドグラ砂漠を目指した。
鬱蒼と木々が生い茂る森を抜け、その先に、何処まで見ても砂しかない不思議な世界がコウヤの眼に飛び込んできた。
「砂しかないね?」
「砂漠だからね。砂しかないわよ?」
「ヨホホホ、まあオアシスは在りますがそれ以外は全て砂ですね」
3人は砂漠のオアシスを目指しドグラ砂漠を進んだ。砂漠は砂しかないと思っていたがよく見れば至る所に『サボッテン』と言う植物を見かける。
「あれは何? 緑のデカイ棍棒見たいな奴?」
「あれはサボッテンと言う植物ですよ。あの植物から水が絞れるんですよ」
サボッテンは砂漠の貴重な水分になるが、サボッテンと言う名前には、ちゃんと訳があった。
サボッテンは必要以上に水分を蓄えない物が多く酷い場合だと、その硬い皮をそいで水分を取り出そうとしても絞れない事も在るそうだ。
見分け方としては、棘の数と位置にあると教えてくれた。
サボッテンの上側に棘が集中しているのは水分が蓄えられていない証拠。棘が根本から全体的に疎らに生えているものは水分を蓄えている。
分かれば簡単な話だが。水分が無いときには藁にもすがりたくなるだろうから、覚えておく事にした。
炎天下の中を二時間程ワットが走り、ようやくオアシスを見つけた。流石の竜馬も砂漠ではスピードが余り出せないようだった。
オアシスで水分補給をする事にした。其所には既に先客がいた。キャラバンである。オアシスではよく有ることらしく。相手も愛想よく振る舞ってくれていた。
パンプキンは急ぎ布を顔全体に被せマスクをするようにして、顔を隠した。
ーー流石にその頭のサイズは、ごまかせないよ?
キャラバンから一人の女性が近づいてきた。
「やあ、私はアルカ。このキャラバン『カーミ』の族長よ。貴方達、見ない顔だね? ドグラは初めて良かったらウチの商品見ていかない?」
愛想よくセールストークをしに来たキャラバンの族長アルカにコウヤ達はダンジルに向かっていると話したのだ。
「ダンジルに行くの、いい町だよね。私達はダンジルの帰りなんだ。でも、最近は物騒だから行くなら早い方がいいわよ。何日か前から死人が出るんだってさ」
「アルカ族長! そろそろ移動しましょう!」
「今いくわ! それじゃあ、またね。いい旅を“エレ”の加護がありますように。」
そう言うとアルカのキャラバンは反対側に去っていったのだ。少し胸騒ぎがした。デーニの事を思い出すと少し憂鬱になる。
急ぎオアシスからダンジルに移動する事にした。
アルカの一言「死人が出る」その一言が少し気掛かりだった。もし本当に数日の間に死人が出る様になったのなら間違いなく犯人もいるはずなのだ。
ドールマスターの殆どは10日程かけてその土地にアンデットを馴染ませるからだ。コウヤは、クラッカの為に犯人を捕まえる事を考えていた。
「さあ、この先がダンジルですよ!」
パンプキンの言葉に僕達は砂山を一気に駆け上がった。
砂漠の先に広がる花と草原の丘。綺麗に咲き乱れる花は、砂漠の砂が全てを包み込むその世界を鮮やかに彩っていた。
砂漠の先に広がる花と草木に彩られた町ダンジル。
コウヤ達は無事に麦を買えるのだろうか!そして、コウヤは里帰りしているのに寄り道ばかりだが?大丈夫なのだろうか?
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