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亜人と歩む ~瑠璃色王のレクイエム~  作者: 夏カボチャ 悠元
第二部 魔界偏 新に掴むべきもの
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新風……新たな国を夢見る者達2

 三勢力が合流し、ヴァルハーレンが馬車に眠るヴァイキング達に苛立ち声をあげる。


「起きぬかァァァッ!! 馬鹿者どもがァァァ!」


 怒りに満ちたその大声に先程まで馬車の揺れにすら微動だにしなかったヴァイキング達が一斉に眼を覚ます。ミーナに水魔法を出すように頼むと馬の給水用にかけられた巨大なバケツいっぱいの水をヴァイキング達に浴びせた。


「うわぁぁぁッ!!」とガタガタと体を震わせるヴァイキング達。


 目が覚めた事を確認すると大声で『戦闘用意!』と口にするヴァルハーレン。


「我らヴァイキングに戦を仕掛けた敵に明日を与えるな! 戦をすると言う事を奴等に教えてやれ! いいな!」


 皆の顔付きが代わり馬車に乗っていた106名のヴァイキング達が一斉に武器を取る。


「敵は非力だが数で押してくる! 一人で百の敵を相手にすると思い戦えいいな!」


「「「オオオォォォーーッ!!」」」


 圧倒的な迫力と空気を振動させんとばかりに鳴り響く雄叫びに寝ていたコウヤとキャスカも飛び起きた。


 頭が確りとしたコウヤは、獣人姿のガザとその一団とヴァルハーレンと武器を手に整列するヴァイキングを目の当たりにし困惑した。


 そんな姿を見て、ガザとミーナが状況を説明する。


 状況を理解するとコウヤの目付きも代わり、戦魔祭で見せた鋭い表情へ変貌する。


 コウヤ達は、ディアロッテのあけた城門から一気にグレーキャッスルに突入する。


 城内の庭には、武器を手に待ち構える敵兵が溢れ、緊張と恐怖にも似た淀んだ空気が立ち込めていた。


 そんな中に姿を現した獣人とヴァイキングを前に覚悟を決めた敵兵が剣を手に襲い掛かってくる。


 先陣をきったのは、ヴァルハーレンと部下達であった。


 数十人が一斉に走り込んで来る中、数歩前に出るヴァルハーレン。

 後ろから数人のヴァイキングが運んできた巨大な(ほこ)を軽々と手に取ると向かってくる敵兵目掛けて力任せに振り払う。


「力量を誤るは、死期を早める事と知るがよいッ!!」


 ゴワァンッ!! と風を切るような豪音が戦場に鳴り響いた途端吹き上がるように中に舞う血が雨のように地面に降り注いだ。


「生まれ変わったら見誤るな人間!」


 空気が凍りついた……ジュネルバは今まで苦戦することなく、弱き国を襲い自分達が強者である状況に勝利を収めてきたのだ。


 奴隷戦士達を使おうと考えるも金で買った奴隷を縛る材料はなく、攻められる最中に奴隷兵を放つ事は家の中に魔獣を放し飼いにすることに等しかった。


 奴隷契約をしている奴隷兵を導入する案も出たが、契約前の奴隷兵がそれを妨害し、更には契約していた奴隷兵が自ら死を選び仲間に殺させるという暴挙にでたのだ。


『奴隷にされても……一族の誇りは行き続けている。魂まで縛られる気はないッ!』そう死ぬ間際に口にし、仲間の手による死を選んだ奴隷兵を見た奴隷達は、覚悟を決めて抵抗をした。


 ジュネルバは自国の兵のみで戦わねばならない状況に追い込まれていた。


 力量の差が明らかになり逃げ出そうとする敵兵の後ろから笑いながら歩いてくる一団。


 逃げるのを思い止まる敵兵の表情は今にも泣き出しそうな程に怯えきったいるのがコウヤ達にも確認できる程であった。


「ほほほ、しかし、少し派手にやり過ぎましたなぁ、ジュネルバから生きて帰れると思わないで下さいね……異国の王達よ……」


 ジュネルバ王、アスライナ=ジュネルバ七世と見るからに雰囲気の違う集団が姿を現したのであった。

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