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亜人と歩む ~瑠璃色王のレクイエム~  作者: 夏カボチャ 悠元
第二部 魔界偏 新に掴むべきもの
153/362

命の天秤1

 ランタンがボルトの運命をコウヤ達に委ねたのには訳があった。


 コウヤ、元人間であるが人間の手により、家族を失っていた。更にコウヤ自身も小国ミカソウマの王という立場であった。


 ミーナ、戦魔祭終了後にダルメリアの獣人達により、代表となっていた。シアンの許可を得て、ダルメリアは小国扱いになっていた為、この席に呼ばれていた。


 禁忌の王国エレのラシャ、森の国ダルメリアのミーナ、両方の国が人間に対する恨みが存在していた。


 マトン、魔界の亜人達の筆頭の立場であり、マトンが首を横に振れば亜人達はそれに従う。


 キャスカ、ハーフ魔族達を束ねる立場にあった。


 源朴、魔界において島人と紅眼の長をシアンから任される立場にあった。


「全員一致でなければ、結論は死になります、関わってしまったのは私のミスですが、状況が状況でしたので」


 ランタンはそう言い頭を軽く下げた。


「ランタンよ、なら話は早い。儂は、まだ視ぬ者を判断しかねる、だから会わせてくれんか?」


 源朴の言葉にシアンを含む()()が賛成した。


 ただ一人、反対したのはラシャであった。


「人間であるならば敵でしかない! 島人とも、紅眼とも違う生き物じゃ、そんな奴を生かす気は妾にはない」


 ラシャが感情むき出しに反対する。


「そうですか、解りました。最初に言いましたが全員一致が条件ですので残念ですが、私からボルトに話します」


 ランタンがそう言い部屋を出ようとした時、コウヤが声をあげた。


「待って! パンプキンの話だと、そのボルトって人はエルフの為に自分を犠牲に仕様としたんだよね?」


「はい。少なくとも、その場ではエルフ達は助けてくれと私に頭を下げてきました」


 質問にそう答えるランタンを観てコウヤがラシャに真っ直ぐに向き合う。


「ラシャ、会うだけでいいから会って!」


 コウヤがラシャに対して堂々とそう口にした。

 それでもラシャは断固として、会うことを拒んだが何を言おうと折れないコウヤの頑固さと熱意にラシャが、渋渋しぶしぶ会うことを決めた。


 ランタンがボルトを部屋に通すと後ろに複数のエルフ達が付いてきていた。


「なんじゃ? エルフを従える事で妾の怒りを逆撫でする気か」


 ボルトを鋭く睨み付けるラシャの眼には憎悪と殺意が込められていた。そんなラシャの眼を前に怯えるエルフ達が必死に前に出てボルトを庇う。


「ボ、ボルト様は、お優しい御方です!」

「ボルト様をそんな眼で見るな! ダークエルフ!」


 ラシャが立ち上がり、怒りを露にする。


「妾を禁忌の森、エレの女王ラシャ=ノラームと知らぬようじゃな? 妾は、エレの同族以外ならば! エルフだろうが誰だろうが容赦はせぬ!」


 ラシャから発せられる禍々まがまがしい魔力に泣き出しそうな表情を浮かべ震えるエルフ達。


「すみませんでした。彼等の無礼はお詫び致します、どうか、御許しいただけないか、女王ラシャ=ノラーム」


 ラシャの前で頭を下げてエルフ達を必死に庇うボルト。


「ラシャ、取り合えず話を聞きましょうよ?」


 ミーナがラシャを宥めながら話し合いが再開する。


 話し合いと言っても、ボルトへの質問がメインになり、ボルトがそれに答えるだけのシンプルな物であった。


 最初の質問は源朴、その後に、ラシャ、ミーナ、マトン、キャスカ、コウヤと言う順番に決まった。

 シアンは、皆の判断に従うと言って質問には参加しなかった。


 そして、質問が始まる。


「儂は、源朴だ。ボルトと言ったな、本当に国をてる覚悟があるのか?」


「あります」

 真っ直ぐに源朴の鋭い眼を視て答えるボルト。


 質問は一人一問であり、源朴からラシャに順番が移る。


「貴様は自分に生きる価値が有ると思うか」


「わかりません、価値は自分の物差しでは、測れません」


 ラシャがムッとした表情を浮かべる。


「ええっと、私はミーナ、視ての通り獣人よ、貴方は、人間以外をどう思うのかしら?」


「あまり、考えた事はありませんが生きている以上、人間も亜人も変わりません、寧ろ人間の方が歩み寄れば世界がよくなると思います」


 ミーナからの質問が終わるとマトンがボルトの前に立ち静かに質問を口にする。


「俺はマトン=ホゲット、ボルトお前に守りたいものは有るか?」


「あります!」


 即答だった事を確認したマトンが質問を終えた。


「私はキャスカ。質問らしい質問は無いんだけど? アンタ、後ろのエルフ達を抱いた事はあるかい?」


 キャスカの質問に顔を真っ赤にするボルト。


「ありません! その、女性と交際したことがないので……」


 顔を真っ赤にしながら、そう語るボルトの反応を楽しんだキャスカの質問が終わり、最後に質問するのは、コウヤであった。


「ボルトさん、僕はコウヤ=トーラスと言います。はじめまして、凄く聞きにくいですが、貴方はエルフを助ける代わりに死ぬか、エルフを犠牲にして生きるかを選ぶ事になったら、どちらを選びますか?」


 コウヤの質問にその場に居た全員が耳を疑った。

いつもありがとうございます。(^^)


内容の思い話もありますがこれからもよろしくお願いします。

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