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悪霊令嬢 あくりょうれいじょう ~とんでもないモノに憑りつかれている私は、そのまま異世界に転生してしまいました~  作者: にわとりぶらま


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第088話 事情説明

 ディーバ先生にアープ家の事を話せと言われても、どうしてその説明をする場所に軍人が同席しているのであろうか。もしかして、私の実家はややこしい事に巻き込まれたのか?


「順を追って説明致しますと、先ず初めに帝都で私の家庭教師をなさっていた人に再会したところから始まります」


「ふむ、それで?」


 私は説明を始めるのであるが、二人からガン見された状態なのでなんだか息苦しい感じがする。


「で、その方が現在、そのアープ家で当主補佐の仕事をなさっている様で、転移魔法陣を設置するの候補地をお探しでした。なので、私の実家の土地に使っていない場所があったのでお勧め致しました」


「なるほど、昔世話になったから融通した訳か、で、その人物の名前は?」


「はい、セクレタ・ロピラ・ノルンさんです」


 別に名前を教えるぐらいなんでもない行為であるが、二人に尋問されている様な状況下では、なんだか密告でもしているような気分になる。


「あぁ、あのセクレタ卿か… 聞いたことはあるな、その人物についてどの様な人物なのかまた、どの様な話をしたのかを説明してもらえるか?」


 益々、裏切って密告する気分になってくる。しかも軍人もいるので、ただならぬ気配も感じる。これはセクレタさんについて悪い事は言わない方が良いだろう。


「そのセクレタさんは、私が転生したてで、この世界の事が全く分からなかった時に、私にこの世界についてや、学問を教えるために父が雇い入れてくれた家庭教師でした」


 私が転生者であることをイニミーク氏の前で告げたが、すでにディーバ先生から伝えられていると思うので良いだろう。


「セクレタさんは鳥人の女性で、上品で優しく知識が豊富でとても思慮深い方です。そのセクレタさんに2年近く家庭教師をして頂いたお陰で、私はこの学園に入学する事ができました」


「2年ほどで、ここに入学とは、君が転生者でこの世界の事を全く知らない状態である事を考えると、かなり優秀だな、そのセクレタ卿も君も」


 えぇ、だから必死に勉強しましたよ。一日の大半はセクレタさんと一緒に勉強漬けの毎日でしたから…


「えぇ、セクレタさんは優秀な方で私にとっても恩人ですから、学園に合格した後も、ステーブ家の顧問として残ってもらおうと考えていたのですが、セクレタさんの方からフリーに戻るという事で、屋敷を去られました」


「ふむ、おかしな話だな、通常、家庭教師をする者は、その家の役職を得て雇用されるために一時的に雇用される事が多い。なのに折角、家庭教師を終えて顧問の席が用意されているのに、それを蹴るのは変だな…」


「それは私の家が、顧問として永久就職するにはふさわしくないと思われたからでしょうか?」


 もしかして、セクレタさんに私の家はブラック企業の様に思われていたのかな? 確かに私の家庭教師の仕事を考えるとほぼ休日無しの一日12時間以上は拘束していたと思う…うん、これ、完全にブラック企業をしていたわ… それでも私の家庭教師の仕事が終われば拘束時間が少なくなって楽になるのに、それでも顧問の仕事を蹴られたという事は、お給金が安かったのだろうか…


「それは何とも言えんな、労働環境が悪いのであれば、見切りをつけて途中退職という手もある。また、途中で仕事を投げ出したと思われたくないから家庭教師の仕事は最後まで続けたとも言える」


 少しショックを受ける。私の家はセクレタさんにそんな風に思われていたのか…


「えっと、とりあえず学園の合格後に一度別れた切りで、先日、帝都の書店で再会をした時にアープ家に再就職されたという事聞いたのです」


「再就職した経緯を聞いたか?」


「はい、なんでもアープ家の先代領主だった方が急逝されたそうで、その為にこの学園に通っていた娘さんが、学園を辞めて領主についたので、その補佐をする為にアープ家にはいったそうです。なんでも、その方にも家庭教師をなさっていたそうでその縁だそうです」


「現領主はこの学園の生徒だったのか、名前は?」


「はい、マール・ラピラ・アープ子爵です」


 ディーバ先生はその名前を聞いて、少し思い出す仕草をする。


「あぁ、あの地味な令嬢か、成績も卒なくこなしていたが、特に優秀でもなかった記憶があるな… となると、僅かな時間で転移魔法陣を開発させたのはセクレタ卿の手腕に間違いないだろう…」


 マール様が地味で優秀ではなかった? 能ある鷹は爪を隠すという事だろうか?


「いえ、私がセクレタさんから聞いた話によると、なんでも領地に100人の転生者が現れたので、その転生者たちの協力もあったのではないかと思います」


「なに!? 転生者が100人だと!?」


 私の話で先生の顔色が変わる。


「そうか…転生者が100人もいれば元技術者の人物も数多くいるだろう…しかし…」


「ディーバ、そこまでだ」


 ディーバ先生が何か言いかけた所で、イニミーク氏が言葉を止める。


「あぁ、そうだな。これから先は内情を調べてみないと分からないな」


「そうだな、私の方からも手を回してみる」


「それでレイチェル君、土地の貸し出しは決まっていて、後は魔法陣の設置工事があるのだったな」


 二人だけの会話が始まったと思ったら、いきなりディーバ先生から会話を振られる。


「はい、そうですが、詳細な日時は父に尋ねてみないと分かりませんが…」


「できれば、早急に日時を聞き出してもらえないか? それと一つ、レイチェル君にお願いがある」


「はい? なんでしょうか?」


「出来ればその転移魔法陣の設置工事に立ち会いたい。理由はなんでもいい、家庭訪問だろうが、観光案内だろうが、どうしてもこの目で確認する必要がありそうだ」


 最初、教室で話しかけられた時は、知的好奇心から来るものだと思っていたが、この現状を考えるに、どうも治安上の事から確認したいように思われる。


 私はセクレタさんに恩義を感じており、またセクレタさんが帝国の治安を害する存在とも思えないので、ここは下手に妨害するよりも、実際にディーバ先生の目で確認してもらってセクレタさんの潔白を証明する方が良いであろう。


「分かりました。すぐに父に連絡して工事の日時を聞き出して、その時に実家に一度帰宅する旨を伝えます」


「ありがとう、レイチェル君。助かるよ」


 そこまで言ったところで私はふと気が付く。これって父にディーバ先生を連れ帰って紹介するのと勘違いされるのではないだろうかと…




連絡先 ツイッター にわとりぶらま @silky_ukokkei


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作品に興味を引かれた方はぜひともお願いします。


同一世界観の作品

異世界転生100(セクレタさんが出てくる話)

https://book1.adouzi.eu.org/n4431gp/

はらつい・孕ませましたがなにか?(上泉信綱が出てくる話)

https://book1.adouzi.eu.org/n2872gz/

もご愛読頂ければ幸いです。

※はらついの次回は現在プロット作成中です。


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