第470話 春風編31 「幸村春風」と「新たな出会い」5
お待たせしました、1日遅れの投稿です。
そして、いつもより長めの話です。
自己紹介のようなものが終わると、中学2年の春風は凛依冴に言われて、今にも死にそうな目をした少年、桜庭水音と道場で一試合することになり(その際、中学2の春風の修練着姿に、水音とその家族達には微妙な顔をされたが)、
「ちょっと本気でいきますけど、気をつけないと……お前、死ぬよ?」
という中学2年の春風の言葉の後、「始め!」という凛依冴の掛け声で試合が始まり、
「死ね」
と、中学2年の春風が本気の殺意剥き出しの攻撃を繰り出そうとしたその時、
「嫌だぁあああああああ! 殺さないでぇえええええええっ!」
という水音の叫び共に噴き出た彼の「力」によって、中学2年の春風は思いっきり吹っ飛ばされ、その後、
「もう『死にたい』とか『死んでもいい』なんて思わない?」
という中学2年の春風の質問によって、生きる気力を取り戻した水音が、新たな凛依冴の「弟子」になったのを見た後、また、眩い光と共に景色が変わった。
(あれ? ここは……)
そこはどうやら建物の中のようで、異様に豪華な内装を見て、
「……あ、思い出した。これ、中3の時の記憶だ」
と、春風は思い出したかのようにそう呟いた。
その後、ドォンという大きな音に春風はビクッとなっていると、
「どうしてこんなことになってるんですかぁ!?」
「師匠が途中でしくじっただよ水音ぉ!」
「だからごめんってぇ!」
と、目の前に凛依冴と、中学3年になった春風と水音が現れた。
「それで師匠、『アレ』は本当にここにあるんですか!?」
と、中学3年春風が尋ねると、
「ええ、間違いないわハニー! 『アレ』はこの先にあるわ!」
と、凛依冴は目をキラリと輝かせてそう答えた。
その後、3人はとある部屋の中に入ると、
「ようこそ、日本から来た客人達」
と、まるで待ち構えていたかのように部屋の中央にはスーツ姿のイケメンがいて、その後すぐに彼の周りに、黒いスーツ姿の屈強な男性達が集まった。
彼らの登場に3人が「しまった!」と言わんばかりの驚きに満ちた表情をしていると、
「君達の探し物は、これかい?」
と、スーツ姿のイケメンが懐から何かを取り出した。それは、1枚の小さなメダルのようなもので、それを見て3人が「ぐぬぬ……」と呻くと、
「どうしても欲しいというのなら、私達と勝負しようじゃないか」
と、スーツ姿のイケメンがニヤリとしながらそう言ってきた。
「……勝負ですって?」
と、凛依冴が警戒心を剥き出しにしながら尋ねると、
「ああ、そうだ。で、もし君達が勝ったら、これを譲ると約束しよう」
と、スーツ姿のイケメンは手に持ったメダルのようなものを見せつけながらそう答えた。
それに対して、
「あ、あの、もしこちらが負けたら、どうなるんですか?」
と、今度は水音が恐る恐る尋ねたので、
「決まってるだろ? 私達が勝ったら……」
と、スーツ姿のイケメンはそう言った後、
「幸村春風、君を貰う」
と、中学3年の春風を指差しながらそう答えた。
その答えを聞いて、3人は目をパチクリさせると、
「……今、何て言った?」
と、凛依冴がそう尋ねた。
すると、
「聞こえなかったのか? 私達が勝ったら、その少年、春風を貰うと言ったのだ」
と、スーツ姿のイケメンは、春風をジッと見つめながら答えた。
その答えを聞いて、
「はぁ、そうですか」
と、中学3年の春風がポカンとした表情でそう言うと、
「って、はぁ!? ちょっと待って! お、俺!? え、なんで俺!?」
と、ハッと我に返って、スーツ姿のイケメンにそう尋ねた。
すると、スーツ姿のイケメンは懐にメダルをしまうと、代わりにそこから別のものを取り出した。
よく見ると、それは1枚の写真のようで、
「これは君だろう? 春風」
と、スーツ姿のイケメンがそう質問すると、中学3年の春風は「ん?」と頭上に「?」を浮かべながら、スーツ姿のイケメンに近づいて、その写真をジッと見つめた。その結果、
「ん……って、ゲ! こ、これは!」
と、中学3年の春風は驚きのあまり目を大きく見開いた。
何故なら、スーツ姿のイケメンが見せたその写真に写っていたのは、以前訪れた外国の小さな村で、「巫女」として「舞」を踊っていた時の自分自身だったのだ。
「ど、ど、どうしてこれが!? え、なんで!?」
中学3年の春風はスーツ姿のイケメンからその写真を取り上げると、かなり混乱した様子でそう質問した。
その質問に対して、スーツ姿のイケメンは「フフ」と不敵に笑いながら答える。
「いやぁ、私も丁度あの村に来ていてね、その時君を見て『美しい』って思ったんだ。で、それからあらゆる方法を使って君のことを調べたんだ、幸村春風……それとも、本名で呼んだ方がいいかな?」
その答えを聞いた瞬間、中学3年の春風はキッとスーツ姿のイケメンを睨むと、彼の胸ぐらを掴んで、
「あんた、何処まで知っている?」
と、恐ろしく低い声で、静かにそう尋ねた。
しかし、スーツ姿のイケメンはそれに臆することなく、
「何処まで、知ってると思う?」
と、不敵な笑みを浮かべたままそう尋ね返すと、中学3年の春風の両足をはらった。
「!?」
突然のことに声を出さずに驚く中学3年の春風。床に激突するかと思っていたが、
「おっと」
と、その前にスーツ姿のイケメンに止められた。
その後、彼は優しく中学3年の春風を床に寝かせると、そのまま彼に覆いかぶさった。
中学3年の春風はまさかのことに戸惑ったが、すぐにハッとなって、
「や、やめろ! 俺のことを調べたんなら知ってるだろ!? 俺は男! 男なんだからな!」
と、顔を赤くしながらそう怒鳴った。
だが、
「フフ、問題ないよ」
と、スーツ姿のイケメンはそう言うと、着ているスーツの上を脱ぎ捨てた。
その姿を見て、中学3年の春風だけでなく凛依冴も中学3年の水音も、目を大きく見開いた。
「……え? 女の人?」
そう、それは、間違いなく女性の体つきだった。それも、かなりの美女のものだった。
「そうだ。私はミネルヴァ・レーガ、れっきとした女だ。そして……」
その後、スーツ姿のイケメン……否、スーツ姿の美女・ミネルヴァは、
「私は君が欲しい。私のものになれ、春風」
と、ニヤリと笑ってそう言った。
謝罪)
大変申し訳ありませんでした。この話の流れを考えていたら、結果1日遅れの投稿となってしまいました。
本当にすみません。




