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ユニーク賢者の異世界大冒険  作者: ハヤテ
第14章 更なる「力」を求めて

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第462話 春風編23 「幸村春風」と「再会」2


 大造と日真理夫婦との、まさかの「再会」の後、小学生時代の春風は2人を自室に案内した。因みにその間、涼司には店の方に残ってもらっている。


 その後、自室の中央にある小さなテーブルを挟んで、小学生時代の春風は、2人にディモーニア王国で起きた出来事から、涼司に引き取られるまでの「事情」を説明した。


 「……と、いうわけなんです」


 と、小学生時代の春風がそう言って説明を終えると、


 「……そういうことかよ」


 と、大造はボソリとそう呟いて、手で自身の顔を覆った。隣の日真理も、春風の説明にギリっと歯軋りをした。


 小学生時代の春風はそんな2人の様子を見て、


 「あ、あの、親分さん……」


 と、恐る恐る話しかけると、


 「よし、日真理すぐに家に帰るぞ! 組員集めて情報収集! それが終わり次第、『ブレイン・ロード』をぶっ潰す!」


 と言って、大造はガバッと立ち上がった。


 その言葉を聞いて、


 「え、ちょっと待って親分さ……」


 と、小学生時代の春風が大造に「待った」をかけようとしたが、


 「あいよ、あんた!」


 と、日真理もノリノリでガバッと立ち上がったので、


 「姐さん! 姐さんも待って!」


 と、小学生時代の春風は必死になって日真理にも「待った」をかけた。


 しかし、


 「オイオイ、止めんじゃねぇよフー」


 「そうだ、あんたから両親を奪った連中を、私らは絶対に許さねぇ」


 と、大造も日真理も、全身から怒りのオーラが出ていて、本気でブレイン・ロードを潰す気満々になっていた。


 小学生時代の春風はそんな2人を見て一瞬怯んだが、すぐに持ち直して、


 「親分さん、姐さん、どうか落ち着いてください!」


 と、2人に向かって()()()した。


 突然のことに驚いた2人は、


 「え!? オイ、フー!」


 「何してんだいフー!? 頭を上げな!」


 と、大慌てで春風に向かってそう言ったが、


 「お願いします、どうか、どうか思いとどまってください!」


 と、小学生時代の春風は土下座を崩さなかった。


 その姿を見て、大造は我に返ったのか、


 「……なぁフー、お前さん悔しくねぇのか? 奴らの所為でお前さんは両親を失っただけじゃなく、お前さん自身も死んだことになっちまったんだぞ?」


 と、冷静な口調でそう尋ねてきた。


 その質問に、春風は左右の拳をグッと握って、


 「そんなの悔しいに決まってるじゃないですか。俺は今でも、奴らがやったことを許す気なんてありません」


 と、まだ土下座の姿勢のままそう答えた。


 それを聞いて、


 「だったら……!」


 と、日真理が口を開いたが、


 「ですが、だからといって親分さん達に危険を犯させるわけにはいきません」


 と、それを遮って、春風は話を続けた。


 「なんでだ?」


 と、大造が再び尋ねると、春風は顔を上げて、


 「親分さん達には、ユメちゃんや剛兄さん、そして組員さん達っていう大切な『家族』がいるじゃないですか。もし親分さんに何か起きたら、きっと『家族』の皆さんは悲しむでしょう。お父さんとお母さんが死んだ時、俺は凄く悲しかった。その悲しみを他の人に味わってほしくないんです」


 と、真っ直ぐ大造を見てそう答えた。


 大造はそんな小学生時代の春風を見て何も言えなくなったが、代わりに日真理が口を開いた。


 「……そうだね、あんたの言う通りだ」


 と、ぼそりとそう呟くと、


 「わかったよ、フー。フーがそれでいいってんなら、この話はおしまいだ」


 と、真っ直ぐ春風を見てそう言った。


 それを聞いて、小学生時代の春風は、


 「ありがとうござ……」


 と、お礼を言いかけたが、


 「じゃあ、代わりに1つ言わせてくれ」


 今度は日真理が遮ってきた。


 「な、何でしょうか?」


 と、小学生時代の春風が警戒心を強めると、

 

 「よっと……」


 と、日真理は優しく春風を抱きしめて、


 「()()()()()()。よく無事で帰ってきたね」


 と、春風をきちんと本名で呼びながら、優しい口調でそう言った。


 春風はその言葉を聞いた後、


 「……ただいま、姐さん。ただいま」


 と、一筋の涙を流しながらそう返した。


 


 


 


 

 


 


 

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