表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ユニーク賢者の異世界大冒険  作者: ハヤテ
第14章 更なる「力」を求めて

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

506/609

第455話 春風編16 そして、「あの事件」へ3


 (そう、『あの国』にはオヤジも来ていたんだ)


 目の前で握手をする、小学生時代の春風と、後に春風の養父となる涼司。


 春風がそんな2人の姿を見ていると、また眩い光と共に周囲の景色が変わった。


 気がつくと、春風はまた別の場所に立っていた。


 春風の周りには、多くの最新の機械が配備されていて、その周辺には多くの白衣を来た男女達や、それを警備する人達がいた。


 (ああ、そうだ。()()()()は……)


 それらを見た瞬間、春風は思い出した。


 そう、今自分がいるこの場所こそ、「あの事件」の舞台となった、ディモーニア王国の「王立科学研究所」の中で、自身の周囲にいるのは、世界中から集められた科学者達と、それを守る警備員達だったのだ。


 「……」


 春風が科学者達の仕事をしている姿をジッと見ていると、彼らの奥にある自動ドアが開かれて、そこから冬夜と元作達、そして数人の外国人の科学者達が出てきた。


 その姿を見て、


 「あ、お父さん……」


 と、春風が小さな声で呟くと、何かに気づいた冬夜が、自身の斜め左上の方向を見上げた。


 「何だろう?」と思って春風もその方向を見ると、


 (……あ、俺とお母さんだ)


 そこには窓ガラス越しに冬夜達を見て手を振る、小学生時代の春風とその母・雪花がいた。


 そんな2人を見て、冬夜も穏やかな笑みを浮かべながら手を振った。


 春風はその姿を見て、


 (ハハ。そういやこんなこともあったなぁ)


 と、困ったような笑みを浮かべると、また周囲の景色が変わった。


 そこは、「王立科学研究所」の前で、今まさに小学生時代の春風とその母・雪花が、研究所内に入ろうとしていた。


 「今日は私達も、お父さん達の研究を一番近いところで見れるんだね。楽しみだねぇ」


 「うん、凄く楽しみ」


 「りょうのじさんも来ればいいのに、残念だったねぇ」


 「うん、後でいっぱいりょうのじさんに報告しようね」


 「うふふ、そうねぇ」


 と、2人がそんな会話をしながら研究所内に入ると、


 「おや、貴方達は……」


 と、黒いスーツを着た3人の若い男性達を見て、雪花と小学生時代の春風は思わず立ち止まった。


 (あ、()()()()は……)


 そして、春風も。


 「お久しぶりです、光国博士の奥様」


 若い男性の1人がそう挨拶すると、


 「……どうして、あなた達が!?」


 と、雪花はその若い男性を警戒した。


 だが、そんな雪花に構わず、


 「やぁ、坊や……いや、光国博士のご子息かな? 僕達は……うん、敢えて名乗るなら、『ブレイン・ロードの使者』と呼んでくれればいいかな。日本ではちゃんと挨拶出来なくて、すまなかったね」


 と、若い男性は小学生時代の春風に向かってそう謝罪してきたので、小学生時代の春風はビクッとなって雪花の後ろに隠れた。


 そう、彼らは日本の「愛染総合科学研究所」で会った、「ブレイン・ロード」という組織の人間だったのだ。


 雪花はすぐに春風と共にその場を去ろうとしたが、


 「おおっと、失礼」


 と、『ブレイン・ロードの使者』を名乗った若い男性がそう言った瞬間、背後の2人が素早い動きで雪花と小学生時代の春風の両隣に移動した。


 「くっ!」


 「お、お母さん……」


 逃げることが出来なくなった2人に対して、使者を名乗った若い男性はニコリと笑うと、


 「おやおや、お二人ともそう焦らずに。折角ですから、みんなで一緒に観にいきましょうよ」


 と、穏やかだが何処か「黒いもの」を感じさせる口調でそう言ってきたので、雪花は怒りで、小学生時代の春風は恐怖で体を震わせながらも、彼らに従って、研究所の奥へと進んだ。


 その様子を見て、春風は思わず叫んだ。


 「だ、駄目だ、行かないでお母さん!」


 届かないとわかっていながらもそう叫んだ春風は、その場に膝から崩れ落ちた。


 そして次の瞬間、周囲の景色が、()ではなく()に染まっていった。


 その最中、春風は思い出す。


 (……そうだ。今日が、『あの事件』が起きた日だ)


 


 


 


 

 次回、いよいよ7年前の「事件」の真相に入ります。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ