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ユニーク賢者の異世界大冒険  作者: ハヤテ
第14章 更なる「力」を求めて

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第409話 水音編5 グレアムの家にて


 保護区入り口で()()()()()を聞いた後、水音達は代表であるグレアムに案内されるように、保護区の内部へと入った。


 中はのどかな雰囲気をしていてそれなりに広く、そこに住んでいる者は皆、穏やかな表情をしていて、とても平和そうなところだった。 


 そんな平和そうな保護区の中を、水音や煌良達は「おぉ……」と感心しながら歩いていた。因みに、今彼らが向かっているのはグレアムの家で、保護区の奥の方にあるという。


 「……不思議な場所だ」


 歩いている途中で煌良がそう呟くと、


 「うん、僕もそう思うよ」


 と、それに続くように学もそう言った後、


 「ねぇ、水音君はここに来たの初めてなの?」


 と、前を歩く水音に尋ねた。


 水音は歩きながら答える。


 「うん、少しだけ話を聞いたことがあるけど、実際に来たのはこれが初めてだよ」


 すると、水音前を歩くセレスティアが口を開く。


 「すまないな、水音。ここは本来、皇族と一部の者しか来れない場所なんだ。ああ、だからといってお前を除け者にしようとしたわけではないぞ、ここ最近色々ありすぎてそんな暇がなかっただけで、いつかは連れてこうと思ってたんだ」


 と、申し訳なさそうにそう言ったセレスティアに、


 「ああ、そんな、気にしないでください」


 と、水音は「大丈夫ですから」と言わんばかりに両手を振るった。


 すると、ここで「あれ?」と何かに気づいた水音が、


 「そういえば、アビーさんはここに来たことがあるんですか?」


 と、セレスティアの隣を歩くアビゲイルに向かってそう尋ねると、


 「来たことがあるもなにも、()()()()()だよ。アタシも、リネットもな」


 と、アビゲイルは前を見たまま答えて、隣のリネットも黙ってコクリと頷いた。


 「ええ、そうだったんですか!?」

 

 と、水音が驚きながら尋ねると、


 「ああ。それと、父上の側近のメルヴィン。あいつもここの出身だ」


 と、今度はセレスティアがそう答えた。


 その言葉に水音が「そう、だったんですか」と小さく呟くと、


 「お、見えたぞ。あそこがグレアムの家だ」


 と、セレスティアが前方にある赤い屋根の大きな家を指差した。


 その後、水音達はグレアムの家に着くと、全員、とある一室に案内された。


 そこは食堂のような広い部屋で、中央に大きなテーブルが1つと、いくつかの椅子が設置されていた。


 そして、それぞれがその椅子に座ると、


 「さて、セレスティア様。本日はどのような用事でこちらに来られたのですか?」


 と、グレアムがそう尋ねてきたので、セレスティアは水音を交えて、今回自分達が保護区に来た目的を話した。


 数分後、


 「……なるほど、そういう訳でしたか」


 と、セレスティア達の説明を聞いてグレアムは納得の表情を浮かべた。


 そんなグレアムをにセレスティアが尋ねる。


 「グレアム殿。『黒い獣』に関して、何か知ってることはないだろうか?」


 セレスティアのその質問に対して、グレアムはというと、


 「う、うーむ。それは……」


 と、何やらとても言いにくそうな表情になって、まるで助けを求めるかように隣に座る者達を見たが、彼らは皆、「これは、話さなきゃいけないやつです」と言わんばかりに首を横に振るったので、グレアムは観念したかのように、


 「我々が知ってることでしたら、あります」


 と答えた。


 「ほ、本当か!?」


 と、セレスティアがガタッと椅子から立ち上がった。


 グレアムは話を続ける。


 「知ってると言いますか……その獣、()()におります」


 その言葉を聞いて、セレスティアや水音だけでなく、煌良やループスまでも、


 『……え?』


 と、皆、ポカンとした表情になった。


 そんな状況の中、アビゲイルが口を開く。


 「オイオイ、グレ爺! そりゃ一体どういうことなんだよ!?」


 怒鳴るようにそう尋ねると、


 「ああ、スマンなアビゲイル。正確には、『この保護区近くの山の中にある洞窟にいる』と言った方が良いかな」


 と、グレアムはちょっと焦った様子で訂正した。


 すると、今度はリネットが口を開いて、


 「ちょっと待ってくださいグレアムさん。え、黒い獣がここにいるって、みんなは大丈夫なんですか!?」


 と、アビゲイルと同じように怒鳴りながら尋ねた。


 それを聞いたグレアムは、


 「いや、それはぁ……」


 と、更に言い難そうな表情になったが、やがて意を決したかのように答える。


 「黒い獣自身は『そんな気はない』と言わんばかりに洞窟に篭ってしまってな。それ以降は特に問題もなく生活をしていたんだ」


 と、何処か気まずそうに答えるグレアムさんを見て、


 「あの、グレアムさん。もし宜しければ、その洞窟まで案内をお願いしたいのですが」


 と、水音はまっすぐグレアムを見てそう頼み込んだ。


 しかし、そんな水音の姿を見て、グレアムとその隣にいる人達は更に気まずそうな表情を浮かべて、


 『いや、それは、そのぉ……』


 と、一斉に呟いたが、


 「あの、どうかお願いします! 僕には、どうしても『力』が必要なんです! 大切なものを守る為に!」


 と、水音は深々と頭を下げてそう頼み込んだ。


 その姿を見て、グレアム達は「うーむ」唸ると、


 「……わかりました。そこまで言うのでしたら、案内しましょう」


 と、再び観念したかのようにそう言ったので、


 「あ、ありがとう御座います!」


 と、水音はお礼言った。


 その後、


 「それでは、行きましょうか。あなた方の探す『黒い獣』がいる洞窟に」


 と、グレアムは水音達を連れて家を出ると、再び案内を始めた。


 

 

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