第366話 夢の中の再会・2
それから春風は、「舞」について仲間達からあれこれ質問された後、漸く巫女服から元の格好に戻ることが出来た。
そして、その後はギルバートやウィルフレッド、クローディアらを交えてちょっとした宴会となり、春風は楽しいひと時を過ごした。
その夜。
「あ、ここって……」
目が覚めると、春風はとある場所に立っていた。
そこは、とある1人の少女と会話をした場所だった。
ただ、前と違っていたのは、
「あれ? ハル?」
「春風?」
「え?」
振り向くと、そこにはリアナと水音、そして、
「「リアナ!?」」
「え、お父さんにお母さん!?」
と、リアナが驚いているように、側にはループスとヘリアテスもいた。
落ち着いている様子の春風を除いた全員が、
「い、一体ここは何処なんだ!?」
と、オロオロしていると、
「ヤッホー、久しぶり!」
という声が聞こえたので、春風達が一斉にその声がした方へと振り向くと、そこには白いワンピースを着た10歳くらいの長い黒髪を持つ少女が、嬉しそうに手を振るっていたので、
「やぁ、エルード、久しぶりだね」
と、春風はその少女ーーエルードに向かって挨拶をした。
「「ハァ!? エルードって……!?」」
突然現れた少女と、その少女に普通に挨拶する春風を見て、リアナと水音が驚いていると、
「嘘……だろ?」
「まさか……」
と、ループスとヘリアテスは「信じられない!」と言わんばかりの表情になった。
「え、お父さんお母さん、この子のこと知ってるの?」
と、リアナが2柱の神達に尋ねると、
「……彼女の名は、エルード。この世界の『意志』、そのものだ」
と、ループスはタラリと冷や汗を流してそう答えたので、
「「えええええええっ!?」」
と、リアナと水音は驚きの声をあげた。
その後、春風は困惑している2人と2柱に、自身とエルードとの出会いと関係について説明した。
「……ハァ。まさかこの女の子が、本当にこの世界の『意志』だなんて……」
「うん。とっても信じられないんだけど……」
と、リアナと水音は未だに「信じられない」という表情をしていたが、
「いや、間違いないよ」
「ああ、この子は本当にこの世界の『意志』が形を成した存在だよ」
と、ヘリアテスとループスは2人に「本物だ」と言った。
そんな彼らを見て、
「もう、酷いなぁ、本当のことなのに!」
と、エルードはプンスカと頬を膨らませた。
このままでは話が進まないと考えた春風は、
「……で、今度は一体何の用なの?」
と、エルードに尋ねた。
すると、エルードは「ああ、それは……」と若干気まずそうな表情になると、
「みんなに話したいことがあるってのと……」
「ふむふむ」
「ちょっと、あなたに『お願いしたいこと』があるんだ」
と、春風に向かって申し訳なさそうに答えた。
「何? お願いしたいことって」
と、春風が尋ねると、エルードはパンッと両手を合わせて、
「お願い! あの巫女服姿、も一回見せて!」
「断る!」
「そこを何とか!」
「ほんっと断る! 大体俺、今巫女服持ってないんだけど!」
「大丈夫! イメージすれば良いだけだから!」
と、本気で懇願されてしまい、春風はチラリとリアナ達に視線を送ると、
ーーお願い。
と言わんばかりの視線を送られてしまい、春風は仕方なくエルードに言われた通りに、巫女服姿をイメージすると、
「あ、出来た」
本当に巫女服姿に変わった。
その後、
「キャアアアッ! 本当に綺麗ぃ!」
と、喜ぶエルードを前に、春風はげんなりした表情で、
「……で、俺達に話したいことって何なの?」
と尋ねると、エルードは「コホン」と真面目な表情になって、
「そうね、まず言いたいことっていうのは……」
ーーご、ゴクリ。
「春風君、リアナちゃん、水音君。今の貴方達では、あの偽物の神達に勝てない!」
クワっと目を見開いてそう言い放ったエルードを前に、
「「「な、何だってぇえええええええっ!?」」」
と、3人は驚きの声をあげた。




