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ユニーク賢者の異世界大冒険  作者: ハヤテ
第12章 集結、3人の「悪魔」

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第342話 「妖刀」4


 彼岸花を握った瞬間、激しい激痛が春風を襲った。


 その後、


 「ハッ! こ、ここは何処だ?」


 気がつくと、春風は真っ暗な闇の中にいた。


 辺りを見回すと、自分以外誰もいなかった。


 宙に浮いている感覚はあり、今のところ落ちているというわけではなさそうだ。


 (何で俺、こんなところにいるんだ?)


 と、疑問に思っていると、突如目の前に小さな光の球が現れた。


 (これは、何だ?)


 そう思った春風がその光の球に触れた瞬間、


 (うわ、眩しい!)

 

 光の球が激しく輝き出したので、春風は思わず両腕で顔を覆った。


 暫くすると、段々と光が消えていくのを感じた春風は、


 「うぅ、何だよ一体……」


 と、顔から腕をどかすと、


 「……え。ここって、鍛冶場?」


 そこは、鍛治師達の仕事場である「鍛冶場」のようで、今、春風目の前では、1人の女性がそこで「何か」を鍛えていた。


 「あのぉ、すいません」


 春風は恐る恐るその女性に話しかけたが、女性は集中しているのか全然返事をしようとしなかった。


 (この人、一体何を鍛えているんだ?)


 一向に動こうともせず、ただひたすら「何か」を鍛えている女性。


 春風は「どんな人なのかな?」と思って、邪魔をしないようにソーッと女性の顔を覗き込むと、


 「うっ!」


 なんと、女性の両目から、真っ赤な「涙」を流していたのだ。


 それが「血涙」だということを理解した春風は、


 「ちょ、ちょっとあんた! 大丈夫なんですか!?」


 と、大慌てで女性を問い詰めようとしたが、女性からの反応はなかった。


 それからも春風は何度も女性に話しかけたが、やはり女性からの反応がなかったので、


 (もしかして、俺が見えてないのか?)


 と、春風がそんなことを考えていると、


 「……出来た」


 と、女性がそう言って立ち上がり、自身が鍛えていたものを水で冷やすと、出来上がったそれを掲げた。


 それは、真紅に染まった日本刀の刀身だった。


 (あ……あれって……)


 と、春風が出来上がったその刀身を見てそう口に出すと、


 「うわっ! また眩しい!」


 再び目の前が、激しく光り出した。


 「……って、今度は何処に出たんだ、俺?」


 次に気がつくと、春風は今度はさっきまでいた鍛冶場とは別の場所にいた。


 (ここって、『城』の中ぁ!?)


 周りの雰囲気から察するに、そこはどうやら和風的な「お城」の中、それも雰囲気的にはセイクリア王国とウォーリス帝国の城中で見た「謁見の間」のようだった。


 そして今、まさに目の前では、先程まで「日本刀」の刀身を鍛えていた女性が、その城の主と思わしき男性に、一振りの「日本刀」を差し出していた。


 それが先程まで女性が鍛え上げていたものだと、春風はすぐに理解した。


 それはさて置き、男性はその日本刀を手に取ると、スッと鞘から抜いた。


 真紅に染まったその刀身を見て、


 「うむ、美しいだけでなく、何処か力強さを感じる、良い刀だ」


 と、男性はその刀を褒めた。


 女性はその言葉を聞いて、


 「ありがとうございます」


 と、男性にお礼を言った。


 すると男性は、

 

 「して、この刀の名は何というのだ?」


 と、女性にそう尋ねると、女性はゆっくり口を開いて、


 「……『彼岸花』。それが、その刀の名前にございます」


 と、男性に向かってそう答えた。


 「ふむ、彼岸花か。良い名前だな」


 と、男性がそう言って彼岸花を鞘に納めた、まさにその時、


 「た、大変です陛下!」


 と、城の兵士らしき簡素な鎧に身を包んだ男性が入ってきた。

 

 「む、どうした?」


 と、男性が尋ねると、兵士の男性は息を切らしながら答える。


 「た、大量の魔物が、街中に押し寄せてきました! このままでは、こちらも危険です!」


 兵士の男性がそう報告すると、


 「……丁度良いわ」


 「何……って、あ!」


 女性が男性から彼岸花を奪ったのだ。


 驚く男性に、女性はニヤリと笑って言う。


 「陛下、このコの『力』、試させてもらいます」


 そう言うと、女性は彼岸花を持ったまま、謁見の間を飛び出した。

 

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