表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ユニーク賢者の異世界大冒険  作者: ハヤテ
第12章 集結、3人の「悪魔」

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

356/609

第320話 その頃の彼ら・2


 春風達がテント内でちょっとしたパーティをしていた、丁度その頃、同じ帝国の陣地内にある皇族専用テントの中では、


 「……なぁ、レイにセレス」


 「「何でしょうか?」」


 「何で俺、ここで書類仕事なんかしてるんだ?」


 「父上が仕事しないからです」


 「お父様が仕事しないからです」


 「むぐぐ……」


 というやり取りの通り、現在ギルバートはレイモンドとセレスティアに手伝ってもらいながら、皇帝の務めの1つである書類仕事をしていた。


 「チクショー。俺も春風達のところに行きたいよう」


 と嘆くギルバートだが、


 「「でしたらとっとと終わらせてしまいましょう」」


 と、2人に突っ込まれてしまい、諦めてひたすら仕事に励むのだった。


 一方、セイクリアの陣地内にある王族用テントの中では、


 「……ということがあったのです」


 と、ウィルフレッドに見守られながら、イブリーヌが「とある人物達」に、シャーサルに旅立ってから今日までのことを報告していた。


 その人物達とは、


 「そう、そんな凄いことがあったのね」


 それは、イブリーヌの母親にして王妃であるマーガレットと、姉のクラリッサだった。


 といっても、今イブリーヌの目の前にいる2人は本物ではなく、どちらも通信用魔導具に映し出された映像だった。


 楽しそうに話すイブリーヌを見て、映像のクラリッサが口を開く。


 「……ねぇ、イブ」


 「はい、何ですかお姉様?」


 「イブは、本気で『彼』のことが好きなのよね?」


 「……はい」


 そう答えたイブリーヌに向かって、クラリッサは「そう……」と小さく呟くと、


 「あの、お姉様」


 「ん? なぁに、イブ」


 「お姉様は、まだ、ハル様が憎いですか?」


 と、今度はイブリーヌがそう尋ねてきた。


 尋ねられたクラリッサは顔を下に向けて黙り込むと、


 「……そうね。『憎い』という気持ちは、まだあるわ。ただ……」


 「?」


 「それに負けないくらい、彼にときめいてしまったのも事実よ。といっても、イブみたいに『惚れた』というよりも、『憧れている』っていう方が近いかな」


 苦笑いしながらそう答えたクラリッサに、イブリーヌが「まぁ!」と驚きの声をあげると、


 「ただ、お父様とお母様はどうかはわからないけどね」


 と、クスリと笑いながらそう言ったクラリッサに反応したのか、ウィルフレッドとマーガレットは顔を赤くしてフイッとそっぽを向いた。


 そんな2人を見て、クラリッサとイブリーヌは小さく笑い合った。


 さて、同じセイクリアの陣地内にある小夜子達「勇者」用テントの1つの中では、


 「……ハァ」


 と、テント内に設置された簡易ベッドの上で、小夜子が1人溜め息を吐いていた。


 (……幸村)


 小夜子が考えていたのは、再会した春風のことだった。


 小夜子が知っている春風は、とても静かで大人しく、あまり自分から意見を言うような感じではなかった。


 しかし、今日再会した時の春風は、ウィルフレッドを相手にはっきりと自分の意志を伝え、最終的にはウィルフレッドを納得させていた。


 (……あんな幸村、初めて見たなぁ)


 と、心の中でそう呟いた後、色々考えた末、


 「……私、教師としてまだまだだなぁ」


 と、自身の未熟さを痛感するのだった。


 そして、テントの外では、


 「……幸村」


 と、燃え盛る焚き火を見ながら、翔輝が1人、小さくそう呟いていた。彼もまた、小夜子と同じように春風のことを考えていたのだ。


 (あんな風に話す幸村、初めて見たな)


 ウィルフレッドを相手に臆せず自分の意志を話した春風。その姿は、翔輝が知っている春風とは大きくかけ離れていた。


 翔輝はそんな春風を思い出して、


 「ぐぅ。許せない筈なのに、僕も幸村も男なのに……」


 と、辛そうな表情でそう言うと、自身の胸をグッと掴んで、


 「どうして、こんなにときめいてしまうんだ?」


 と、他人に聞かれないように小さな声でそう呟いた。


 そんな翔輝の姿を、1人の人物がジィっと物陰から見つめていた。


 

謝罪)


 大変申し訳ありません。前回の話で、書き忘れた部分がありましたので、すぐに修正しました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ