表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ユニーク賢者の異世界大冒険  作者: ハヤテ
第12章 集結、3人の「悪魔」

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

351/609

第315話 全てを知って


 「……そ、それは、本当の話なのですか?」


 と、アマテラスから「全て」を聞かされたウィルフレッドが、恐る恐るアマテラスにそう尋ねると、


 「信じたくないと思う気持ちはわかるけど、全部事実よ」


 と、アマテラスは真っ直ぐウィルフレッドを見てそう答えた。


 その答えを聞いて、ウィルフレッドは顔を真っ青にしているが、膝から崩れ落ちないようにどうにか踏ん張っていた。


 その一方では、


 「う、嘘でしょ?」


 「こ、この世界だけじゃなくって……」


 「地球まで消滅って……」


 「嘘、嘘よぉ……」


 と、翔輝を含む他のクラスメイト達も、皆口々にそう言って、顔を真っ青にした。ショックが大きかったのか、中には膝から崩れ落ちてボロボロと涙を流す者もいた。


 (みんな……)


 そんな彼らを見て、春風は勿論、歩夢や水音ら真実を知っているクラスメイト達も、皆表情を暗くして視線を逸らした。


 そして、小夜子はというと、


 「ちょ、ちょっと待って……ください、それは、何の冗談なのですか?」


 と、ウィルフレッドと同じように顔を真っ青にするだけじゃなく、真実を知った衝撃の所為なのか、体をブルブルと震わせていた。


 そんな小夜子を見て、


 「……ごめんね。悪いけどこれ、冗談じゃないの」


 と、アマテラスは悲しみを帯びた表情で、申し訳なさそうにそう答えた。


 そんなアマテラスの表情を見て、小夜子は大きくショックを受けたのか、


 「そ、そんな……え? いや、本当に、待って……ください。『勇者召喚』の所為で、この世界も、地球も消滅? それで、幸村が、それを阻止する為にあなた方と契約? 更にこの世界の歴史が、全て嘘? いや、それ以上に、幸村と桜庭が、予言に出てくる『悪魔』? いや、待って。待って待って待って……」


 と、まるで壊れた機械のように言葉を発した。


 そんないかにも「危ない」といった感じの小夜子に、


 「……先生」


 と、春風が話しかけると、ハッと我に返った小夜子は、春風をキッと睨みつけた。


 そして、ズカズカと音を立てて春風に近づき、


 「どうして!? どうして教えてくれなかった!? こんなとんでもない事実を、どうして教えてくれなかったんだ!? どうして!?」


 と、春風の両肩を掴んでそう問い詰めてきた。


 それを見て、


 「せ、先生、落ち着いてください!」


 「そ、そうだよ! ハルッちにも事情があって……」


 と、水音と恵樹がそう言って小夜子を宥めようとした。


 それに続くように、


 「先生。信じられないという気持ちは、俺達だってわかります」


 「そうです! 私なんてつい最近知りましたけど、今でも信じられないって思ってますから!」


 と、煌良や星乃香も、小夜子を宥めようと声をかけた。


 しかし、


 「落ち着け!? 落ち着けだと!? こんな、こんなとんでもない話を聞かされて、落ち着けるわけないだろぉ!」


 と、小夜子は余計に興奮してそう喚いた。


 その様子に、周囲の人達が「どうしたもんか」とオロオロしだすと、1つの影が小夜子に近づき、


 「落ち着きなって」


 と言って、小夜子をソッと優しく抱きしめた。


 影の正体、それは、アマテラスだった。


 「え? あ……え?」


 突然の事に、それまで興奮していた小夜子が戸惑っていると、アマテラスは小夜子の耳元に、


 「ごめんね」


 と、囁いた。


 その言葉を聞いた次の瞬間、


 「……どうして」


 と、小夜子は小さくそう呟いた。よく見ると、その両目からは大粒の涙が溢れていた。


 『あ……』


 と小さく驚く春風達をよそに、小夜子は更に続けて言う。


 「どうして、幸村が、私の生徒が、こんな大変なものを、背負わなくちゃいけないんですか?」


 「先生……」


 「まだ……高校生なのに。まだ……子供なのに……」


 『……』


 「どうして? どうしてなんですか? 教えて、教えて……ください……」


 そう言い終わると、小夜子はアマテラス胸の中で、


 「教えて、おし……えてよぉ。うわぁああ……」


 と、まるで子供のように泣きじゃくった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ