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ユニーク賢者の異世界大冒険  作者: ハヤテ
第10章 動き出した五神教会

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第234話 いたずら大成功


 (い、一体、何が起こった?)


 自身に何が起こったのか、モーゼスにはわからなかった。


 ただ一つ理解出来たのが、今、自分達の目の前にいるのが、皇帝のギルバートではなく、目的の人物である少年、幸村春風だということだった。


 しかし、その春風本人から、


 「帰れハゲ」


 と言われた時、もの凄い衝撃を受けたかのような()()に襲われた。


 そして、それはモーゼスだけではなく、一緒にいる配下の信者2人と、護衛として連れてきた王国騎士の男性も同様だった。特に信者2人はその衝撃が強かったのか、かなり後ろにまで吹っ飛ばされたようだった。因みに、男性騎士はどうにか踏ん張っていた。


 理解出来ない状況にモーゼス達が呆気に取られていると、


 「ブワーハハハハハ! オイ、聞いたかよエリー! 『ハゲェエエエエエエエッ』だってよ! 全員一斉に『ハゲェエエエエエエエッ!』だってよ!』


 と、エドマンドに変装していたギルバートが、腹を抱えて大笑いしだした。


 そんなギルバートにつられるように、


 「プ、ちょ、ちょっと、プフフ、だ、駄目ですよ陛下、プクク、そ、そんなに、笑っては……」


 と、皇妃エリノーラも吹き出しそうになりながらも、ギルバートに向かって注意した。よく見ると、レイモンドも、オズワルドも、アンジェリカも笑いを堪えていた。


 そんなエリノーラ達を前に、ギルバートは壁際に立つ騎士の1人に向かって、


 「ダーハハハ! オイ、()()! お前もどう思うよ、こいつら見て!?」


 と、話しかけた。


 すると、声をかけられた騎士は被っていた兜を脱いで素顔を晒した。


 「あー、ち、父上、そんなに笑っては、失礼だと思いますが?」


 それは、()()のエドマンドで、彼もまた笑いを堪えていた。


 そんなエドマンドを見て、漸く笑いがおさまってきたのか、


 「はー笑った笑った。まぁそう言うなよエド、昨日考えた「いたずら」が成功したんだからさ」


 と、ギルバートはエドマンドに向かってそう返した。


 そう、これこそが、昨夜ギルバートが話していた「考え」だったのだ。


 といっても、内容は至って単純なもので、まずモーゼス達が来る前にエドマンドが騎士の格好をして他の騎士達と共に立ち、エドマンドの代わりに変装用の魔導具で姿を変えたギルバートがレイモンド達の側に、そして春風はギルバートに姿を変えて、彼の代わりに玉座に座ってモーゼス達を迎える。その後、モーゼス達の話をある程度聞いた後、頃合いを見計らって元の姿に戻って彼らを驚かすというものだ。


 「いやぁ、ご苦労だったな春風」


 ギルバートは春風を見てそう話しかけると、


 「あ、ありがとうございます。ですが、その……俺、ギルバート陛下の演技、上手く出来てました?」


 と、春風は恐る恐るそう尋ねた。それを見て、ギルバートは親指を立てて、


 「問題ねぇよ。ばっちり出来てた」


 と、ニカッと笑って春風を褒めた。


 「ほ、本当ですか?」


 「ああ。ただ……」


 「ただ?」


 首を傾げて尋ねる春風に、ギルバートは未だに呆けているモーゼスを指差して、


 「俺、謁見中はイブりんを、『イブりん』って呼ばずに、ちゃんと『イブリーヌ』って呼んでるんだわ」


 「え、そうなんですか!? いつも『イブりん』って呼んでましたから、てっきり謁見中も呼んでるのかと思ってました!」


 「いや、いくら俺でも、仕事とプライベートは分けてる方だよ」


 「あ、そうでしたか! それは、すみませんでした」


 春風が深々と頭を下げてそう謝罪をした、まさにその時、バァンという大きな音と共に謁見の間の扉が開かれて、その向こうから、水音、恵樹、鉄雄、美羽、彩織、詩織の6人が、ズカズカと入ってきた。


 「あ、アレ? みんな、どうしたの?」


 と、春風が「?」を浮かべていると、6人はモーゼス達を押し退けて春風に詰め寄ると、


 「「「バッカヤローーーーーーッ!」」」


 「「「馬ぁ鹿ぁあああああああっ!」」」


 と、春風に向かって怒声を浴びせた。


 そんな6人を前に、春風は、


 「えぇ、な、何!? 何なのぉ!?」


 と、訳もわからずただただオロオロするのだった。

 


 


 

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