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ユニーク賢者の異世界大冒険  作者: ハヤテ
第9章 出会い、波乱、そして……

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第222話 3つの「魂」達

 今回は、別視点から描かれた話になります。


 その日、2人の男女が死んだ。


 その男女は夫婦で、愛する「息子」と共に幸せな日々を送っていたのだが、とある「悪い奴ら」が引き起こした「事件」によって、2人は息子を残して死んだ。


 気がつくと、2人は真っ暗な「闇」の中にいた。


 よく見るとお互い体が無く、小さな光の粒の様なものになっていて、その瞬間、2人は死んで、今は「魂」の状態だと理解した。


 (あぁ、これはもうどうにもならないな)


 そう考えて、2人はこのまま黙って死を受け入れようと思ったが、


 ((『あの子』は今、どうしているだろうか?))


 と、残してきた「息子」のことだけがどうしても気がかりだった。


 ある時、2人はとある「魂」に出会った。


 話をしてみると、その「魂」は若い女性の様で、死因は持病による病死で本人は精一杯生きたつもりだったのだが、男女の「魂」と同じように、ここへきて現世に残してきた「夫」のことがどうしても気になってしまったのだ。


 そんな風に話をしていくうちに、「闇」の中で出会った3つの「魂」達は次第に仲良くなっていき、やがて、


 「どうせそのうち消えてしまうのなら、その時が来るまで一緒にいよう」


 と、それ以来共にいる様になった。


 それからどれくらいの時が経ったかわからなくなったある時、


 (ん? なんだろう、今の妙な感じは)


 と、自分達がいる「闇」の雰囲気が変わったかのような感覚に囚われた。


 3つの「魂」達は、「何だ何だ?」と頭上に「?」を浮かべていると、


 「えー冥界に住む死者の魂の皆さんこんばんは、自分、幸村春風と申します」


 と、何処からか少年のような「声」が聞こえた。


 突然「闇」の中で聞こえた声に、女性の「魂」は、


 「え、何!? 何なの!?」


 と驚いていたが、男女の「魂」は、


 「「あれ? この『声』の感じ、何処かで……」」


 と、何故か既視感のようなものを感じていた。


 そんな感じで、3つの「魂」達が異なる反応をしていると、少年のような「声」は、


 「今、自分の故郷である『地球』と、今、自分がいる『エルード』という異世界が、大変な事態に陥ってます」


 と、話を続けた。


 それを聞いて、3つの「魂」が、


 「「「え、マジで!?」」」


 と驚くと、


 「世界を救う、『英雄(ヒーロー)』になりたいですかぁ!?」


 と、少年の様な「声」がそう叫んだ。


 「「「な、なんじゃその質問はぁ!?」」」


 と、3つの「魂」はそう突っ込みを入れたが、


 「なりたいんだったら、今俺の目の前には、その為に必要な『肉体』がありますよぉ! しかも3体も! さぁ、早い者勝ちですよぉ! 『英雄』になりたいなら! 世界を救いたいなら……!」


 「「「……(ご、ごくり)」」」


 「俺の所に来ぉおい!」


 少年の様な「声」がそう叫んだ瞬間、「魂」達の頭上に大きな「光」が現れた。


 そしてそれと同時に、多くの「魂」が、その「光」に向かっていった。


 それを見た3つの「魂」達も、お互い「うん」と頷き合って、


 「「「行こう!」」」


 と言って、その光に向かった。


 その途中、様々な「妨害」によって、多くの「魂」が脱落していったが、3つの「魂」達は力を合わせてその妨害を跳ね除けた。


 そして遂にその「光」に辿り着くと、3つの「魂」達はその「光」に包まれた。


 気がつくと、3つの「魂」達は、大きな光の流れの中にいた。


 不思議な感覚に囚われていた中、3つの「魂」達の前に、ある「映像」が映し出された。


 それは、「闇」の中で自分達が聞いた、あの少年のような「声」の「記憶」だった。


 「ああ、これは!?」


 「『あの子』の、『あの子』の記憶なのね!?」


 「ああ! 『あの人』だ! 『あの人』もいるわ!」


 その「記憶」を見て、3つの「魂」達は歓喜し、それと同時に、


 (そうか! そうだったんだ! 僕達を呼んだのは、()だったんだね!)


 と理解した。


 そして、全ての「記憶」を見終えた次の瞬間、3つの「魂」達は、眩い光に包まれた。


 (う、うーん。ここは?)


 次に気がつくと、見たこともない場所に立っていて、そこには多勢の人が自分達を見ていた。


 そして、目の前には真紅の刃を持つ刀を地面に突き立てた「少女」がいた。


 しかし、3つの……否、3人の「魂だった者」達は知っている。


 目の前にいるこの「少女」こそ、自分達をこの場に召喚した「少年」である事を。


 その時、「少女」の格好をした「少年」が倒れそうになった。


 多勢の人達が驚く中、「魂だった者」達はすぐに「少年」のもとに駆け寄り、倒れそうになった彼を抱き止めた。


 「……え?」


 と、「少年」がそう声に出すと、3人の「魂だった者」の2人が、「少年」に向かって口を開く。


 「ーーーー、ーー」


 「っ!」


 その言葉を聞いた瞬間、「少年」は一筋の涙を流した。


 

 


 


 

謝罪)


 勝手ながら大変すみません。前話の主人公のセリフを一部修正しました。 


 そして謝罪とは別の事になりますが、次回は主人公の視点に戻ります。



次回は

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