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ユニーク賢者の異世界大冒険  作者: ハヤテ
第8章 友との決闘

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第162話 色々決まった


 「それで、2人共何処で決闘する気なの?」


 周囲の人達に謝罪した後、凛依冴にそう尋ねられて、春風と水音は「え?」となった。


 そこまで考えてなかった水音は答えられなかったが、元々目立つのが嫌いな春風は、


 「えぇっと、俺としてはひっそりとやりたいので、なるべく人気のなく、誰にも迷惑をかけない所が良いのですが……」


 と答えようとした、まさにその時、


 「ちょっと待った!」


 と、ここでギルバートが「待った」をかけた。


 「……何ですか、陛下?」


 「その決闘、俺も見たい」


 「え、陛下もですか?」


 「当たり前だ! そんな()()()()()()()、何をひっそりとやろうとしているんだ!?」


 「いや、『ビッグイベント』って……」


 ギルバートの言葉に春風が呆れた表情をすると、


 「あら、私達も見たいわよ」


 と、隣のエリノーラが穏やかな笑みを浮かべてそう言った。


 「え? わ、『私()』もって、まさか……」


 「勿論、私と息子達、そして皆さんも、よ」


 エリノーラがリアナ達を見てそう言うと、若干気まずそうにしていたが全員コクリと頷いたので、春風は「えぇ?」と小さく呟いた。


 するとそこへ、


 「それなら母上、『闘技場(コロシアム)』を使うのはどうでしょうか?」


 と、エドマンドがエリノーラにそう提案してきた。


 「まぁ! それは良い考えだわ! 是非そうしましょう!」


 「……あの、『闘技場』とは?」


 春風が恐る恐るエリノーラに尋ねると、


 「ああ、ごめんなさいね春風ちゃん。闘技場っていうのは、このウォーリスの帝都の、もう1つのシンボルとも言える施設の事なの。特別な設備を備えていてね、『誰にも迷惑をかけない』っていう条件にはピッタリの場所よ」


 「……いや、ちょっと待ってくださいよ。俺は、その他にも『ひっそりとやりたい』と言いましたけど?」


 「駄目よ。同じ異世界人でも、神様(悪い奴等だけど)に選ばれた『勇者』の水音ちゃんと、異世界の神々の契約者にして『賢者』の固有職保持者の春風ちゃん、同じ師匠を持つ2人のお弟子さんの、『力』と『技』と『想い』をぶつけ合う戦いなのよ? 陛下の言う通り、こんなビッグなイベントをひっそりとやるなんて、私は絶対反対ですぅ!」


 頬を膨らませてプンスカと怒りながら言うエリノーラを見て、


 「だから、ビッグイベントって……」


 と、春風は突っ込みを入れたかったが、周りをよく見るとリアナ達もエリノーラと同じ想いだった様で、再び「えぇ?」と小さく呟いた。


 そんな春風を無視して、エリノーラは、


 「はい、じゃあ決定という事で。エドちゃんオズちゃんは、早速闘技場の使用申請と、設備の整備をお願いね」


 「「わかりました、母上」」


 「それと、どうせなら帝都の住人さん達にも見せたいから、アンちゃんは広報活動の方をお願いね」


 「はい、お母様」


 「うーんと、今から準備となるとそれなりに時間はかかるでしょうから、セレスちゃんはその間、水音ちゃんの肉体面と精神面のメンテナンスをお願いね」


 「わかりました」


 と、エドマンド、オズワルド、アンジェリカに指示を出した。


 すると、ハッとなったギルバートが、


 「な、なぁエリー……」


 「何ですか、陛下?」


 「俺は、何をすれば良いんだ?」


 と尋ねると、


 「あなたは当然、仕事です」


 「そ、そんなぁ!」


 「逆らうなら、春風ちゃん達の決闘は見せません」


 「全力でやらせていただきます!」


 「よろしい。レイちゃん、陛下がサボらない様にサポートお願いね」


 「わ、わかりました」


 (うん。絶対この人には逆らわない様にしよう)


 一連のギルバート、エリノーラ、レイモンドのやり取りを見て、春風は心の中でそう決意した。そしてそれは、リアナ達も同様だった。


 こうして、あれよあれよという間に、春風と水音の決闘が決まった。


 その夜、


 「はぁ、今日はいろんな事があって疲れたわぁ」


 春風はエリノーラが用意してくれた部屋のベッドの上でぐったりとしていた。


 あれからひとまずその場は解散という事になって、アマテラスはその後、零号を通して元いた場所に帰った。ヘリアテスというと、今はリアナと一緒の部屋にいるという。そして、凛依冴やイブリーヌ、ディック、七色の綺羅星メンバー、そして歩夢ら勇者達も、それぞれ用意された部屋にいる。


 (はてさて、どうしたもんかなぁ)


 と、ベッドの上で転がりながらそう考えていると、コンコンと部屋の扉をノックする音がしたので、


 「? はーい」


 と春風はベッドから起き上がって扉を開けると、そこにいたのは、


 「イブリーヌ様?」


 「こ、こんばんは、春風様」


 イブリーヌだった。

 


 


 



 


 


 

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