バレた
自分の部屋に戻ってきた二人。
「これでもうベントぼっちゃまのお部屋には入ること出来なくなりましたからねっ!」
え?それは困る。
「ぼっちゃまのせいじゃないですか!サラさん怖いんですから」
確かに怖かったな。
うんうんとうなずく。
「分かってます?というか分かってますよね・・・?」
・・・・
「私の言ってることちゃんと理解出来てますよね?」
・・・・
「分からないふりしてもダメですよ」
・・・・
「それに本当はしゃべれるんじゃないですか?」
ま、まずい。どうしたんだ今日のミーシャはグイグイ来るぞ。
「目線そらしたってダメです」
ムギュッ
両手でほっぺた押さえられて正面を向かされる
「しゃべれますよねっ!?」
近い!顔が近いぞミーシャ!
「誰にも言いませんから、教えて下さい。私が話してることも理解してるし、話すことも出来るんですよね!?」
あ、涙目だ。
このまましらばっくれてもいいんだが、なんか可哀想そうだな。俺のせいで怒られたりしてるし・・・
どうすべか?
このままだとベントの部屋にも行くことも出来なさそうだし、ちゃんと話してミーシャを巻き込んだ方が早いかもしれん。
「ぼっちゃまっ!」
・・・・
「へへへ、バレた?」
「きゃあぁぁぁぁ!」
あ、ミーシャが逃げた
なんだよ、知ってたんじゃないのかよ?




