19:なまこ×ぷらす
ジャンル:ヒューマンドラマ〔文芸〕
作者:朝倉 ぷらす
あらすじ
少年は、一生分の絶望を味わった。
本作はNTR要素が非常に強いです。
キーワード
R15 中学生 バッドエンド 精神的NTR 寝取られ 海産物ギャグ 現代 真面目に書いてますよ
掲載日
2019年 06月30日 18時00分
最終投稿日
2019年 07月01日 21時51分
文字数
11,917文字
URL
https://book1.adouzi.eu.org/n2475fp/
感想
朝倉ぷらすという人はノクターンで長編を書かれている作者さんであり、逆になろうでは主に短編か短めの連載を書かれている作者さんである。そしてわたしの友人である。
えろえろで、独特な視点を有する天才で、えろえろである(大事なので2回)。つまり素晴らしい作者さんである。
彼(性別知らないんだけど)の短編は紹介したいものが沢山ある。が、今回はぷらすさんの問題作であるこれとしよう。タイトルが何となくわたしことなまこと、ぷらすさんの共作のようにも見えるがそんなことは無い。
この作品の作られた経緯は、わたしと、作中に登場する『きのこ』と『さかな』が夜な夜なツイッターでエロトークしてたのを、ぷらすさんがネタにして一晩で小説にしたというものであり、まあ、天才の所業である。
登場人物の名前は完全に身内ネタであるのだが、別にそれを知らなければ伝わらないような作品では無い。
話の内容だが……、話の内容……。全年齢で紹介するのかこれ。
この作品のあらすじにあるNTRとは恋人や配偶者を奪われる(寝取られる)ことを意味する略称である。
一応言っておこう。寝取り、寝取られとか最近のオタクの趣味キモいわと思ったそこのお前。世界中の古典・神話にあやまれ。とりあえずシェイクスピアにぶん殴られてこい。
いいな?
この作品の主人公、中学生の『なまこ』くんは底辺陰キャであり、彼女もいない。故に厳密にはNTRでは無いのかも知れないが、そうだな……。
物語を想像してみてくれ。彼の周りには3人の女性がいる。父親の若い再婚相手『ぷらす』、幼なじみの『きのこ』ちゃん、クラスのヒロイン『さかな』ちゃん。物語にこういった登場人物が配されたらどう思う?
典型的なラブコメ展開かハーレムか。ラストは幼なじみエンドかね?
読者は物語の類型から、ヒロインを主人公のもの、或いは主人公を投影した読者のものと考える。
この話、タグから想定されるだろうが、誰とも結ばれない。つまり自分のものになるだろう、変わらず隣にいるであろうと思っていた存在が自分のものではなくなる。それはNTRの一種と言えよう。
ぷらすさんの作風はリアルではない。だが、リアルを超えるリアリティがある。『なまこ』くんの底辺陰キャ感、童貞の妄想。中二病。
その中二病も、ライトノベルやSNSなどで誇張されたりライトに描かれるそれ、本人が黒歴史を叫んで、周りが笑うようなそれではない。
かつてそうであったものの精神を抉りにくるそれに、心動かされるのだ。
わたしはこの作品にレビューを書いてるのだが、その一部を抜粋して終わりにしよう。
「この作品は、トラウマを突き付けてくる。これを読むと、そうだな。4人に1人は泣きたくなるだろう。10人に1人は死にたくなるだろう。」
刺さらない人にはまるで面白くないかもしれない。たが、刺さる人の心には永遠に刻まれる作品である。
次はまた水曜日。
ξ゜⊿゜)ξ ノ ⌒◇ <えいっ、ころころ。
未来の日本の震災後。
実はこの文章書き始めてから友人が紹介してくれた話です。




