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絶対的な高嶺の花、学園最強のアイドルは俺の幼馴染で通い妻。  作者: 卯月緑
絶対的な高嶺の花、学園最強のアイドルは俺の幼馴染で通い妻。
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波乱


 美代子が公園にたどり着く少し前。

 潤は自らの気持ちの正体がわからないまま伊織を招き入れ、どこかフワフワとした気分でスマホの画面を見つめていた。


 耳年増という側面を持つ彼女は、恋心を扱う歌詞を書きながらも恋愛経験が豊富というわけではない。

 他に誰もいない静かな公園で自分の側に男性が立つという状況に、潤はますます気持ちが浮足立っていくようだった。


「えっと、みんなには私から後で改めて謝っておくね。伊織くんも手間を掛けさせちゃってごめんね」

「いいよ。これでいい曲が生まれるなら、お安い御用だよ」

「……ありがとう」


 伊織は潤の作業の邪魔になるといけないと考え、彼女を見つめるわけでもなく話しかけるでもなく、ただじっと側に(とど)まり続ける。

 潤はその沈黙が嫌ではなかったが、落ち着かないと感じていた。

 彼女は何かに急かされるようにして、伊織に声をかけていく。


「でもね、あれだけ派手に出てきておいて情けないことだけど、曲作りは上手くいってないの」

「そうなんだ。やっぱり難しいものなんだね」


 そして、伊織は話しかけられた相手には無愛想に応じない。

 すぐに返事を返してくれる伊織に、潤は徐々に口が軽くなっていっていた。

 彼女は伊織を軽く見上げ、言う。


「だから、もしよかったら、伊織くんにも曲作り、助けてもらいたいんだけど……」

「え、俺?」


 意外だと感じた伊織は、ブランコに座ったままの潤に振り向いてまっすぐ視線を合わした。

 彼女は慌てて下を向くと、すぐに答える。


「い、嫌ならいいの。もしよかったら、って感じで言ったんだから」


 それに対して、伊織もまた間を置かずに返事を返した。


「嫌ってわけじゃないよ。ただ俺が役に立つかなって思っただけ。そりゃ、出来ることなら助けになりたいと思うけど」

「ほ、ほんと?」

「いや、そんなに食いつくようなことかな。俺が出来ることなんて限られてると思うよ?」

「そんなことないよ、わ、私の質問に答えてくれるだけでも助かるから」

「ああ、男の立場からの解答ってこと? 俺が一般的かどうかはわからないけど、それならまあ、大丈夫かな……」


 伊織は納得した様子で潤から視線を外す。

 彼の承諾を得た潤は、しかしすぐに何かを(たず)ねることはせず、下を向いてこっそりと気合を入れ直した。


 やがて、彼女はゆっくりと言葉をつむぎ始める。


「わ、私の曲って恋模様を描いた曲が多いの」


 そして手助けをすると決めた伊織は、潤の言葉を丁寧に拾う。


「そうだね。ライブで歌う曲もそうだし、他にも色んな恋にまつわる曲ばかりだったね」

「き、聞いてくれたの?」

「うん。もらった曲は全部聞かせてもらった。明るかったり悲しかったり、甘酸っぱかったり勇気をもらえたり、これを全部潤さんが書いただなんてビックリしながら聞かせてもらったよ。特にライブで歌う二曲は素敵だと思う」

「あ、ありがとう……!」


 伊織は真面目に曲への感想を答えていた。

 その心に余計な雑念などは混ざっておらず、純粋に潤の曲が素晴らしいと思っての行動だった。


 しかしそれは彼の幼馴染に言わせてみれば、彼の良いところであり悪いところだ。

 潤は自分自身が褒められたと感じてしまい、一層感情を高ぶらせる。


「そ、それでね、それを踏まえて質問をしたいんだけど……」

「俺が答えられることなら、何でもどうぞ」

「え、ええと……、その……」


 潤は頭に血が集まっていることを意識しながら、そしてやはり急かされたようにして、思い付いた言葉をそのまま口にした。


「伊織くんって、彼女欲しくないの?」


 彼女は思わずこぼしてしまった自分の言葉に驚き、一瞬で湯気が出るほど顔を赤らめ身を縮めた。



    ◇



「伊織くんって、彼女欲しくないの?」


 美桜美代子はその言葉を聞いてすぐに、とっさに物陰に隠れて自分の胸を押さえていた。

 己の存在を消さなくてはいけないはずなのに、その口からはハッハッと短く強い息が漏れ続ける。


 彼女は混乱していた。

 潤と伊織の急展開や自分の行動などが理解できず、(なか)ばパニックになりながら荒い呼吸を繰り返す。


 目を大きく見開いた美代子は、やがて心の中で自問を始める。


「(あ、あたしはどうして隠れちゃったの。なんでもいいから早く出て行って、とりあえず彼を叱りつければいいだけじゃない)」


 ところが彼女の足はまるで鉛のように重くなっており、どれだけ出て行こうと考えても動いてはくれなかった。

 ずっと走ってきたから疲れてしまったんだ。

 彼女はそう考え、行動を開始するもう少しだけ呼吸を整えてからにしようと思った。


 しかし彼女は次に聞こえてきた声で、完全に出て行くタイミングを失ってしまう。


「……今は、欲しいとは思わないかな」


 伊織は潤の質問に、しっかりとした声でそう答えていた。

 彼は唐突な問いかけに動揺していたが、潤の表情を見て真剣に返事をしたつもりだった。


 だが、二人の女の子はその言葉に凍りつく。

 美代子はドクンという不整脈のようなものを感じ、あれほど苦しかった呼吸をするのも忘れてその場に縫い付けられていた。


 音が消えた公園に、慌ててフォローするかのような伊織の声が響く。


「いきなりの質問で驚いたけど、さっきのが俺なりの正直な答えかな。もちろん俺は男が好きってわけでもないし、女の子にも興味があるけど、今は彼女より別のことが気になっている感じだからさ」


 美代子と潤が黙り込む中、伊織は続けて「早速役に立てなかったね。ごめん」とやや口調を申し訳なさそうに変えながら言った。


 彼女たちの間には、重苦しい空気が流れていた。

 潤は長い間声も出せずにいたが、しばらくしてやっとの思いで口を開く。


「……私も、そう、かな。お恥ずかしい話、私も彼氏がいたことないんだ」

「それはちょっと意外かも。でもたしかに、今の潤さんは彼氏よりバンドが楽しそうだね」

「う、うん。男の子に興味がないわけじゃないんだけど、ね」


 軽く笑った伊織は「それは正常な反応だね」と答えた。





 美代子はそこで、「ふん」と面白くなさそうに息を吐いた。

 彼女はすっかり出て行く機会を逃し、またその気力すらなくなった状態だった。


 彼女は欲しくないという伊織の発言を聞いた美代子は、彼との間により強固な心の壁を作っていた。

 呼吸も整い疲労からも回復しつつあった彼女は、急速に気持ちが冷めていく。


「(なんであたし、夢中になって彼のことを追いかけてきたんだろ。ああそうか。潤に変な悪さをしないか見張るためだった)」


 美代子は心の中でそう決めつけ、億劫(おっくう)でもこのまま彼らの前に姿を現そうと思った。

 だが伊織の隣に立ったときのことを考えると、彼女は憂鬱(ゆううつ)な気持ちになってしまう。


「(特別扱いしてあげるだなんて言わなきゃよかった。あの言葉がなければ、もっと距離を置くことも出来たのに)」


 彼女はもう伊織の側に近寄りたくないと感じていた。

 ライブが終わった後は、挨拶だってしたくないと思うほどだった。


 そして美代子は、そう考えてしまう自分がとても悲しくて、やるせなかった。

 どうしてこうなっちゃったのかなという想いを抱きながら、彼女は目をつぶる。


「(わかってる。あたしが勝手に伊織くんに期待して、勝手に自滅しただけ。それだけの話なんだ)」


 伊織にあっさりとデートの誘いを断られ、そして今も彼女が欲しくないという言葉を聞かされた美代子には、もう前を向く気力は残されていなかった。

 彼女はそこで、面倒そうに首を振る。


「(もういいよ。伊織くんのことを追いかけていたのは一時の気の迷い。そういうことにしておこう)」


 美代子は自分の気持ちすべてに(ふた)をして、そう結論付けた。

 彼女は目を開き大きく息を吐くと、蓋からあふれ出そうするる気持ちから逃げるようにして、伊織たちの前に歩き出そうとした。


 それに待ったをかけたのは、今度も潤の言葉だった。


「あ、あのね、だったら似た者同士の私たちで、お試し恋愛、始めてみない?」


 美代子の頭の中を、またも凄まじい突風が薙ぎ払っていく。

 何もかもが面倒になって躍起(やっき)になっていた美代子の前で、彼女の旧友も後には引けない状況に追い込まれていた。





 潤は自分が言葉足らずに物事を進めすぎていると感じていたが、心にもない適当なことを言っているつもりはなかった。

 むしろ名案を思い付いたとばかりに、潤は伊織に恋人関係を持ちかけていた。


「恋愛っていうのはお互いが好きになって告白して付き合う流れが理想かもしれないけど、愛がなければ付き合っちゃいけないって決まりもないと思うの」


 伊織は戸惑いながらも、潤のその意見には同意する。


「それは、わかるけど……。それをダメだと言い出したら、お見合い文化とかもおかしくなる気がするし」

「それにね、恋愛にも経験が大事っていう見方もあると思うの。近頃では恋愛経験値って言葉も出来てきているみたいだし」

「まあ、それも否定しないよ。経験者より未経験者のほうがすべてにおいて優れてるって話も変だと思うからね」

「う、うん。だから、そ、その……」


 潤は消え入りそうな声で、伊織に言った。


「お見合いってほどではないけど、私たちも試しに付き合ってみない?」


 そう言った彼女は真っ赤な顔で(うつむ)いたまま、静かに口を閉ざして彼の返事を待つ。





 美代子は口に手を当て目を丸くして、そして潤と同じように顔を赤らめて固まっていた。

 今一度ドキドキし始める鼓動を感じながら、彼女は頭の中を真っ白にして彼女たちの話に聞き入る。


 そして、伊織はとても困った表情を浮かべて、なんと答えようかと迷っていた。

 しかしあまり待たせるのも悪いかと考え、彼は重い口を開く。


「お試しだとしても、潤さんがそう言ってくれるのは嬉しいよ。でも、それは止めよう。潤さんは自分を安売りしないほうがいいよ」


 伊織にそう言われた潤は、身が引き裂かれる思いがした。

 だが後には引けなくなっていた彼女は、勇気を出して食い下がる。


「や、安売りってどういうことかな?」


 伊織は言葉を選びながら、彼なりに真剣に考えて彼女に答える。


「正直、俺は潤さんにそこまで魅力的だと思ってもらえるようなことはしたつもりはないし、潤さんならお試しみたいなことを言い出さなくても、ちゃんとした恋人候補を探せばすぐに見つかるんじゃないかな?」


 彼の発言に、潤はすぐに反応を示す。


「私だって、伊織くんとのお試し恋愛を曲作りに活かさないとは言わないよ。でも、どうでもいい人に交際を申し込んだりはしないよ」

「うん……、そこは疑ってないし、最初にも言ったけど潤さんが認めてくれてとても嬉しく思う。でも、やっぱり潤さんは俺のことをよく知らないんじゃないかな。だからこういう話は性急なんじゃないかって思えるんだよ」

「それはこれから二人で理解し合って行くんだと思うし、あと、私は伊織くんのことを全然知らないわけじゃないよ」

「……そう、なんだ?」

「うん。例えばね――」


 潤はそこで、練習中に見たことや彼の対応、そして身だしなみの良さなどを伊織に語り始めた。

 そしてそれは、すべて物陰に隠れていた美代子にも聞こえてきていた。


 美代子は再び目を閉じ、両手を胸の前で握りしめる。

 潤が言っていることはすべて、美代子も感じていた伊織の魅力だった。


 それは冷め切ったと信じ込もうとしていた彼女の気持ちに、再び火をつけていく。


「(胸が苦しい。張り裂けそうなくらい苦しい。潤が伊織くんの魅力を話しているのが、眩暈(めまい)がするくらい辛いんだ)」


 彼女は目を開けると、何もない前方を(にら)みつける。


「(……いい加減認めるしかないのかも。あたしは自分の気持ちから逃げてただけだって。潤に先を越されて、嫉妬しているだけだって)」


 自然と両手は握りこぶしを作り、彼女は奥歯を噛みしめる。


「(あたしは後悔するところだった。想いも告げずに勝負の舞台から降りようとしていたあたしは、今よりもずっと後悔するところだった……!)」


 美代子の心は、再び強く燃え上がっていた。


 潤が伊織に魅力を伝え終え、彼に改めて告白のような真似語をしたのは、その直後だった。

 今度の潤はまっすぐと伊織のことを見上げ、本気の言葉で言う。


「だから伊織くん、私と付き合ってください」


 伊織が答える時間は、一切なかった。



    ◇



「ごめん、潤!」


 物陰から飛び出した美代子は、精一杯の声でそう叫んでいた。

 伊織と潤は驚愕(きょうがく)の表情を浮かべ、思わず体を震わせた。


 美代子は頬を赤くしながら彼らに近寄り、ゆっくりとした口調で潤に言う。


「その付き合ってという言葉は、彼には答えさせない」

「みょ、こ……?」

「ごめんなさい、潤。あたし嘘をついちゃってた。ううん、正確には彼のことを忘れようと思ってたけど、やっぱり無理だった」

「…………」

「伊織くんはあたしが先に目をつけていたんだ。だからごめんなさい。大切な潤相手でも、彼は譲れない」


 ドキドキとした鼓動を感じながら、美代子はそう言って伊織の隣に並んだ。


 伊織も、そして潤も動揺の極地にあった。

 特に潤は口をパクパクとさせ、いきなり現れた美代子に何かを言おうとする。


 だが潤より先に、美代子が軽く伊織の腕を取るともう一度彼女に告げた。


「ごめんなさい、潤」

「み、美代子さん」


 困惑した様子で、伊織は美代子に小さく声をかける。

 そんな二人を見た瞬間、潤は突如手で目だけを隠すと、口元で笑顔を作りながら美代子に言った。


「あー、そういうことだったんだね。そっか、そうだよね。みょこも迷ってたんだね」

「本当にごめんなさい」

「ううん、いいの。私も少し周りが見えなくなってて、暴走しちゃってた気がするし」


 潤は顔から手を離すと、キラリと光るものをこぼしながら楽しそうに言う。


「そうだよね。みょこが男の人にただの友人って言いながらここまで肩入れするのはおかしいよね。私、まだまだ恋愛に関して未熟者だったよ」

「潤……」

「うん、すごくいい勉強になった。今度こそまた一つ上のレベルの詞が書けそう!」

「…………」


 美代子も伊織も声がかけられない中で、彼女は勢いよく立ち上がると二人に言った。


「私が言うのもなんだけど、二人は結構お似合いかも。上手く行ったらお話聞かせてね!」

「……わかった。あたしからは深いところまで話すよ。約束する。……上手く行かなくてもね」

「……約束ね!」


 潤はそこで何度か(うなず)くと、やはり元気よく口を開いた。


「うん、じゃあ私はこの辺で。本当に今度こそ何かが得られた気がするよ」

「待って、潤。人通りが多いところまではあたしも――」

「いいよ、大丈夫。もう変なところには絶対に行かないし、ライブに専念する」

「……わかった」

「じゃあまた明日ね。お二人さん、バイバイ!」

「バイバイ、本当にごめんね、潤」


 潤は最後までハイテンションで話し、そしてすぐに二人に背を向けて走り去った。

 伊織は彼女の姿が見えなくなるまで視線で追い続け、やがて後悔しているように小さく息を吐くと、次に今も自分の腕を取ったままの美代子を見た。


「…………」


 美代子は伊織の腕を軽く握ったまま、やや仏頂面で前を向いていた。

 しかしその頬は隠しようがないほど朱色に染まっており、そして伊織の視線に気が付いた彼女は、そのままの姿勢で彼に言った。


「そういうことよ。あたしの気持ち、もうわかったでしょ?」

「…………」


 ムードもへったくれもない、ぶっきらぼうな言葉。

 しかし伊織はそれを美代子らしいと思い、同時に少しも笑うことが出来なかった。


 彼は美代子の肩に手を置き、彼女を急がせないようにゆっくりと腕から引き剥がした。

 そうして彼は美代子を正面から見つめ、真剣な顔付きで話し始める。


「じゃあ俺からも、美代子さんに真面目な話があるんだ」

「……聞かせてもらうわ」


 美代子はまるで勝負を挑まれたかのようにそう答えた。

 伊織は彼女の目を見て、心を決めて口を開く。


 そうして美代子は、伊織から結菜との幼馴染関係を明かされた。

 全力で突き進んで告白したつもりになっていた美代子としては、さぞかし意外で信じられない話だったことだろう。



    ◇



 潤は伊織にハッキリとした恋心を感じていたわけではなかった。

 お試しの恋人という発言も、その言葉通り試験的な意味合いが強かった。


「みょこ、頑張ってね……」


 しかし彼女は伊織たちと別れた後、ずっと涙をこぼしていた。

 ちょっといいなと思っていた伊織に、軽い感じでお願いしたとはいえ付き合いを断られてしまった潤。

 さらには旧友も登場し、彼のことは友人のあなたでも渡したくないと宣言されることになる。


 逃がした魚は大きいという心理状況も加わり、彼女は自分が思っている以上に心に大きな傷を負っていた。


「軽い失恋……なのかな。恋ってこういうことが起こり得るってことは理解していたはずだけど、まさか自分が経験することになるとは思わなかったなあ」


 潤は良くも悪くも感情のブレ幅が大きい女の子だ。

 この時の彼女は大きな流れに呑まれるようにして伊織への攻勢を強め、そして一気に沈んでしまった。


 だが彼女は悲観的な性格というわけではない。

 ライブの話が転げ落ちそうになった時も、空元気だったかもしれないが無理をしてでも笑える強さがあった。


 今回もズキズキと痛む胸を抱えながら、けれども彼女は前向きな発想を思い付く。


「でも、そうだ。ライブで歌う一曲目は甘酸っぱい失恋を描いた曲なんだ。今の私なら、もっとその曲が上手く歌えるかも」


 彼女はまたも名案を閃いたと感じ、この曲に想いをぶつけて胸の痛みを忘れようと思った。

 潤は涙を拭いて笑い、意識して力強く歩き出す。


 しかし、それでも。

 彼女はまだ大人になりきれていない女の子で。

 その小さな体に背負える荷物は、そう多くはなかった。



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