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領軍の訓練?



「って!今はそんなもの関係ありません!私は、貴殿方に依頼しに来たのです!」

「はあ?依頼だって?」


 俺は、怪訝そうな顔でカナベール令嬢を見る。アンデッド三人組も同じように見ていた。


「はい、貴殿方に我が領軍の訓練をお願いしたいのです」

「訓練だと?」

「貴殿方は強い。だからこそ、強くなるための手段を教えていただきたいのです」

「・・・全員集合」


 俺は、一旦アンデッド三人組を呼び寄せて円陣を作る。


「おい、どうするよ」

「どうすると言われても、どうしましょうか?」

「我々の目的からは外れていますぜ?」

「う~ん」

「あ、だったらカイだけ向かわせたら良いんじゃないか?カイは、最強の将軍って言われてたんだろう?」

「か、カゲマサ様?私を生け贄にしようとしてますか?」

「え!?い、いやソンナコトナイヨ?」

「生け贄にしようとしてたんですか・・・」

「ぐっ、悪かったよ。・・・とりあえず報酬聞いてくるね」


 俺は、カナベール令嬢に向き直る。


「で、カナベール令嬢様よぉ。その訓練に対する報酬はあるんだろうな」

「報酬ならばちゃんと用意しております。カゲマサ様には、プーリ侯爵家が保有する魔石の幾つかを譲渡。カイ様とミルス様には、公国の地図を。ロンド様には、最上級の酒をご用意いたします」


 ほう、侯爵家の保有する魔石か。中々興味深い。


「分かった、受けよう。ただし契約書を書いてもらう」

「そう言うと思い、プーリ侯爵から契約書を持って参りました。正式な契約書ですので、侯爵といえども破ることはできません」


 ならば安心か?そう思って俺は、契約書をじっくりと眺める。特に不利なことは書いてないな。そして俺は、契約書に自らの名前を書き込んで、あることに気付く。


(あれ?俺、この世界の文字書けたっけ?邪神のおまけか?)

「はい、ここに契約は成就されました。早速ですが、今から練兵所にご同行いただきたいのです」

「分かった、行くぞお前ら!」

「はっ」

「了解ですぜ」

「わかりました!」











「着きましたわ」


 カナベール令嬢と宿前で待機していたダッチムの案内で練兵所にたどり着いた。しかし、練兵所ねぇ。


「あの戦闘狂のご長女様と模擬戦したなぁ」

「何か仰いましたか?」

「いや、何も」


 俺は、ファースの街にて模擬戦をしたエリス・ドミニクを思い出す。あの戦闘凶のことだ、どうせまた誰かに勝負を挑んでいることだろう。

 そんなことを考えながら俺とアンデッド三人組は、練兵所に入っていった。そこには、広い敷地が広がっており、兵士達が訓練を行っていた。


「む、総員集合!」


 指揮官らしき男が号令をかけると、兵士達は訓練を止めてカナベールの元に集まり跪く。


「この度はカナベールお嬢様自らの視察、恐れ入ります」

「構わないわ」

「はっ、ところでそちらの四人は一体何者で?」

「彼らは、先日話した訓練の教官をお願いした四人よ」

「ほお・・・」


 カナベール令嬢と指揮官がそんな話をしている間、俺は兵士達を鑑定していた。どれもこれも弱い。下っ端兵士でランクE、部隊長クラスでランクDである。指揮官は、ランクC-だったが。


「カナベールお嬢様。我々を舐めすぎでは無いでしょうか?こんなボロボロな見た目に体格だって良くない。そんな連中が、我々より強いと?」

「ええ、強いわ。リーダーであるカゲマサ様なら、一人でここにいる兵士全員倒せるもの」

「・・・それは聞き捨てなりませんな」


 な、ん、で、そうなるんだ!?

 俺が困惑していると指揮官が、こっちにに顔を向ける。


「おい、そこの茶色の仮面!貴様がリーダーか?」

「え?そうだけど?」

「ちょうど良い。カナベールお嬢様、我々の練度をお見せしよう。我々プーリ侯爵領軍第一軍のね」


 あ~、めんどくさいことになったぞ。









 どうも、黒木影正ことカゲマサです。現在俺は、数百人の兵士と向かい合っています。


 どうしてこうなった!?


「ふん、カナベール様のお気に入りだか知らんが、降参するなら今のうちだぞ」


 言動から察するに、俺に嫉妬?したらしいが、お気に入り?俺がいつ気に入られたんだ?


「はいはい、分かったからとっととかかってこい」

「ッ!!全軍突撃!奴を倒し、プーリ侯爵領に我らプーリ侯爵領軍第一軍有りと知らしめろ!」

「オオオオオオオオーーーー!!!!」


 と言っても負けるのは気に食わないので、軽い挑発をすると全軍突撃させてきた。大丈夫か?こんな指揮官で。この戦いでは、魔法の使用を許可されている。ならば、新しい魔法を試すチャンスか?


「うん、そう考えたら有益な戦いだな。【フライ】」


 俺は、風魔法で空に飛ぶ。領軍第一軍とやらは、突撃を止めてこちらを呆然と見ていた。指揮官が、何やら怒鳴っていたが聞こえなかった。


「えっと、まずはこれからいくか。【ウィンドランス】」


 兵士が死なないように魔力を調整しながら放つ。だが、俺は気付かなかった。新しく取得したスキル、《魔法王》の効果で魔法自体の威力が底上げされていることに。【ウィンドランス】が兵士達の間に着弾、そして起こるのは衝撃波。これにより百人程の兵士が、吹き飛ばされ戦闘不能になった。


「・・・あ~、次にいくか。【サンダーボム】」


 次に放ったのは、電気で出来た球体。俺は、それを一番人のいる指揮官辺りに放った。指揮官達は慌てて避ける。そして放った【サンダーボム】は、着弾。そして爆発。【サンダーボム】は【ウィンドランス】と違い、範囲攻撃魔法。その範囲は、スキル《魔法王》の効果で広がっていた。もちろん威力も。その結果。


「ギャアァァァ!!」

「痛ぇ!!痛ぇよぉぉ!!」

「た、助けてくれぇぇ!!」


 指揮官達が高電圧を受けて叫び、阿鼻叫喚の光景が広がっていた。これを見てカナベール令嬢は、若干気の毒そうにしていた。アンデッド三人組はというと。



「まあ、こうなりますよね」

「もう哀れだな。それによく見たら魔法兵もいないぞ?そんなので、よくも勝てると思ったな?」

「カゲマサ様は、こういうところが無頓着というか・・・過小評価しがちみたいな、う~んよくわからない!」


 と、慣れたように話していた。


戦闘描写難しい(´д`|||)


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