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宣戦布告

祝、累計PV30000いきました。ありがとうございます。これからも頑張りますので、暖かい応援お願いします。



 怒りに満ちた表情で睨むユラにアルカは素っ気なく答える。


「別にいいじゃないか。派閥での対立はあるが、個人での対立はしてないからね。それに彼に会ったのは、今日が初めてだし」

「それでもよ!貴方は理解していないのかしら!?そいつは敵なのよ!」

「ゆ、ユラちゃん駄目だよぉ〜」

「黙ってなさい!パンドラッチ!」


 ユラは、怒気を高めて怒鳴る。周りから注目を集めていたが、ユラは気にしなかった。パンドラッチは、弱々しくだがユラを諌めるが効果はない。


「はあ~、君って何かと私に突っかかってくるよね?大魔王様の特訓中にも五月蝿かったし。私が何かしたかな?」

「なっ!?う、うるさいですって!?」


 あ、そこに食いつくか。う~ん、コイツ若干だが小物臭がしてきたぞ?


「・・・勝負よ」

「え?」

「勝負よ!アルカ!貴女にダンジョンバトルを申し込むわ!」

「ええ!?ユラちゃん!?」


 ダンジョンバトル?何じゃそれ?

 ダンジョンバトル。それは、ダンジョンマスター同士が行う戦争である。互いのダンジョンが、モンスターや罠、ダンジョンの構造を駆使して戦うのだ。


「と、これがダンジョンバトルの簡単な説明よ」

「すみませんね。ナナさん」


 俺が異世界人だと知っているナナさんは、ダンジョンバトルについて教えてくれた。フムフム、ダンジョンバトルねぇ。


「で、あれどうします?」

「さあ?個人の問題だから私は知らないわ」


 どうやらナナさんは、静観するつもりらしい。俺もそうしたいが、当事者なんだよなぁ。俺が、アルカに血を飲ませたんだから。でも、一対一ならアルカが勝てるだろうね。


「へぇー貴女が私にねぇ。・・・・勝てると思っているのかい?」

「ふん。誰が一人で戦うと言ったかしら?」


 ユラが、パチンと指を鳴らすとユラの後ろに複数のダンジョンマスターが現れたではないか。


「・・・なるほど。一対一では倒せないから数で押し潰そうと」

「そういうことよ。彼等は私の下僕。複数のダンジョンマスターの猛攻を凌げるかしら?」

「ほ、ほんとにやるの?ユラちゃん?」


 あ~、ゲローロの言ってたやたらと他の地域にちょっかいかけてる新人ってユラかもしれん。新人を手下にしてるって言ってたしな。というか、パンドラッチって誰の味方だ?


「言っておくけど、大魔王様派閥の助けは無理よ?ま、それは貴女がよく知っていることだけど」


 アルカは、小さくギリリと奥歯を噛み締める。弱肉強食の大魔王派閥には、助けを求めたら最後、助けを求めた相手に一生服従するという決まりがあるのだ。アルカが大魔王以外の下に着くことを良しとしないことをユラは知っていたので、アルカはダンジョンバトルを受けると踏んでいた。


「わかった。受けよう」


 そして、それは見事に当たった。ユラは、内心ほくそ笑んだ。このダンジョンバトルでアルカを潰せば、大魔王様の覚えも良くなる。そして、忌々しいアルカを奴隷として使えるのだ。そう、ユラが笑いが押さえられない状況の中で介入する者がいた。


「じゃあ俺は、アルカに付くわ」

「へぇ」


 介入する者、俺が手を上げて参戦を決める。その答えにナナさんは、興味深そうに呟いた。

 俺は、アルカとユラのやり取りを見てあることを思い出した。ダンジョンモンスターから魔石が取れることを。相手は、複数のダンジョンマスターがいる。ならば、自分の持っていないモンスターがいるはずだ。これは、いい戦力集めができるのでは?そう考えたのだ。それに自分が有利と思っている奴を叩きのめすのは、最高のストレス発散だという持論もあるが。


「え?」

「なっ!?」


 アルカは、驚きと嬉しさが。ユラには、驚きと意外感が。パンドラッチは、あまりの展開に言葉を失っていた。


「か、カゲマサ君。君は、私を奴隷にするつもりかい!?」

「いや?俺は、自分から協力を申し出たんだよ?なんで奴隷なんだよ」

「そ、そうか」


 なにやらアルカは、ニヤニヤしているが無視する。


「貴様・・・!」

「えっと、ユラだったっけ。と言うわけだから俺もこのダンジョンバトルに加わr」

「俺も混ぜろやアアアアーーー!!!」


 俺が話している時に、突然の乱入者。乱入者は、赤い鱗で覆われた体を持ちがっしりとした体格を持っているリザードマン、リューゼだった。


「おい、そこのリザードマン。少し邪魔だ。どけ」

「リザードマンじゃねぇ!リザードマンキングだ!覚えておけ!」

「はいはい。で?どうしてアルカに着くんだ?」

「あ?そんなの面白そうだからに決まってんだろ!!」


 カゲマサとリューゼが話しているのを、ユラは怒りに満ちた目で見ていたが逆にチャンスと捉えた。


(このダンジョンバトルで勝てば、三人の強力な奴隷が手に入るわ。数はこちらが上だし、何とかなるはずよ!パンドラッチも居るし!)


「え、えっと、私はその・・・、中立ですぅ〜!」

「ちょ、パンドラッチ!?」


 パンドラッチは、有り余るリューゼの戦意に折れたのかユラから逃走。ロワンの背後に隠れた。なんであんな奴が生き残ってんだ?


『はいはい~~!何やら面白そうな話を聞いたから僕が主催するよー!!』


 そこに突然の邪神の声。マスター達は、平伏しようとするが邪神は手で止めた。


『じゃあ簡単なルールを決めるね!・・・出来たよ!』


 ルールは以下の通り


・ダンジョンバトルは3vs12とする。

・使用するDPは各マスター50万DPまで。DPは、邪神が配布。

・余ったDPは各マスターのものとする。

・ダンジョンは新しく作ったサブのダンジョンを使う。

・ただし、ユラ側はサブダンジョンを三つしか使用できない。使用した場合は失格。

・双方頑張れ!


『こんな感じだよ!開催は1週間後だ!あれ、切りがいいね。さあ皆!夜会は終わりだ!アルカ達はダンジョンバトルの準備を頑張ってね!では、そーい!』


 一方的に捲し立てられたあと、邪神に話す暇もなく俺達は光に飲み込まれた。


次回は、サブダンジョンの予定です。

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― 新着の感想 ―
[気になる点] そういえば、パンドラッチって見覚えないんですけど変更後の新キャラですか?
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