表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
35/302

凶報

少し短いです。


「そ、そうか。私は既に死んでいて、君が死霊術でアンデッドとして造り出したのか」

「ああ、だから俺に従ってくれるか?」

「勿論だよ。だってまたこんなに動けるんだよ?死んで、もう何も出来ないって思ってたのにだよ?私には君への感謝しかないさ!」

「そ、そうか」


 生き生きしてるな~。そう思っていると、一匹の鳥が飛んできた。足には、何やら紙が結ばれている。鳥の足から紙を取ると、中身を読んだ。


「はあ?」


 その瞬間、俺の頭は真っ青になった。


















 俺は、途端に紙を破り捨てダンジョンに全速力で戻る。後ろから何か聞こえたような気がしたが、無視した。何故ならば、紙に書いていたのは


 一つは、ダンジョンに勇者が侵入したこと。もう一つは。


 ロウガ、ヨロイ、ドーロが勇者によって殺されたという文字だった。














◆ダンジョン コアルーム



 ダンジョンの機能である転移で戻ってきた俺は、シロに問いただす。


「おいシロ。何の冗談だ。あいつらが死んだ?説明しろ!!」


 するとシロは、悔しそうに報告する。


「・・・はっ。マスターが出ていった五分後、ダンジョン内に勇者が侵入。驚異的なスピードで攻略していったので、足止めとして三人を送りました。・・・・・申し訳ございません。私が敵の戦力を読み違えたせいで御座います・・・!処罰ならばいかように!」

「そんなことはどうでもいい!遺体は!?」


 シロは、無言で後ろを向く。そこには、ロウガとヨロイ、ドーロの死体が置かれていた。どれも派手に抉れており、原型をとどめていない。ヨロイは、もはや残骸だ。


「・・・ッ!!!!」

「・・主君、ここは勇者をどうするかを考えよう。」


 俺が、死体を見て怒りに震えているとナタリアが諌めるように提案する。


「・・・・・そうだな。すまん。勇者のスペックは?」

「はっ。勇者は一人。武器は剣を使っていました。魔法は使っていません」

「そうか」


 俺は、仮面とマントを脱ぎ捨て歩き出す。


「ま、マスター!?」

「主君!どこに行く!?」

「ああ!?敵討ちだよ!」


 俺は、殺意を放ちながらで言い放つ。それだけ憤怒に染まっていた。


「ですが!勇者は強敵!ここは、他の幹部と連携して」

「うるせぇ!俺一人で行く!」

「主君!」

「これは命令だ!ついてくるな!」


 シロとナタリアは、金縛りが働いたように動けなくなってしまった。俺は、そんな二人を尻目に勇者がいる階層に向かう。


(待っていろ、必ず報いを受けさせてやるぞ・・・!)








「・・・ハッ!いかん!急いで主君を止め!」

「駄目よ!」


 カゲマサを止めようとナタリアは走りだそうとしたが、シロに止められた。


「何故だシロ殿!?あのままでは主君は!」

「信じましょう」


 はあ?というような顔をしたナタリアにシロは答える。


「信じましょう。あの方が一人で行くと仰ったのです。我々に出来るのは、邪魔にならないようにすることと祈るだけなのです」


 シロは、悲痛な顔でそう告げた。


あまり出番なかったですが、ロウガ、ヨロイ、ドーロは退場です。

次回は、勇者の予定です。

出来れば高評価・ブックマーク登録お願いします

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ