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魔石屋とダンジョン帰還

いよいよダンジョンに帰還します。


 俺は、ナタリアとマヤが驚くのを尻目に魔石屋に向かってダッシュした。そして魔石屋に飛び込む。突然、仮面をした男が飛び込んできたので店主は驚いた顔をして硬直していた。


「失礼、飛び込んでしまった」

「あ、へ、へいらっしゃい。何か魔石をお探しで?」


 店主は驚きながらも接客をする。普通怯えると思うんだが、胆力があるな。関係ないが。


「モンスターの魔石はあるかな?」

「少々お待ちくだせぇ」


 そう言うと店主は、店の奥に引っ込んだ。店主が引っ込んだ時、ナタリアとマヤが追い付いて来た。肩で息しており、かなりバテたようだな。


「ご、ご主人様。いきなり走られていかがなさいましたか?」

「いや、ちょっとな。それよりもお前らさ、敬語は止めてくれよ。なんかムズムズするから」

「私は元からこの話方ですよ?」

「あ、マヤはそうか。ナタリアは?」

「・・・これでいいか?主君よ」


 ほほぉ。ナタリアは凛々しい表情で訂正してくれた。まだ若干堅さは残るが、一歩前進だな。


「ああ、それでいい」

「すまない。今まで少し堅苦しかったからな。改めてよろしく頼むよ主君」

「うん、よろしく。おっと、来たようだ」


 振り向くと、店主が袋を持って奥から出てきた。


「はいよ。これがあんたの求めてた、様々なモンスターの魔石だ」


 フム、いろんな魔石があるな。鑑定。フムフム、よし決めた。


「これらをください」

「はいよ。金貨1枚と銀貨3枚ね」


 俺は支払いを終え、ひとまずダンジョンに帰ることにした。


「ご主人様、一体何の魔石を買われたのですか?」

「ああ、これだよ」



・スネークの魔石

・リザードベビーの魔石

・バードベビーの魔石

・ホーンビートルの魔石

・アントの魔石

・レッサートレントの魔石

・インプの魔石



「こんな感じだよ」

「しかし主君。一体魔石を何に使うんだ?」

「これから分かる」


 俺達は、街を出てダンジョンのある森へと向かった。










◆森の前



「しゅ、主君。ここは・・・」

「森だな。エルフは詳しいのか?」

「詳しいも何もここは魔の森だぞ!?モンスターの生息数が異常に多い森なんだぞ!?」


 へえ~、この森そんな風に呼ばれてたのか。通りで人が来ないと思ったよ。そんなことを考え、俺は進み始める。


「お、おい!」

「ナタリア」

「何だマヤ!」

「行きましょう。ご主人様が行くのですから。それに貴女がいるでしょう?」

「・・・分かったわよ」


 ナタリアは渋々承諾し、二人はカゲマサの後を追った。


 しばらくして俺達は、ダンジョンの前まで来たのだが、一つ問題があった。それはダンジョンの前に様々な動物がいたのだ。数は八匹、種類は熊、猫、犬、狐、猿、象、獅子、鹿とバリエーション豊富だった。


「主君、あれはモンスターだ。どうする?」

「どうもこうもしないさ」


 俺は、気軽な足取りで進んでいく。動物達も俺に気付いたようで、こちらに向かって来る。


「おい、主君!」

「ご主人様!」


 いよいよ、至近距離まで近づいたときナタリアとマヤが物陰からカゲマサを守るために飛び出そうとして、動きを止めた。


「「え?」」


 動物達がカゲマサにじゃれ始めた光景を見て、足を止めた。その様は、ペットが飼い主にじゃれるような感じだった。


「え?え?」

「いったい何が・・・・?」

「ふふっ、詳細は」


 彼女達の主人は、洞窟を指差す。


「あの中でな」


 俺は、小さく笑いながら告げた。


次回は、ダンジョン再改装と第二次育成計画開始の予定です。

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