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ダンジョンの成果

駄文注意!今回は特に!


◆神都メーカ サブダンジョン カゲマサside



 セレスに三つのダンジョンの位置を告げ口した翌日、それぞれのダンジョンに調査隊である兵士と冒険者の混合部隊が侵入した。ダンジョン側は、予め伝えてあったので防衛力が強化されているから問題は無いと思う。


「・・・無いだろうけど、やはり心配だな」


 俺は、サブダンジョンのコアルームにて各ダンジョンの戦況を見ていた。何故見えているのかというと、何と迷宮研究所主任のミレンダが監視カメラ型のゴーレムを作ったらしく、早速使って見ている訳である。


「ユラは序盤はダンジョンの宝を分けて、宝に目が眩んだ兵士を罠で殺すといった方法か。あ、オニタロウは軍団の数で勝負。ホースは、馬による機動戦術、ねぇ」


 俺は、一つ一つ見ていくことにした。

 まずユラのダンジョンだが、ユラがダンジョン化した廃城の後ろに入り口がある。中は、以前いた貴族の作った地下迷宮をそのまま流用している。一見すると、ダンジョン側のモンスターは次々と殺られていくのだが、あれら全てレベル固定のスポーンモンスターばかり。また補充される存在なので、痛くも痒くもないのだ。

 やがて人間側の部隊は、宝のある部屋にたどり着き喜びあっていた。そして、天井が落ちて潰された。ユラの張った罠か。簡単に殺せるから用意するか。部隊が潰れたことを知った隊長らしき人物は、宝と情報を持って帰還を提言。残りの部隊も賛成し、帰還していった。思ったより早く終わったな。まあ良い。次はフランだ。


 フランのダンジョンに目を向けると、只の林に網を張っていたゴブリンの集落が部隊の襲撃によって破壊されていた。まあゴブリンだし、そんなものだろう。ゴブリンの集落を破壊した部隊は、そのままダンジョンに侵攻。そして、中にいたポテトランナーやキャロットランナーを捕らえ始めた。まあ、食料が不足しているらしいから食料がほしいんだろう。調査隊がポテトランナー達を捕らえようと奔走しているその時、いきなり壁が破壊されでかいポテトが現れた。あ、あれ幹部のポテトキングじゃないか。ジャガイモにムキムキの手足、頭?の上にのった王冠を見ればわかる。

 調査隊は、ポテトキングを見て驚いていたが、所詮ジャガイモと侮ったのだろう。捕らえようと襲いかかった。だが、ポテトキングは襲いかかってきた一人の頭を掴み、そのまま握りつぶした。人間の頭がマッシュポテトならぬマッシュヘッドになった光景を見た調査隊は、慌てて逃げ出した。ポテトキングは調査隊を追いかけ、捕まえてはマッシュヘッド。捕まえてはマッシュヘッドと、次々に頭を潰していった。

 うん。フランのダンジョンはいけそうだな。ポテトキングは、人間の頭にこだわりが強そうだが。さて、ホースは・・・・ああ。


 俺が見たときには、ホースのダンジョンは戦いを終えていた。ホースのダンジョンは、名義上俺が責任者である牧場のすぐ近くにある。俺が目を向けた先には、馬の脚に潰され骸を晒している調査隊の姿。早く決着をつけたようだな。


 最後にオニタロウのダンジョンなんだが、凄いな。もはや軽い戦争状態だ。ゴブリンやオーク、トロール、サイクロプス、オーガが調査隊を襲っている。しかも数も多いので、調査隊は圧倒的に不利だった。調査隊は、何度も撤退しようとしたが、出口を塞がれ出来ず、軍団を倒そうにもいくら倒したところで次から次へ出てくるため無駄だった。そしてついに調査隊は全滅。


「ふうむ。生き残ったのは、ユラのダンジョン調査隊とフランのダンジョン調査隊だけか。最初にしては凄い戦果かな」


 俺は、ため息を吐きながら一人呟いた。



















◆神都メーカ 城 教皇私室 セレスside



「・・・何ということでしょう」


 カゲマサさんからダンジョン三つの情報を受け取り、ダンジョンに調査隊を送った翌日、私に恐ろしい知らせが届いた。


「調査隊が悪魔、林以外全滅なんて」


 報告書には、こう記されていた。

 悪魔のダンジョン。悪魔のダンジョンという名のとおり、インプが確認された。他にもゾンビやスケルトン、ゴーストも確認。罠も多数。

 林のダンジョン。草木が多いダンジョンで、道中の林にゴブリンが小集落を築いていた。その後ダンジョンに入ったが、ポテトランナーやキャロットランナーなど食材系統のモンスターがいたため、多数捕獲した。だが、途中から出てきた恐ろしいポテトに多数の死者。ポテトランナーの上位種と思われる。また、生き残った隊員には、ポテトがトラウマになってしまった者もいる。

 馬のダンジョン。馬型モンスターが多数生息。それ以外に記録無し。

 鬼のダンジョン。ゴブリンやオーク、トロール、サイクロプス、オーガを確認。罠は少なく、モンスターによる挟撃が主流。


 私は頭を抱える。カゲマサさんから注意するよう忠告されたのにこの様だ。


「・・・仕方ありません。国の方での調査は一旦止めましょう。冒険者ギルドに任せるしかありません」


 セレスは、ため息を吐きながら私室から退室した。


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