第十戦幹部
俺はさっきワクワクした気持ちでといったが訂正しよう。今は物凄く緊張している。
何故なら前田軍の誇る幹部達が集まっているからだ。
地方にいて今日初めて見る顔もある。
俺は前田城の会議室になっている部屋の慶次さんの隣に座っていた。何故慶次さんの隣に俺は座ってんだよ
という疑問はさて置き先程から幹部達が俺を見ていて正直怖い。みんな表情から強いと分かる。
「では始めるか」
兼続さんがいい軍議が始まった。
軍議なんかは今回が初めてだからどんな風に進めるのか分からなかったがどうやら兼続さんが司会をするらしい
「今回は久しぶりに全員揃ったな。毎回誰か一人は欠席するからな。特に直政」
「なっ俺!?」
「そうだ。お前は修行と言っては軍議をサボリよって慶次じゃあるまいし」
「そこで俺の名前を出すのかよ」
「すまないな慶次ってお前もよくサボるだろうが!一国の主が大事な軍議をサボるなど普通考えられんぞ?」
慶次さんと兼続さんの言い争いが続く。てか慶次さんさすがに当主が軍議をサボっちゃ駄目でしょ。
それより兼続さんが最初に注意した人、名前は直政って言うんだな。歳は俺より少し上くらいかな。全体的に服装が赤いな
「たくっお前はいつもいつも……………」
「それよりか兼続軍議」
「!!分かっておる。では続きといこうか」
我に返った兼続さんは再び軍議を進める
「皆はもう知っていると思うがそこにいるのは迅だ。先の戦ではかなりの戦果を上げている。たまたまだと思っている者もいるだろうが、実力だ。そこは皆勘違いしないように。特に迅お前だからな。たまたまではなく自分の実力で戦果を上げたということを忘れるな」
兼続さんが簡単に俺のことを幹部の人達に説明してくれた。
正直、あの戦は自分を忘れて暴れただけでたまたまだと俺は今も思う。でもそれを兼続さんは実力と思えというが無理だ。あれは俺の活躍だが俺自身の活躍じゃない。うまく表せないがそんな気がする
「そんな難しい顔をするな迅。そうだお前にはまだこいつらを紹介してなかったな」
そついうと兼続さんは俺から見て左のさっきの赤い人から紹介を始めた
「まずこいつが井伊直政、馬鹿だ」
「おう、よろしくなって馬鹿だと!おい兼続てめぇ!」
「うるさいぞ直政!それにさんを付けろと言ってるだろう!」
「うるせーお前なんかにさん付けなんかしないっつの。」
「たくっ口の減らん馬鹿が!まあいい。迅、こいつは見た目からして馬鹿だが実力は相当だ。仲良くしてやってくれ」
「なにが見た目からだよ。まっよろしくな迅。歳はお前より少し上だが、気軽に話しかけてくれ」
「はい。よろしくおねがいします。直政さん」
この人見た目はあれだけどいい人そうで良かった。この人は戦国に実在した人みたいだな
次に兼続さんが紹介したのは直政さんの隣に座っている人だ。笠を深くかぶっていて顔がこの人だけ見えなく、この部屋に入った時から気になっていた人だ。
「こいつはライト、色々な武器を使えて防衛の時はすごいからな。色々教えてもらうといい」
「………よろしく」
「はい。よろしくお願いします」
この人男か女かも分かんないな声小さいし、この人はオリジナルキャラだろう。ライトなんていう戦国武将いないだろうし。でも色々な武器を使えるのか。俺は結局刀が一番しっくりくるっていう理由で刀しかやってないから今度色々教えてもらおう
「最後が、こいつ黒田長政、知略に長けている。また狙撃もたいしたもんだ」
「おいおいそんなにほめないで下さいよ。大したことないですから。よろしく迅」
「はい。こちらこそ」
この人はなんか恰好いいな。頭も良さそうな顔をしている。
最初に部屋に入って幹部の人達の顔を見た時は少し怖い印象もあったけどみんないい人そうでよかった
「では紹介も終わったことだし、進めるぞ。まず慶次お前からなにかあるか?」
「ああ、二つある。一つ目、迅を幹部にしようという件だが、決定でいいか?」
ん?幹部?誰が?
「おっと説明してなかったなお前さんが寝てる間に俺からこいつらにお前さんを幹部にするっていう話をしてたんだよ」
幹部!?俺が!?
おれが困惑していると幹部達が言う
「俺はいっすよ。当主が決めたことだし、実力もそこそこあるし」
「…………いい」
「俺も賛成だな。」
え?何みんな、俺が幹部に?無理無理無理
「じゃ決定だな。頑張れよ迅」
「いやむ無理ですよ俺が幹部だなんて!」
「なに言ってる?先の戦では『総大将』をやってんたから、今更幹部ごときで怖気づくなよ」
「それもそうですが……………」
「まあ細けぇことは気にすんななんとかなる。ハッハッハっ」
なんとかって……………
幹部を決めるのにこんなにあっさりしていていいものなのだろうか。わからん。けどまあ慶次さんがいいといえばいいのだろう。
というわけで俺は幹部になった




