《19》 光の世界から届ける光
すらすら書いてみたら、意外と短かった件w
「 」
「???????????????」
フワフワする空間。
わかるのは、黄金に輝く無地の空間に無重力で浮かんでるような私。
音も無い世界に、光と暖かさだけが私を包みその感覚が
“私はここにいると”認識させる。
私は、このまま帰るのかな…
このまま…帰るのかな……
やっと……やっと、帰れるの……か…
私は…なんのために呼ばれてきたのかな。
「 ェ 」
私…何かの、役に…立ったかな?
「 カ ェ て 」
え…?…誰?誰かの声が聞こえる。
「 れか ヲ け て…」
……誰?
何で日本に帰宅途中に声かけるのかな。
……あ、知らない人に声かけられたら逃
「だ れ ボク 助 て…」
“ボクを” “助けて” ??
私をあの国に呼んだのは、貴方…なの??
「助けて!?どうかしたの!?」
そこで意識は覚醒した。
私は、相変らず光り輝く空間に浮かんでる。
でも、私だけじゃなかった黒い姿をした“青年”が
ひざを抱えて丸くなっている。
私にずっと声をかけていた声は貴方?
「! ボクの声が…き、聞こえるの?」
「聞こえるわ。どうしたのおなかが痛いの?」
「ボクのことはいい。でも、ボクを慕ってくれる人たちを…
どうか…くっ、助けて、欲、しい!災いはっ、ボクが何とかする!」
「苦しそうだわ!何よりも貴方がさ…」
「ボクのことはいい!ボ、ボクのことは自分で…ぅっ、なんとかなる!
それよりも、茜色の花、と…一緒に住むっ、人たちを早く…西に!!
は、はやっ、早く!!!!!!!!」
「目の前に苦しむ人が居てそれを無視しろと言うの!?
私は、そんな見下げ果てた女じゃないわ!!どうすればいいの!?
どうすれば貴方を、その苦しみから開放できるの!?」
「ふっ…こ、んどの巫女は…元気だね。約束だよ茜色の………」
え!?
「…ト、ケイト!!しっかりしろケイト!!」
“吸引力の変わらない”なんちゃらみたいに
ものすごい吸引で引きこまれたと思ったら、頬をペチペチされていました。
例の変態国王に。
「……へい、か……?」
「よかった、ケイト!ケイト…」
むぎゅううううううううううううと陛下に抱きしめられ苦しかったけど
暖かさが心地よく、私もむぎゅしてしまった。
変な…変な夢を…
「変な夢を見ました」
「…!?」
「眩しい空間にいた人が言ったんです。
茜色の人たちを助けてくれって」
「おい、お嬢ちゃん大丈夫k…!?お嬢…」
「続けろ、ケイト。もっと詳しい話をしろ」
「お腹を抱えて苦しそうでした。
ボクのことはいいから、茜色の……」
「茜色の?茜色の何だ?」
「……………………」
なんて言ったっけ?茜色の……あ
「…茜色の花と、一緒に住む…人たち、、を西…へ逃がせ……」
「!!!チェランドここはまかせた!」
「はっ!」
フワフワする…でも、さっきの光の世界じゃない。
暖かいけど、冷たい風を感じる。不安定に浮いてない。
暖かくしっかりした……に………支えられて…………
“早く!……ボクは……長く、もち……そうに……な………”
「だめ!諦めないで!!」
はぁはぁ。あの時の青年の消え入る声に反応して飛び起きた。
ここ……“私の部屋だった”王城の部屋だ。
心配そうに覗き込むスイリと女医さんをはじめとする医療従事者達。
女性の部屋だからか、女性だらけに囲まれた見覚えのある部屋に
ほっ…とベッドに沈み込む。
「お身体にご不調はございませんか?」
お母さん位の年齢の女性が、恭しくお辞儀をしあちこち調べ始めた。
「大丈夫です。あの、陛下は?」
「陛下は、緊急の会議中でございます」
かっちりした制服を着た秘書風の女性がそう答えたので
急ぎで会いたいと言うと、私のお告げ?を聞いて緊急に対策をとっているので
今はこちらには来られないということらしい。
お告げ?
あの青年との会話が、お告げなのだろうか?
あの人は、なんだったのだろう。
お腹を抱えてとても辛そうだった。
“…あり…がとう……巫女…”
「え!!?」
「どうなさいました、巫女様!?きゃあ!!」
あの声の青年の声を聞えた気がした瞬間、地鳴りがして大きく世界が揺れた。
「きゃああああ!!!」
「あぁぁぁぁああ!!」
「いやぁ!!!!!」
「巫女様ぁぁ!!!」
恐怖で声も出ず固まった私を、スイリが覆いかぶさって守ってくれた。
部屋中に、女性達の悲鳴が何分も続いた。
世界の揺れが止まるまで。
「………………………」
「…………………………」
「……………………」
「………………………」
「……………………………」
「…………………」
「…止まっ、た?みんな怪我はない?」
「はい、問題ございません」
みんな無事の状況に安堵していると、一人の侍女が悲鳴をあげた。
「センダリウム火山が噴火しています!!」
巫女の力がだんだん強まっていきますね。
ドサクサにまぎれて巫女を王城に戻してますが(笑)
王様も、王様の職人技を巫女に見せるため頑張ってます。
最近評価ダダ下がりだったから、男を魅せるチャンスです陛下!!w
どうでもいいが、自分で付けておきながら
火山の名前を見るとせん○みつ●を思い出します(笑)




