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184 お願い事

①コアさんユニークスキル習得

②パニック世界樹さん

③どれにしようかな~?

 ~ピピピ・ピピピ・ピピピ~

 ~おはようございます、マスター~

 ~領域より31,000 DPを回収しました~

 ~侵入者を撃退し、46,450 DPを取得しました~

 ~所持DPの端数を利用し、世界樹に対して<成長>を執行します~

 ~所持DPが設定値を下回っています。<深化>の使用を中止します~

 ~迷宮化が終了しております~

 ~領域拡張が終了しております~


 ―――


 ー プルプルプル……プルプルプル……がちゃ -


(―――だい? ……ちょっと、え? 何? 何で黙るの? スライム? お~い)

「ぶっふ! クッククククク」


 翌日、プルさんを経由して、竜の谷に居るエディさんへ直通回線を開いて貰うと、戸惑いの声が聞こえてきた。


(あぁ!? その声はダンマスだね! 何で笑っているんだい)

「いや~、エディさんの反応は、いちいち可愛いですね~」

(可愛い!?)


 昔から子供は比較的好きでしたけど、邪気のない純粋な反応をする天然さんは、初めてですね…うん。俺、エディさんのこと大好きだわ。


(むぅ、酷いじゃないか)

「そう怒らないで下さい」

(はぁ……ま、良いけどね。それで、長距離<念話>までして、何の用だい?)

「ちょっとした確認です、そちらの様子はどうですか? 皆さんお元気で?」

(あぁ、皆元気だよ。こちらも良い刺激になっている、感謝するよ。そうそう! 君が提案してくれた手加減の方法だけど、当たりだよ! 直接君に会う日も近いね)


 おや、随分と早く成果が出ましたね。今までがダメダメだったのか、やり方が良かったのか……成果が出ているなら、提案した者としては悪い気はしませんね。こちらも、利益がデカいですし、エディさんには今後も頑張って貰いましょう。


「おや、それは楽しみですね。竜王ことエディさんの事ですから、格好いいのでしょうね~」

(ふふん、期待していいよ)


 何か世界樹さんと同じ匂いがするぞ? 優秀なポンコツ臭が……あぁ、踏ん反り返るエディさんの姿が幻視できる。


 向こうも用事はないとの事なので、このまま話をする。と言っても、内容は雑談程度ですが。こんなに気軽に話せる相手も珍しいですからね、たまにはいいでしょう。ダンジョンの皆さんは身内なので、除外です。


 そうそう身内と言えば…ゲッコーさんの到来より、竜の谷に料理ブームが到来したらしい。食い専が殆どですが、一部の方がゲッコーさんの弟子になったとか。

 何ですかゲッコーさん、そんな面白い事になって居るなら、報告して下さいよ。


 持って行った食料も既に在庫が無く、種の方も植えてみたが、殆ど成長しないらしい。竜の谷から離れれば、それなりに育つようですが、成長速度は普通の植物レベル。収穫にはまだまだ時間が掛かるとか。魔力濃度は高いらしいのですがね~、原因は瘴気でしょうかね?

 う~ん、このままだと、調味料まで切れて仕舞う。追加の供給を考えないといけませんね~……これも、エレンさんの帰還と一緒で良いかな。もう少しで、全快しそうですし。


 瘴気と言えば、こちらに来て、体内に溜まっていた瘴気が浄化された方達は、今までの生活が嘘の様に活発に活動しているらしい。自身の経験もあり、出不精な連中の尻を文字通り蹴飛ばしているらしく、近い内に第二陣がこちらに来るそうだ。楽しみですね(DP的に)


 取引対象の鉱物は、少々採取に難航しているようですね。元々、地竜が趣味で集めていた鉱石を、搔き集めて持って来たらしく、恒常的に集めていた訳では無かったらしい。

 ……て、あの鉱石、徴収した物だったんですか? 可哀想に……え? 既にゲッコーさんに餌付けされているから問題ない? それでいいならいいですけど、欲望に忠実過ぎません?


 新たに取引に使えそうな資源は、見つかっていない。

 本当に何もないようで、プルさん達が、瓦礫の下から亀裂の奥まで隅々まで探したが、何も無いと報告が上がっている。このままですと、鉱石が唯一の取引材料になりそうですね。

 もしくは、竜族自体から抜け落ちた、鱗や爪とかでしょうかね? 今のところ使い道はそこまでありませんが、取引の材料としてはありでしょう。他の方への取引に流用することもできるでしょうし、既存の素材と考えれば、取引し易いでしょう。

 鉱石の採取と言えば……以前、面白いアイディアが上がっていましたね。後で関係者に招集でも掛けましょうか。エレンさんが帰る時にでも、一緒に行って試してみるのもありですね。


(ヌフフ~♪)

「どうしました?」

(こんなに長く誰かと話すのは、久しぶりだなと思っただけだよ)


 エディさんは、200年ほど前に起きた戦いとその後遺症で、仲間の全て失ってしまったらしいですからね。幾ら寿命の長い竜と言えど、200年の孤独は堪えるものが有ったのでしょう。


(色々話したが、そろそろいいんじゃないかな…で、本題は?)

「おや、お気付きで?」

(君は無駄な事はしないタイプだろう? 報告は他の者から聞いているはずだしね、わざわざ私から話を聞く必要はない。もしくは、拘ったらトコトン無駄な事でもするタイプなのかな?)

「う~ん、両方共否定できん」


 凝り性なんですよね、俺。一度始めると、満足するまでやらないと落ち着かなくなるんですよ。ですが、情報も十分集まりました。行動する理由もありますし、そろそろ次の行動に移す時。その為の一手を手伝って頂きましょう。

 知りうる情報の中から重要なものを厳選して、エディさんに伝えていく。


(ふむ…つまり、エスタールとの渡りをつけて欲しいと?)


 世界樹さんの目標と人間…そして、ケルドについて説明した段階で、エディさんからこちらが欲しい答えが飛んで来た。おぅ、流石に長生きしているだけのことはありますね。

 南と東を落とす場合、残るのは北と西。ならば北に求めるのは西との繋ぎとなる訳だ。

 それに即座に思い至るとは……経験値は相手の方が圧倒的に上か。お友達になれて、本当に良かった。


「ですです。可能ですか?」

(そうだね…ドラゴレンに話を振れば、伝わるだろう。大丈夫だ、任せてくれ)

「ドラゴレン?」

(竜の谷…正確には峡谷の麓に有る、竜人(ドラゴニュート)の国さ。私達竜を神聖視する国でね、ここ十数年の間に、エスタールに合併したはずだから、すぐに話は通ると思うよ)


 今は首都の名前で、パドナックって呼ばれて居たかな? との事。それって、国の名前消えていません? 禍根を残していないなら、良いですけどね。


(話すのはいいけど、こっちも頼みたいことが有るんだ)

「なんでしょうか? できる事でしたら大概はお応えしますよ」

(結晶、追加注文できないかな?)

「それ位なら、全然いいですが……まさか、もう全部?」

(あははは……うん、全部使っちゃった)


 早いな、おい!? フワフワさんが相当な量を運んだはずですよね?

 ま、まぁ、エディさんが手加減できれば、こちらもうれしいですし、消費に見合う成長速度だったと考えれば…良いですかね、うん。


 魔力さえあれば、幾らでも量産できる代物ですし、生産体制でも整えておきましょうか。


「なの、ちょっと良いなの?」

「ん? 何かありましたか、世界樹さん?」

「…………うん、東なんだけど……人間じゃない奴…多分亜人? の集団? 巣? を見つけたっぽい?」

「はい?」


 東って、アルベリオン王国ですよね? え、ケルドを人種と呼んでいいか分かりませんが、人間以外に住んでいる人種がいたので?


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