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182 方針

①人形万能説

②比較的真面な方々

③寝返り完了

― カチカチカチカチ…ガリガリガリガリ -


コアさんと言う名の強力な助っ人が居るとは言え、やっぱり考える時は、手書したほうがまとまりやすいですね。


そう言えば、世界樹さんは、ま~だ人間で遊んでいるんですかね~? ま、良いですけどね、子供は遊ぶのが仕事ですから。遊びの中で、技術や手加減、相手への思いやりに協調性が育まれますからね。

可愛そう? 人間(ケルド)に人権は無い。因果応報(インガオホー)


― ガリガリガリ…ガリ! -


「こんなもんですかね?」


~ 承知、データを登録いたします ~


さて、カッターナのハンターさん達から得た情報をまとめると、重要なのはこんな所でしょうかね?


①レイモンドさん率いるチームはランクCの中堅クラス

 (周りも大体、同じぐらいの実力)


②カッターナのハンターの実力は、周辺諸国に比べ、ワンランク程低い

(実質、レイモンドさんのチームはランクD)


③カッターナのハンターの最高戦力は、Aが3チーム

(実質Bランクが3つそれも下位)


④本物の実力者は、冒険者として活動していることが多く、真面な支払いをしてくれる余所の国へ、大体出て行く。恐らくだが、殆どが人間。

(ケルドが流出している?)


④獣人の奴隷。最近傭兵ギルドが、カッターナから更に南西の森より捕らえて提供された者達

 (詳細は不明、村を襲い虐奪していた奴らとの触れ込みだが、十中八九嘘との事)


⑤アルサーン王国の事はほとんど知らなかった

 (情報規制?)


穴人(ドワーフ)は坑道から出てこない上、土地所有者の関係者以外近づくことはできず、入り口には常に見張りが居る。出入りするのは、食料や燃料が運ばれ、金属製品や魔道具が運ばれるのみ。


⑦魔道具はかなり充実しているが、高値で取引されており、産業として国外に輸出している為、国内にそこまで数は無い。

 (耐性の取得には、時間が掛かる?)


⑧イラ、アルベリオン両国共に、殆ど人間しか居ない国

 (標的、一国追加?)


⑨国外に出るには、多額の通行料を支払わなければならない。ただし入国の際は格安

(エスタール帝国側には情報皆無。情報規制?)


……こんなところでしょうか。ゴトーさんが持ってきた情報の裏付けも取れましたし、中々有意義な時間でした。


魔道具が少ないなら、暫くはこのままでも問題ないでしょうね。その間に、こちらは動かせてもらいましょうか。相手の実力も知れましたし、強気に出るのもありですね。


そうなると、問題になるのはエスタール帝国か。


あそことは、敵対したく無いんですよね~。国の在り方もそうですけど、ゴトーさん曰く、実力も頭一つ分飛び抜けているらしいですからね~。行動に起こす前に、接触しておきたいですね~。こちらの正当性を説かなければ、最悪は北以外から一挙に責められかねませんからね、それは避けたい。


―――


「な~のなの、な~のなの♪」

「あ、お帰りなさい、世界樹さん」

「なの!」


おぅ、すっきりした顔をさせちゃって。今まで見た中で、一番輝いていますね。溜まっていた鬱憤を発散したお陰で、上機嫌と言ったところでしょうか。


「満足しましたか? それでは、残りは実験に使わせていただきますね」

「え~、もうなの?」

「世界樹さんも参加するなら、それもありですよ。無駄に浪費さえしなければね」

「分かったなの! ならもっと沢山捕まえるなの!」


やる気が有るのは良い事ですが、少々空回りしていますね~。楽しい事に熱中するのも良いですが、長い樹生、飽きない為にもメリハリは大事です。


「危ないので、確実に、時間を掛けながらになりますから、数を揃えられる様になるのは、もっと後になるでしょうね」

「え~? あの程度の連中なら、余裕で捕まえられるなの。準備する隙すら与えず殲滅できるなの!」


世界樹さんは味を占めたのか、積極的に行動したくなったようですね。ですが、まだちょっと待って貰いたい。


「気が付かれたらその時点で、徹底抗戦に繋がるでしょう。来るならともかく、逃げ隠れされたら面倒じゃないですか」

「なの…ダンジョン内なら、何処に居るか、すぐわかるなの」

「中ならそうですけど、外は違うでしょう?」

「だから、全部領域にするなの!」


おぉう、そう来ましたか。でもな~…国とか他人の領域に成っている領域を取るのは、相当DP使いますしね~。出来なくは無いでしょうが、現実は難しいのでは?


「物理的にもぎ取れば良いなの!」

「あぁ、ガチの国崩しですか? それなら、まぁ、できますかねぇ…関係ない人は?」

「事前に忠告すれば良いなの! それで出て行かなかった奴は、知らないなの!」


ま、そこはこちらで調整すれば良いでしょうね。抵抗されなければ、捕らえるのはそこまで困難でも無いでしょうし、治療できるかは、その後で判断すれば良いでしょう。


「逃げた中に、汚物が含まれていたら?」

「当然追いかけるなの! 地の果てまでは逃げられないなの、寿命は圧倒的にこっちが上なの!」

「気の長い事で……てか、世界樹さんって寿命有るので?」

「……知らないなの。まぁ数千年程度で死にはしないなの!」


数千年を、程度で済ましますか、長生きしそうだな~。


「国崩しは良いですが、健全な人が住む国を襲うのは遠慮したいですね」

「むぅ…それは確かにそうなの……なら、その国と友好を結ぶなの! そうすれば、汚物を追い立てて貰えるなの! 汚物側じゃなければ、話くらいは、できる……なの?」

「まぁ、話をするくらいは……できるのでは?」


友好、敵対問わず、こちらの行動理由を話すぐらいはできるとは思いますけどね。なんせ、人種の中に不発とは言え、リモコン爆弾が紛れ込んでいる様なもんですからね。特に、こちら側に実績があれば、無視する訳にもいかないでしょう。ふむ…


「当面は、侵入してきた人間を捕らえて、解析、解体。可能なら、駆除対象部分だけを取り除く方法…を見つける事ですね。殺したいのは分かりますが、最終的には死ぬんですからここは譲ってください」

「そんなの必要なの?」

「理由としては、“治療”方法を提示できれば、相手も積極的になるでしょう?」

「なのぉ!」


そうすれば、向こうから処理されにこちらに来るようになる。最終的には楽になるって寸法です。それに、健全な部分が多い方も居ますからね。その方を問答無用で殺すのは忍びない。


それに、もし取り除くことができれば、人種との話し合いを優位に進められます。殺すしか無いのと、取り除ける可能性が有るのとでは、雲泥の差です。国としては、市民を無暗に殺せませんしね。

やるなら他の国にも話を振って、こちらの行動理念を知って置いて貰った方が動きやすいでしょう。行動を起す事に成ったら、交渉を試みましょうか。


「なの! やるからには、正当な理由で、正々堂々やるなの! 文句は言わせないなの!」


汚物掃除の最中に、見当違いな言い掛かりで、動きを鈍らせたくありません。暫くは潜んで実験に勤しみ、目途が経ったらそれを元に国に交渉って事で。ダメなら殲滅も視野に入れて、準備していきましょう。


あぁ、いい機会ですし、ショタ神さんにも聞いてみますか。結局、あれから一度も接触していませんでしたしね。魔術の術式関係と合わせて、人間(ケルド)の事とか色々聞いてみましょうか。


称号を意識して、念じれば連絡が付くんでしたっけ……………反応がない。会話できるとは何だったのか。

まぁ、いいや。元々そこまで期待していませんでしたし、やりたいようにやって仕舞いましょう。


……そう言えば、以前世界樹さんが、人間絶対殺す毒作っていましたね。世界樹さんがつくった毒は、人族全てに作用する毒でしたから改良する必要がありますが、解析が進めば、ケルド部分だけを消す薬を作れますかね?


「なのなの、やってみる価値はあるなの。因みにその薬、さっき試したけど普通に死んだなの」


ま、今はそうでしょうね。ですが、いつの日か改良を重ねて、ケルドだけを選択できるようになるかもしれません。

なんせケルドの説明には、“人族に限る”とはありませんでしたしね。魔物とか普通の動物とかにも、紛れている可能性は十分にある。


そうなると、全ての生き物を検査する必要性が出てくる。しかし、そんな事をしている余裕が有るかどうか…量産体制さえ整えられれば、薬なら農薬の様に散布することで、その手間を大いに削減できるでしょう。世界樹さんの今後の成果に期待ですね。


さて、そうなると……どうやって人の国に接触するかが問題になりますね。


「む~~~……竜の谷にでも、話を振ってみますか」


あそこなら、人族がどうこうなってもそこまで気にしないでしょうし、竜族が後ろ盾になれば、国も無下にできないでしょう。

持つべきものは、優秀な友兼後ろ盾ですね!


う~ん、もう遅いですし、連絡を入れるのは明日で良いかな? そろそろ、待望のイベントもありますしね!


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