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ヘブンズワールド  作者: ライプにっつ2
世界の破滅
33/78

世界の破滅編3

~あらすじ~


「一緒に踊らないか?」


ビルカイアという悪魔が

フリンクに声をかける


「何だ?」


フリンクの頭の中に曲が流れた

フリンクの悲しい舞が始まる

~アリサルート~


何日経っただろうか?

私たちは死体だらけの街中を歩き

無人の宿屋で休んだり

食料を漁ったりしながら

目的地へと進んでいった


「ねえ、ラタルタ質問いい?」

「何かね?」

「あの預言書って本当にあなたが書いたの?」

「私が書いたものではないよ」

「やっぱりね」

「神が書いてくれた預言書だ、私は神の道具に過ぎないよ」

「そう」


私は時々こうやってラタルタに質問している

ラタルタはその見た目通り結構博学で

聞いてて勉強になる


「ラタルタ様、アリサ!下がって!!」


突然お兄様が叫んだ

視線を目の前に移すと

3、4体ほどの悪魔がいた


「くっ!僕に出来るのか!?」

「お兄様ダメ!!!」

「アリサ!?」


私はお兄様の前に出た

私が死ぬと世界がやばい!?

そんなこと知らない

私はお兄様が生きていればそれでいいのだ


「!!!!」


悪魔が私目掛けて黒い玉を飛ばしてきた


「アリサああああああああ!!!!」


私は思わず目を閉じた


カキン


私は目を開けた

そこには


「ふう、間に合ってよかったぜえ」

「あなたは!!」

「アリサちゃん久しぶりだねえ」


信彦の姿があった


「さて、愛しのアリサちゃんをいじめる悪魔には正義の鉄槌が下っちゃうよお」

「相変わらずねあなたは」

「どのみちこのままじゃ殺されちゃうから守るために殺すのは仕方ないよね」

「まあ、そうだけど」


そう言うと信彦は悪魔目掛けて走った

悪魔も応戦するが

信彦はトリッキーな動きで悪魔の攻撃を交わし

悪魔を斬りつけた


「ふう、こんなところかな」


悪魔たちはいなくなった

しばらくすると


「アリサ様あああああああ!!!」


という声が聞こえてきた

上空から一人の悪魔が降りてきた


「ちっ!まだいるのか!?」

「やめて信彦、彼は味方よ」

「みかたあ!?あんな姿のやつがか?」

「久しぶりねヘルフェス」


ヘルフェスは地面に着地すると


「アリサ様ああああ!!!」


と私の前に片膝をついて涙を流した

私は天国から彼の様子を見守っていたが

彼とこうやってまた会えて良かった


しばらくすると彼は立ち上がり


「ラタルタああああああ!!!」


と叫んでラタルタの首を鷲掴み持ち上げた


「うぐっ!」

「俺からアリサ様を奪った罪!大きいぞ!!」

「ヘルフェス!やめなさい」


私はヘルフェスを止める


「しかし、こやつはアリサ様を!!」

「いいからやめなさい、さもないとあなたを私の下僕とは認めません」

「わ、分かりました、運が良かったな!!ラタルタ」


そういうとヘルフェスはラタルタの首から手を離した

ラタルタは地面に落ち尻餅をつく


「大丈夫?ラタルタ」

「いや、構わないよ、憎まれるのは慣れている」


そう言ってラタルタは立ち上がった


「次、アリサ様に何かしたら容赦しないからな!!」


ヘルフェスは怒り狂った様子だった


「まあまあヘルフェスっち落ち着けよ」


信彦がヘルフェスを宥める


「それより先へ進もうよ」


お兄様が促す


「分かった」


こうして私たちの旅に信彦とヘルフェスが加わった


~フリンクルート~


「僕の名前はビルカイア、以後お見知りおきを」


俺は剣を構える


「どうやら君、見たところ王子様みたいだね」

「・・・・・・」

「なら音楽とやらも嗜んでいるんだろう?」

「それがどうした!」

「一緒に踊らないか?」


ビルカイアはそう言うと手を上にあげ指を鳴らした


「ミュージックスタート!!」

「何だ?」


俺の頭の中に何か曲が流れる


「何?この曲」


どうやらミーシャも聞こえるらしい


「序曲「黒炎の襲撃」」


そういうとビルガイアはミーシャに向けて手をかざした

ビルガイアの周囲に黒い玉のようなものが浮かび上がっていた


「ミーシャ!!危ない!!!」


俺はミーシャに覆いかぶさった


「うがああああ!!!!」

「フリンク様!!!」

「ほう、さすがは王子様、姫を庇うってかあ?泣けるねえ」

「ミーシャ、君は絶対俺が守るからな」

「次へ行こうか、第一楽章「死の刹那」」

「あれ?ミーシャ?」


いつの間にかミーシャが俺の近くから消えていた

見渡すとやつがミーシャを捕らえていた

やつは右手に黒い剣みたいなものを出現させ

今にもミーシャの胸に突き刺そうとしていた

やつの剣がゆっくりとミーシャの胸に近づく

頭の中に流れてる曲が緊張感を放っていた


「どうした?早くしないとミーシャちゃん死んじゃうよお」

「やめろおおおおおお!!!」


俺は傷だらけの体でビルカイアに走り、斬りかかった

ビルカイアは俺の攻撃を転移して避けた


「さて次々、第二楽章「決死の舞」」


そういうとやつは転移しながらミーシャに剣を振りかざす

俺は追い払うかのようにやつに対峙する

頭の中に流れてる曲が盛り上がり始めた


「ギャハハハハ、踊れ踊れ」


俺は傷ついた体で必死に戦った


「僕ねえ上級悪魔の中でトップの実力を持ってると思うんだよね」


ビルカイアは戦いながら自慢話を始める


「でもなぜか周りから評価されないんだよお」

「知るか!そんなもん」

「ヘルフェスとヘルコレオスは評価されるのになあ」

「くっ!」

「僕はあいつらにはない転移技術だって持ってるんだよお」


ビルカイアはミーシャを狙い

俺はビルカイアを追い払う

そういう戦いが続いた


「そろそろ最後と行くかあ」

「な!?」


やつと同時にミーシャが消えた

辺りを見渡す

そこには





胸に剣を刺されたミーシャの姿があった



「ミーシャあああああああああああああああ!!!!」

「最終楽章「鮮血の結末」」


頭の中にある曲がピアノの弦を全て叩いたかのような音を出した


「ミーシャ・・・・ミーシャ・・・・・」

「いい踊りっぷりだったよ王子様」


僕はミーシャの元に駆け寄る


「ふりんく・・・・さま」

「ミーシャ!!」

「や・・・と・・・あえた・・・・・のに・・・」

「ミーシャあああ」

「また・・・わか・・れる・・・なんて・・・・」

「ミーシャ」

「かな・・・しい・・・・です」

「ミーシャ」

「でも・・・また・・・あえ・・ま・・・すよね」

「ミーシャ」

「そのときを・・・・ま・・・・・・」


そう言ってミーシャは息絶えた


「ミーシャ!おい!!返事をしろ!!ミーシャああああ!!!」


俺はひたすらミーシャと連呼した

しかし、ミーシャが返事をすることはもうなかった


「悲しいねえ、王子様」

「きぃさまああああああああああ!!!!」


俺はビルカイアに斬りかかった

やつは俺を弄ぶかのように転移して

俺の攻撃を避け続けた


「いいねえその顔、やはり人から大切なものを奪うのは気持ちいい」

「なんだとおおおおおおお!!!」


俺は怒り狂った様子で声を上げた


「さて、そろそろ僕は行くよ、楽しかったよ王子様」


そう言ってビルカイアは姿を消した


「ミーシャ」


俺は再びミーシャの元に駆け寄る

俺はミーシャのためにここまで来たというのに

ミーシャのために・・

ミーシャのために・・・

ミーシャのために・・・・











「うあああああああああああああああ!!!」


俺は咆哮のように叫んだ


ー世界の破滅編3ー

   完

ここまで読んで下さり有難うございます^♥^♪

何か指摘があれば遠慮せずお願いしますね

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