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レイト、ミーナ編

ーレイト、ミーナ編ー

~あらすじ~

「この程度なの?」


少年と少女が王宮内で殺戮を始める

彼らは次第に街へと進出する


それをアリサたちが止める

「ぎゃああああああああああああ」


僕たちは殺戮を繰り返す

屈強な兵士たちが

僕たちの行くてを阻む

でも大丈夫だ

僕と彼女がいれば無敵

どちらかが一つでも欠けるといけない


逃げ惑う兵士達


「この程度なの?」


僕はそう思うのだった






~レイトとミーナ~

私たちはクローンとして生み出された

私は魔術師としての教育を受ける

魔術の成果が悪いと暴力を受ける

あまりにも酷いと処分される


私は必死だった

死にものぐるいで勉強した


幸い私に才能があったのか

私は魔術師の中でトップクラスの実力を持つに至った


そして私は実戦投入される












僕は剣術の教育を受ける

クローン同士お互いに殺し合うのが当たり前だった

僕は死に物狂いで戦った

死ぬかもしれないからね


僕は本を読むのが好きだった

基本教育を受けるクローンは施設からの外出を許されない

しかし、僕は特別だった

おそらく、剣術の中で僕が群を抜いていたからだろう


僕はある日

図書館の中で奇妙な本を見つけた

まあ元々奇妙な内容の本を探していたが

”危険な儀式”

僕はこのタイトルに惹かれた

早速この本を借りた


しかし、読む暇がなかった

すぐ剣術を使った訓練が始まるからだ












「今日から君たち二人が一つの部隊だ君たちなら二人で充分な戦いが出来るだろう」

「初めまして、ミーナといいます、よろしくお願いします」

「初めまして、レイトといいます、よろしく頼みます」


私たちは互いに挨拶を交わす

私たちはお互いに見つめ合う

そして恥ずかしくなって顔をそらす


「お前ら男と女だからって変な関係にはなるなよ」


教官が私たちを叱責する


















僕は前衛で剣を握り戦場を駆け巡る

彼女は魔法で敵を焼き払ったり吹っ飛ばしたりする

そして僕が怪我をするとヒーリングをかけてくれる

僕たちは最高の部隊だった


「君たちなかなかやるな」


僕たちは勲章を与えられた

これからの活躍に期待された







「何その本?」


私がレイトに訪ねる


「”危険な儀式”っていう本だよ」


私たちはすっかり仲良くなっていた

初めの関係はぎこちなかった

無言だった

しかし、戦っていくうちにお互いのことが分かり会話が弾んだ


「この儀式いいかも」


私が本のページを指差す


「ひとつになる儀式?」

「うん!!」


この儀式は初めにお互いに真剣に見つめ合って

”私はあなたとひとつになりたい”と宣言する

この時お互いの心が通じ合ってないと効果がないらしい

そのごディープキスをする

そういう内容だった


「今はやめておこう」

「どうして?」

「僕たちが一つになると困るだろ」

「それもそうね」


こうして私たちは他愛もない話をする







ある日僕たちは王様に呼び出される


「ねえ王様に呼び出されるんだって、何かあるのかな?」

「楽しみだね、ミーナ」




僕たちは玉座の間に入る

そこからだ僕たちの殺戮が始まったのは


「おおっ君たちが例の二強の部隊かね」


王様が僕たちに労いの声をかける

しばらくすると王様はミーナにこう言った


「君、美人だね、私の妃にしてあげよう」


僕は必死に弁明した

”僕たちは二人じゃないと思う存分戦えない”と

しかし王様は聞く耳を持たなかった

”お前一人でやっていける”だろうと


ミーナは困り果てた様子だった

しかし、彼女はこんな発言をする


「私はあなたの妃にはなりません」


この発言が王様を怒らせた


「おい、こやつらを処分しろ!!」


王様の命令は絶対だ

例えそれが二強である僕たちでも例外ではない


「ミーナ、君は僕が守る」


僕は剣を振りかざし次々と兵士をなぎ倒した



















私はレイトに守られていた

私は彼の動きを察し

いつもどおり魔法で周りの兵士たちをやっつけた

例え王様であろうと私たちの関係を断ち切ることは出来ない




王様の顔は真っ青だった


「な、なにが、ほ、ほしい」


レイトは答えた


「欲しいものなんてありません、僕にはミーナがいるから」


レイトは王様の胸に剣を突き刺した


「ごめんねミーナ、君を困らせてしまって」

「いいえ、レイトむしろ私があなたを困らせてしまったわ」

「そんなことないよ」


私たちは王宮を出る


血まみれになったレイトを見て兵士たちは驚愕な表情をしていた
















僕たちが王宮を出るなり

兵士たちは僕たちに襲いかかった

僕を見て察したのだろう

僕たちが殺戮を行っていると


「この程度なの?」


僕はそう呟く

そうこの程度なのだ

僕たち二人にかかれば皆この程度なのだ


僕たちはついに街へ進出する


















血まみれになったレイトを見て街の人たちは逃げ惑った


「レイト、私たちだけの世界を作らない」

「いいのかい?」

「ええ」

「君のその言葉を僕もちょうど待っていたところだよ」


これは復讐でもある

必死に生き残る戦いをしてきた私たちを嘲り笑いながら皆優雅な生活をしていた

それを許せるはずがない


「ん?」


逃げ惑う人々とは反対に二人がこちらに歩いてくる

一人は青年、一人は少女だ

彼らは逃げないのだろうか?


「まあいいか」


私はそう思った

レイトは二人に向かって剣を振りかざした


~狂気な二人~


「アリサ様お下がりください」


一人の少年が私たちに向かって接近してくる

それにヘルフェスが対処する


「殺さない程度にね」

「分かっております」


彼の後ろには少女がいる

少女は何か奇妙な動作をしていた


「アリサ様危ない!!!」


ヘルフェスが渾身の力で少年を弾き飛ばし

私の元へ駆け寄った


その途端彼女の手から火の玉が出てきた

それが私に向かって飛んでくる

咄嗟にヘルフェスが私を抱きかかえて逃げる

危機一髪だった

ヘルフェスが彼女の動きに気づかなかったら

私は今頃黒焦げだろう


「アリサ様はここに隠れていてください」

「ヘルフェスはどうするの?」

「やつらの相手をします」

「くれぐれも殺さないようにね」

「分かっておりますよ」


そういってヘルフェスは私から離れていった














「さて」


俺は再び彼、彼女らの元に戻る

先ほど血まみれの少年と剣を交えていたが

かなりの腕だった

あの少女もなかなかやる


二体一はさすがにきつい


「まだ力は開放するべきではないな」


少女も目の前に仲間がいるのだから下手に魔法は使えないだろう


「戻ってきたんだ」


少年が冷徹な口調で話しかける


「ああ、お前たちを止めるのが俺の役目なんでな」


再び俺たちは剣を交える


何時間経っただろうか


少年は体力を消耗することがなかった

理由はすぐわかった

後ろにいる少女だ

彼女が少年に遠隔でヒーリングをかけている


だが私もまだ体力には余裕がある

伊達に上級悪魔をやってきてはいないからな


「埓が明かないな」


少年はそのセリフを吐き捨てると俺から離れた


「ミーナ、あれをつかうけどいいかい?」

「ええ、望むところだわ」

「”あなたとひとつになりたい”」


二人はそう言うと真剣に見つめ合い

しばらくするとキスをした

舌と舌が絡み合う

戦闘中になんてものを見せてくれるんだ


しばらくすると少女のほうがやせ細っていった

そして倒れる


「僕たちを本気にさせたのは君が初めてだよ」

「でもあなたのおかげで私たちは一つになれた感謝しているわ」


少年は強烈なオーラを放っていた

俺はこれを見て察した

力を開放するしかないと


「へえ、君って悪魔なんだね」


少年が相変わらず冷徹な口調で言う


「ああ、お前を見てると本気で行かないとやばい気がしてな」


少年が俺に接近する

速い!!

しかし、俺もそれにしっかり対処する


状況はほぼ互角だ


そしてまた何時間と経っていった


「もういいや」


少年は言う

そろそろ俺もうんざりしていたところだ


「取引といかないかい?」

「何だ?」

「僕たちは殺戮をしない、その代わり君も僕たちの邪魔をしない」


確かに

一人死んだようなものだが

アリサ様の言う通り殺してはいないし

いつまでも戦ってる余裕はない


「その提案乗ろう」

「ありがとう」

「いいの?レイト・・私たちだけの世界は?」

「あの王宮に戻ればいい、兵士も全員死んだ、わざわざ入ってくる人もいないだろう」

「私たちあそこに住むのね」

「不服かい?」

「いいえ」


少年は一人で女性の声や男性の声を出していた

聞いてて気味が悪い


少年はその場を後にした




















「アリサ様!!」

「お帰りヘルフェス、上手くいった?」

「殺しはしてません、ただ・・・」

「彼らは一つになりました」

「どういこと?」

「わたくしにも良く分かりません」


ピカーン花のペンダントが光る


「この世界での役目は終わりね、次へ行くわよヘルフェス」

「承知しました、アリサ様」


私たちは次の世界へ向かう


ーレイト、ミーナ編ー

    完


ここまで読んで下さり有難うございます^♥^♪

何かご指摘があれば遠慮せずお願いします

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