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ヘルコレオス編

~あらすじ~

人の殺戮を楽しむヘルコレオス

そして彼を人のいる世界へ転移させたエルフェン


エルフェンの目的はただ一つ

アリサ・レイニードの始末だった


アリサは惹かれるように彼らがいる世界へ飛ばされた

アリサはヘルコレオスたちを止めようとするが……

「ぎゃあああああああああああああ!!!」

「うぎゃああああああああああああああ!!!!」





「ハハハハハハ!!叫べもっと泣き叫べ!!!!」

「ヘルコレオス、ハメを外しすぎよ、私たちの役目はアリサ・レイニードの始末なんだから」

「分かってんよ、エルフェン、しかし、こんなんでアリサ・レイニードとやらは来るのか?」

「来るわ、前もそうだったもの」

「そうか、おっ!逃げ惑う人はっけーん♪」


 私は彼と行動を共にしている

 正直あまり好みでないわ

 狂気なのはいいけど彼、狂気過ぎてね


「うぎゃあああああああああ」

「ねえねえ、次どこ刺して欲しいどこ刺して欲しい?」


 まっいいけどね

 私は目標を達成できればいいだけだし

 そのために彼を適当な世界へ飛ばしたんだから















「アリサ様」

「何?」

「最近地味な仕事多すぎません?」

「それがどうしたの?」

「もっとこうアリサ様には大きな仕事がお似合いかと」

「あら、ボランティアも立派な世界平和のための大きな仕事よ」

「そうですかあ」

「はい、これ運んで」

「分かりました」



 私はヘルフェスと共にボランティアをこなしていた

 彼の言う通り最近大きな仕事が少ない気がする

 ”ラタルタの予言”には”ボランティアに参加しなさい”

 としか書かれてないし


「お二人さん、良く一緒にいるね、付き合ってんの?」

「いえ、私はアリサ様の忠実な下僕ですのでその関係は」

「ほんとは付き合ってんでしょ!」

「ですからその関係は」

「付き合ってんでしょ!!」

「おい!!!」

「ヘルフェスそのへんにしときなさい、すいません彼こういう性格でして」


 私はおじさんに謝罪する

 彼も私たちと同じボランティアに参加してる人だ


「ですのでここは私の下僕ということにしておいてください」

「お、おお、別にいいけどよ」


 ヘルフェスには欠点がある


 一つ目は私の下僕でいたがること

 そのせいで周りから奇異な視線を向けられて

 ちょっと居心地が悪い


 二つ目は私を褒め称えすぎること

 周りの人々にアリサ様はすごいだの言ってくる

 これも居心地が悪い原因


 三つ目は私を盲信しすぎること

 彼は私の命令ならロボットのように聞くだろう

 もっとも私が酷い命令をしなければ済むが


 四つ目は私に付き添ってばかりだと言うこと

 彼は私が命令しない限り私から離れない

 まあ命令を聞いてくれるだけましか


 五つ目は私のことに関するとすぐ感情が激動すること

 さっきのおじさんのこともしかり

 人が私に関することについて話すとそれを地獄耳で聞き取り

 褒めていればいい顔し、少しでも批判すれば切れる


 とまあざっと挙げるとこんな感じだ

 彼にはそろそろ学習して欲しいところである


 ピカーン


 花のペンダントが光った


「次の世界へ向かうのね、ヘルフェス行くわよ」


 私はいつもどおりの言葉を吐いた












「あっきたきたきたきた!!!!」

「どうした?エルフェン」

「アリサ・レイニードがこの世界に来たのよ!!」

「ほう」


 今度こそ積年の恨み晴らしてやる


「あそこの方角にいるわ」


 そう言って私は東の方角を指差す


「悪魔を悩ませるアリサ・レイニード、どんなやつなのか楽しみだぜ」


 ヘルコレオスと私は空を飛びながら目標がいる方角に移動した

















 次の街についた

 相変わらず”ラタルタの予言”は開かない


「さて、ここでのボランティアを探しましょう」

「はい、アリサ様」


 私は街中を歩いていた

 しばらくすると


「ば、化けもんが来たぞおおおおおおおお!!!!」


 という叫び声が聞こえた


「何?」

「アリサ様、安心してください、あなたのお命はわたくしがお守りします」

「その言葉聞き飽きたから」


 まあそれは置いといて

 私たちは人々が逃げ惑う方向とは逆の方向へ向かった


 そこには二人の悪魔がいた

 一人は見覚えがある


「アリサ・レイニード、久しぶりい♪」


 エルフェンだ

 どういうこと?

 ラタルタは言っていた

 ”悪魔が人を襲うことはなくなった”と

 イレギュラーが発生したっていうの!?


「ほう、こいつがアリサ・レイニードかあ、対したことなさそうじゃん」


 もう一人の悪魔が言う

 彼は悪魔になったヘルフェスよりも一回り大きい姿をしていた


「油断大敵よヘルコレオス、彼女はヘルフェスを味方に付けてるんだから」

「そうか、その前に」

「!!!!」

「お前邪魔」


 唐突だった

 ヘルコレオスと呼ばれる悪魔がエルフェンの胸に腕を突き刺したのだ


「お、お、覚えてなさいよ……ヘルコレオス」


 エルフェンは血しぶきをあげてそのまま倒れこむ

 私は呆気にとられた

 仲間を殺すなんて


「さて、邪魔ものはいなくなったことだし、ショータイムの始まりだ」


 ヘルコレオスは私たちに向かって突進してきた


「アリサ様、ここは私が」

「いいえ、あなたは下がってちょうだい!」

「あれ?彼の動きが止まりましたね」

「私が止めたのよ」

「どう、どうなってるんだあ!?」


 私は動きが止まっているヘルコレオスに近づいた


「アリサ様!!危険です!!!」

「ヘルフェス、あなたはだまってちょうだい!!」

「……」


 私はヘルコレオスの額に手を置いた


「なーんてな!!」


 あれ?


「アリサ様!!!!アリサさまああああああああ!!!!!」


 私の意識は遠のいていった






























「きさまああああああああああああああ!!!!!」


 俺は悪魔になりヘルコレオスに向かって突進した



「おってめえも悪魔だったのか?」


 俺はヘルコレオスに攻撃を仕掛ける

 しかし、全く当たらない


「おおいいねいいねその顔、もっと見せてくれよおおお!!!」


 彼は俺の攻撃を回避し続ける

 俺はただ闇雲に攻撃し続けていた



















「アリサ君」


 私は教会の中にいた

 目の前にはラタルタがいる

 私は死んだのだ

 彼にお腹を突き刺されて


「君は死んでいないよ」

「どういうこと!?」

「君の魂は常に進化し続けている」

「つまりそれに応じて私の能力も上がっていると」

「そのとおりだ、しばらくすると君の体は治癒するだろう」

「それもそうね、それで私がここにきた理由はそれだけ?」

「いや、君に話があってね」

「話?」

「近々君にある仕事を任せようと思っているんだ」


 私はしばらく考えたあとこう言い放った


「その仕事とは何かしら?」

「今は話すことが出来ない」

「そう」

「それよりも悪魔がまた街に攻め込んできてるけど何かあったの?」

「ああ、エルフェンという悪魔がヘルコレオスという凶暴な悪魔を手引きしていたようだ」

「……」

「彼女は転移が使えるからね」

「それよりもラタルタ」

「何かね?」

「彼、ヘルコレオスを止めることはできないの?」

「残念ながら今の君、いやヘルフェスにはそれは出来ない」


 何か含みがある言い方だった


「そう、あの世界の人々を見殺しにしろというのね」

「残念ながらそうなる」

「前々から思ってたけどあなたって冷たいのね」

「よく言われるよ」

「それで話は近々私に新しい仕事があるってことで以上?」

「以上だ」


 ラタルタは一息溜めたあとこう言い放った


「それじゃあ健闘を祈ってるよアリサ君」


 私の意識が途切れた




















「アリサ様!!アリサさまあああああ!!!」


 叫び声が聞こえる

 私は目を開ける


「アリサ様、良かった!良かったあ!!!」


 ヘルフェスが私を抱きかかえていた

 私はお腹の部分を見た

 血が出ている様子がない

 どうやら治癒したようだ


「それよりヘルフェス、ヘルコレオスはどこいったの」

「すいません、仕留めそこないました」

「そう」


 ピカーン、花のペンダントが光った


「次の街に向かうのね」


 この街の人々を救えないのは残念だ

 でも仕方がない

 私の頭の中には様々な世界の映像が流れていて

 滅亡、殺戮など当たり前のことだった

 それに比べると私がやってることはなんて小さいんだろうと思う

 それでも私は諦めない

 いつか全ての世界が平和になることを願う


ーヘルコレオス編ー

   完

アリサとアマリアのパラレルワールドォ!は休刊します

ネタが尽きたので

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